初優勝から人生初づくしの一年!中山が大会連覇に挑む

チーム・協会

【©PGA】

第60回日本プロゴルフシニア選手権住友商事・サミットカップ 大会前日

 
 「第60回日本プロゴルフシニア選手権住友商事・サミットカップ」10月7日から4日間、茨城・サミットGCで開催される。昨年優勝の中山正芳(53)は大会前日の6日は、師匠の高橋勝成らと練習ラウンドを行い、連覇に向けて調整した。中嶋常幸(66)が3年ぶりに参戦する。今年は有観客での開催となり、コースの改造でより戦略性を高めた舞台で、シニアプロ日本一を争う。



 「チャンピオン!」

 クラブハウスで、中山は奥に選手に声をかけられ、そのたびにちょっと恐縮して頭を下げる。昨年覇者としてのこの大会。気持ちは?

 「ありがたいですね。ポスターとかを見ても」

 今年のポスターで歴代覇者らに囲まれて真ん中にいる自分をみながらいった。
 
 公式戦覇者になって、周りも変わったという。
 
 「(地元は)北海道なんですけど、温泉とかいっても知らない人から『応援しています』って言われますし。励みになります」と、公式戦のタイトルの重みを実感する1年だった。
 
 連覇を狙えるのは中山1人しかいないが、ちょっと不安材料はある。日本プロシニアVで全英シニアオープンに出場して帰国後、2週間の隔離生活をした。まったく体を動かさない状態から急に練習をしたため、ファンケルクラシック(8月)出場直前、札幌の自宅で荷物を持った瞬間に腰を痛めた。

 「全く動けず、人生初の救急車でした」と病院に行き、ブロック注射3本、点滴30分、座薬を入れて、3時間後にやっと立てるまでに。この大会前までは腰にコルセットを巻いて出場していた。「まだ、怖さはある」という中での戦いになる。
 
 練習ラウンドを一緒に回った師匠の高橋勝成からは「無理するな」と言われたそうだ。

 「コースは変わっていませんし、素晴らしいコース。無理しないように、でも何とか頑張りたい」と話した。
 
 中山は変わっていないと感じていたが、コースは毎年少しずつアップグレードされている。田中秀道コースセッティングアドバイザーに聞いた。
 
 「今年は12番、15番のグリーンの真ん中のマウンドを小さくして、ピンの位置のバリエーションが増えるようにしました。コースの表情は毎年変わっています」という。
 
 ここ2年は悪天候などで3日間大会になっていたが、今回は天気予報レベルだと4日間72ホールで決着をつけられそうだ。どんなセッティングをしていくのだろうか。

 「パワーゲームだけではなく、シニアの選手が持つ技術を引き出したい。風などによってピン位置はもちろん、ティーもダブルスタンバイしていますので、4日間同じ番手で打つことがないようなセッティングにしたいと思います。怒る先輩もいるかもしれませんが(笑い)、それを楽しく感じてもらえば先輩たちにワクワクが出てくると思います。『なかなかやったなあ』と言ってくれたらうれしいです」。
 
 今年は有観客で行われる。優勝スコアの想定は?

 「想定はしないのですが、13、14アンダー、頑張ってスコアをつくった人が勝てる、という感じにできれば」

 シニアが持つ技の引き出しをたくさん開けてもらう大会になりそうだ。

 (オフィシャルライター・赤坂厚)



【©PGA】

  • 前へ
  • 1
  • 次へ

1/1ページ

著者プロフィール

PGAはゴルフの正しい普及と発展を願い、誰にでも愛される「国民のスポーツ」「生涯スポーツ」となるため、日本ゴルフ界のリーダーとして活動しています。PGAの使命は、トーナメントプレーヤーの育成、ゴルフ大会の開催・運営に加え、ゴルフの正しい普及と発展を具現化するために、ティーチングプロ資格を付与したゴルフ指導者を育成しています。さらにPGAでは幅広い分野で積極的な取り組みを行い、地域に密着した社会貢献活動、ジュニアゴルファーの育成など多方面にわたる取り組みを日々歩み続けています。

新着記事

編集部ピックアップ

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着コラム

コラム一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント