エンネシリ、英雄カヌーテの後継者へ

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ユセフ・エンネシリは昨季のラ・リーガ・サンタンデールで18ゴールを記録し、セビージャが終盤までタイトルを争う原動力となった。成長著しい24歳のモロッコ人ストライカーは今季もチーム最多タイの3ゴールを挙げ、得点源としての役割を果たしている。

昨季は初挑戦のチャンピオンズリーグでも6ゴールを挙げ、シーズン24ゴールを記録 【(C)LaLiga】

エンネシリはモロッコの現国王が作った同国有数の育成組織、モハメド6世フットボールアカデミーの出身。恵まれた体躯と優れたテクニックが注目され、2015年に17歳でマラガの下部組織に引き抜かれた。

加入当初はフベニールでプレー。テルセラ・ディビシオン所属のアトレティコ・マラゲーニョ(Bチーム)では2016年4月16日のリーグ戦で公式戦デビューを果たし、初ゴールも記録。翌週にも2試合連続ゴールを挙げてアトレティコ・マラゲーニョに定着し、昇格プレーオフを含め7試合で4ゴールを記録してスペイン1年目を終えた。

頭角を現したマラガ時代 【(C)LaLiga】

2016/17シーズンはトップチームのプレシーズンに参加。プレシーズンマッチで6ゴールを挙げる活躍によりトップチーム昇格を果たし、ラ・リーガ・サンタンデール第5節エイバル戦でトップチーム初ゴールを記録した。2017/18シーズンのラ・リーガ・サンタンデールでは25試合に出場し、4ゴールを獲得。2018年夏のワールドカップロシア大会にも出場し、2ー2で引き分けたスペインとのグループリーグ第3戦で2ー1とする勝ち越しゴールを決めた。

ワールドカップ後には600万ユーロの移籍金でレガネスへ完全移籍。2018/19シーズンはチームトップの8ゴールを挙げてラ・リーガ・サンタンデール残留に貢献した。2019/20シーズンの冬には移籍金2000万ユーロでセビージャに移籍。ラ・リーガ・サンタンデール残留が目標だった1年をヨーロッパリーグ優勝で締めくくり、名実共にエリートの仲間入りを果たした。

レガネス時代の活躍が飛躍への土台となった 【(C)LaLiga】

得点源としての地位を確立した昨季は得点ランキング5位に入る18ゴールを量産。ユセフ・エルアラビが2015/16シーズンにグラナダで記録した16ゴールを上回り、モロッコ人選手としてラ・リーガ・サンタンデールにおける1シーズンの最多ゴール記録を更新した。今年1月のレアル・ソシエダ戦とカディス戦では、セビージャ史上3人目の快挙となる2試合連続のハットトリックも達成している。

189cmの長身ながらスピードと機動力に長け、左右両足のテクニック、シュート技術に加えてヘディングも強い。英雄フレデリク・カヌーテの後継者として期待される24歳は、今夏に魅力的なオファーをいくつも受けながらセビージャで成長し続ける道を選んだ。ラモン・サンチェス・ピスフアンのスタンドに戻ってきたセビジスタたちは、今季も多くの試合で彼のゴールに酔いしれることができそうだ。

今季はここまで3得点を挙げており、昨季樹立した記録の更新に期待がかかる 【(C)LaLiga】

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