【レビュー】2021年JFL第10節・いわきFC対MIOびわこ滋賀

いわきFC
チーム・協会

【©︎IWAKI FC】

JFL(日本フットボールリーグ)第10節が5月30日、いわきグリーンフィールドで開催。いわきFCはMIOびわこ滋賀と対戦し、スコアレスドロー。連戦による疲労の蓄積、そして負傷者が出る中、貴重な勝ち点1を得て首位をキープした。

いわきFCのフォーメーションは3バック。MIOのポゼッションに対し、FW3人が前からプレッシャーをかけてショートカウンターを狙う意図。DFラインは奥田雄大、黒澤丈に加え、黒宮渉が天皇杯福島県代表決定戦以来のスターティングメンバー入り。2列目は日高大、嵯峨理久、山下優人、宮本英治と前節から変わらず。FWは2トップに古川大悟と、初先発の滝沢昂司。そして岩渕弘人がトップ下に入った。

試合はピッチを広く使ってポゼッションするMIOに、いわきが持ち前の激しさで対抗する展開。前半からMF嵯峨理久、FW古川大悟、岩渕弘人らが積極的に攻め込んでいくが、連戦の疲労の蓄積か暑さのせいか、選手達の足取りはやや重い。

いわきは後半開始から4バックに切り替え、右サイドハーフにMFバスケス・バイロンが入る。その後も55分に平岡将豪、75分に吉澤柊、82分に谷村海那と、パワーのあるフレッシュなアタッカー陣を次々と投入し、先制点を取りにいった。

ゲームが進むと徐々にMIOの足が止まり、終盤はいわきの一方的なペース。日高、バイロン、吉澤らが再三ゴールに迫るが、決め切れずにタイムアップ。苦しいゲームの中、どうにか勝ち点1を積み上げた。

【©︎IWAKI FC】

田村雄三監督談話

「暑い中1000人弱の方に来ていただき、ありがとうございました。3連戦の3試合目。選手達にはいいプレーをして勝利を届けようと言って送り出しましたが、結果は引き分けということで、今季一番よくないゲームだったと思います。前半動きが悪くハーフタイムに少し喝を入れたので、後半持ち直したところはありました。前半がプラン通りに行かなかったことが引き分けの原因。反省しています。

MIOさんはポゼッションのチームですがボールの支配率は30%ぐらい。ポゼッションする時に引っかけられて失点する形が多いので、3-4-3で前からはめてショートカウンターで取ろうと考えていました。4-2-3-1で来るかなと思いましたが、メンバーを見ると4-4-1-1。前の選手の名前と特徴を見たら、もしかするとあまりつながずシンプルに前線に蹴って起点を作ろうと思っているのではと思いました。

ただし、決して言い訳したくはありませんが、戦術どうこうの前に、グランドに立ったら思っていた以上に疲労感があったようでした。前半が終わった時点で5km走れている選手が1人しかおらず、みんなが省エネで45分を終えていた。それではサッカーにならない。戦術どうこうを語る前に勝てない。何のためにやっているのか。目指す所はそんなに甘くない。もっとやれるだろうと。やれない人間には言わないけれど、やれるとわかっているから言っている。だからしっかりやれ、と喝を入れました。

【©︎IWAKI FC】

後半からバイロンを入れたのは、相手の4-4-1-1のような形に対し、ボールをキープしてサイドを切り崩せる彼のストロングが生きると思ったからです。あれぐらいはやれる選手。ゴールに絡む手前のプレーより、点を取れる選手にならなくてはいけないと思います。特に逆サイドのクロスの時に中に入って行けと言ったのですが、あと1歩2歩入っていけない。そこが、彼がまだそれほど点を取れない理由かと思います。

試合が終わってミーティングをしましたが、誰一人満足していませんでした。それが今のウチの強みかと思っています。例えばFW吉澤柊は最後ヘディングを外して相当ショックだったようで、涙目になっていました。現状に満足せずチャレンジしていく姿が、今のチームにはある。決して悲観する内容ではありませんし、まだ負けてない唯一のチームではあります。次節のHonda FC戦に向かい、もう一度みんなでプロセスを大事にして挑もう、王者に立ち向かって勝ち点3を取れるよう、みんなで準備していこうと話しました」

MFバスケス・バイロン談話

「よく言えば悪い流れの中、無失点で耐えたゲーム。走力では勝っているので点を取りに行き、自分も含めてチャンスがあった中で決め切れないことが今後に向けた課題だと思います。こういうゲームこそ勝ち切りたかったので残念でしたし、悔しいです。

何回かチャンスがあったので、次は得点につなげたい。クロスの位置取りやそこに入るパワーが足りないと田村監督に言われましたので、次への課題として改善していきたいと思います。力不足でした。

でも今は、サッカーを楽しむことができています。チームのためにプレーすることを考えているので、調子はいいです。最近はゲームへのいい感覚があるので、最初からでも後半からでも大丈夫。いいパフォーマンスをすれば自然と、最初から出られる日も来ると思います。

いつも多くのファンの方々が試合に足を運んで下さっていることが、強い後押しになっています。次節はHonda FCさんとの首位を争う試合。今日の引き分けでまだ無敗は続いているので、いい準備をして絶対勝ちたい。一生懸命戦うので、応援よろしくお願いします」

【©︎IWAKI FC】

FW吉澤柊談話

「まだ無敗ということは、ポジティブにとらえていいと思います。でも今日のように勝ち切れないことが、今後悪いことにつながってくることが不安。日ごろからこういう場面を想定して練習に取り組んでいきたいと思いました。

スタメンで出られなかった以上、少ない時間の交代出場で得点を求められているので、決め切れなかったのはすごく悔しいです。最後のヘディングを決められなかったのは集中力に欠けていたから。監督からは次は決めろと言われました。

勝ち切らなくてはいけないゲームをしっかりものにできるチームにしていきたい。もっと多くの方にスタジアムに運んでいただけるよう、そしてパワフルなサッカーができるように、練習を重ねていきたいと思います」

【©︎IWAKI FC】

引き続き、熱き戦いにご注目を。

次節はアウェー。6月5日(日)13時より、2位のHonda FCとの直接対決を迎える。勝ち点差はわずか2。勝ったチームが首位に浮上する前半戦最大の山場となるだろう。

そしてホームの次戦・JFL第12節は6月13日(日)13時から、いわきグリーンフィールドに松江シティFCを迎えて行われる。引き続き、ご注目いただきたい。

なおMIOびわこ滋賀戦のハイライトを、いわきFCの公式YouTubeチャンネルにて配信している。

そして試合ごとに更新される田村雄三監督自ら執筆のコラムや選手インタビューなど、いわきFCの最新コンテンツは、"魂の息吹く"noteをぜひチェックしてほしい。

また、いわきFCファンクラブ「LOVE IWAKI」も、会員を随時募集中。入会は無料。チケットやグッズの会員限定価格で購入や、メルマガによる情報配信など多くの特典があるので、ぜひご入会を。
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著者プロフィール

「いわき市を東北一の都市にする」ことをミッションに掲げ、東北社会人サッカーリーグ1部を戦う「いわきFC」の公式アカウントです。

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