いよいよ最終節! 残留争いが超アツい…食野亮太郎所属のリオ・アヴェも降格の危機【リーガNOS第34節プレビュー】

ポルトガル・リーグ
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【©LigaPortugal】

リーガNOS(ポルトガル1部)の第34節が、現地18日から19日にかけて開催されている。各地で組まれている9試合の中から、日本人選手たちの活躍も期待される注目すべき4試合のプレビューをお届けする。

ジル・ヴィセンテの藤本寛也は先発のチャンスをつかめるか 【©LigaPortugal】

【ジル・ヴィセンテ(藤本寛也所属)対ボアヴィスタ】

 ジル・ヴィセンテは前節で来季の1部リーグ残留が決まった。一方、ボアヴィスタは降格圏と2ポイント差の15位と苦しんでおり、残留を確実に決めるには勝ち点3が求められる。前節はポルティモネンセを1-0で下し、ボアヴィスタは6試合ぶりの勝利を飾った。シーズンの最後は連勝で終わりたい。元フランス代表のDFアディル・ラミや元マンチェスター・ユナイテッドの有望MFアンヘル・ゴメス、エクアドル代表の若手MFジャクソン・ポロソらタレント揃いなだけに、2部降格はチーム崩壊につながりかねない。ボアヴィスタにとって鍵となるのはリーグで5番目に多い1試合平均のセーブ数(3.0本)を記録している守護神レオ・ジャルディンの活躍か。相手の攻撃を粘り強く跳ね返し、少ないチャンスを確実に生かしたい。ジル・ヴィセンテに所属する日本人MF藤本寛也は、ここのところ4試合連続でベンチスタート。期限付き移籍期間中最後のゲームで存在感をアピールしたいところだ。

守田英正は20試合連続フル出場でサンタ・クララを欧州カップ戦出場へ導くか 【©LigaPortugal】

【サンタ・クララ(守田英正所属)対ファレンセ】

 両チームともに何としても勝利を欲する理由がある。サンタ・クララは欧州カップ戦出場権獲得のため、ファレンセは1部リーグ残留を決めるためだ。前節まで2連勝のサンタ・クララは、来季から新設されるUEFAヨーロッパカンファレンスリーグへの挑戦権を得られる6位に肉薄している。しかし、ポルトガルリーグでは2つのチームが勝ち点で並んだ場合、順位決定にあたって得失点差よりも当該チーム同士の対戦成績が重視されるため、6位ヴィトーリアSCに2連敗しているサンタ・クララが上に立つためには、勝ち点で上回るしかない。直近3試合で勝利のないヴィトーリアSCは最終節でベンフィカと対戦予定で、苦戦は必至。サンタ・クララにとっては大きなチャンスだ。一方、ファレンセは前節終了時点で自動降格圏の17位に沈んでいる。1部リーグへの自動残留を果たすには勝利が必須となり、16位で2部リーグ3位との入れ替え戦に進むためにも、引き分け以上でリオ・アヴェを勝ち点で上回らなければならない。これもファレンセが今季のリオ・アヴェ戦で2連敗しているためだ。チーム総得点の半分以上に絡む大活躍を見せてきたMFライアン・ゴールドは、ファレンセを残留に導けるだろうか。また、20試合連続フル出場が期待される日本代表MF守田英正は中盤の絶対軸としてサンタ・クララを欧州カップ戦出場へ導けるだろうか。

安西幸輝が所属するポルティモネンセは1部残留まであと一歩 【©LigaPortugal】

【ポルティモネンセ(安西幸輝&中村航輔所属)対スポルティング・ブラガ】

 スポルティング・ブラガはすでに4位が確定している。対するポルティモネンセは4年連続の1部リーグ残留確定まであと一歩のところまできている。降格圏との勝ち点差は前節終了時点で3ポイントとなっており、最終節で引き分け以上なら来季の1部残留が決まる。ただ、先に述べた通り相手のブラガは4位の強豪で、簡単な相手ではない。ポルティモネンセが自力で残留を手繰り寄せるには持てる力の120%を発揮する必要があるだろう。主力として奮闘してきた日本代表DF安西幸輝もガンガン攻め上がり、積極的にチャンスメイクに絡んでいきたいところだ。最近は試合ごとに左右両サイドを交互に任される状況が続いており起用法はなかなか読めないが、どちらのサイドでも変わらず抜群の攻撃性能を発揮できることを証明する、来季につながるパフォーマンスを期待したい。

リオ・アヴェの食野亮太郎はポルト戦でインパクトを残した 【©LigaPortugal】

【ナシオナル対リオ・アヴェ(食野亮太郎所属)】

 U-24日本代表FW食野亮太郎が所属するリオ・アヴェは前節ポルト戦を落とし、降格の危機に瀕している。現在の16位のままなら2部リーグ3位との入れ替え戦プレーオフに回ることになってしまう。昨季は5位フィニッシュで今季のUEFAヨーロッパリーグ予選でミラン相手に善戦したチームは大不振に陥り、ミゲウ・カルドーソ監督就任後も状態は上向かなかった。最終節で対戦するナシオナルは前節までに来季の2部リーグ降格が決まっており、今節は消化試合になる。自然と発生するはずのモチベーションの差も生かし、リオ・アヴェは何が何でも勝ち点3をもぎ取りたいところだ。食野は2試合連続で途中起用され、前節ポルト戦では短い時間ながら終盤に惜しいシュートを2本放った。チャンスが訪れれば、持ち前の爆発力を注入して直近4試合連続で無得点と貧打にあえぐチームを降格の危機から救いたい。ナシオナル戦がマンチェスター・シティからのレンタルでリオ・アヴェの一員として戦う最後の試合となるはずで、1部リーグ残留は最高の置き土産になるはずだ。

【その他の試合】

現地18日(日本時間19日)
トンデラ 2-3 パソス・デ・フェレイラ

現地19日(日本時間20日2時)
ポルト対ベレネンセス

現地19日(日本時間20日4時)
ヴィトーリアSC対ベンフィカ
モレイレンセ対ファマリカン

現地19日(日本時間20日5時45分)
スポルティングCP対マリティモ
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著者プロフィール

ポルトガル・リーグはポルトガルのプロサッカーリーグです。プリメイラ・リーガ(またはリーガ・NOS)とも呼ばれる1部リーグは1934年に開設され、現在18クラブで構成されています。

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