日本代表MF守田英正、強豪ベンフィカに挑む。サンタ・クララに3試合ぶりの勝利をもたらせるか【リーガNOS第29節プレビュー】
リーガNOS（ポルトガル1部）の第29節が、現地25日から27日にかけて開催される。各地で組まれている9試合の中から、日本人選手たちの活躍も期待される注目すべき4試合のプレビューをお届けする。
首位のスポルティングCPはリーグ戦開幕から28試合無敗だが、2位のポルトに4ポイント差まで迫られている。最近は引き分けが多く、7連勝で好調の昨季王者にじりじりと差を詰められてきた。正念場で迎えるのは、4位のスポルティング・ブラガとのアウェイゲームだ。スポルティングCPにとっては勝ち点を落とすと首位の座が危うくなり、ブラガにとっては3位ベンフィカとの差が広がって来季のUEFAチャンピオンズリーグ出場権争いで大きく後退してしまう可能性がある。両クラブにとって極めて重要な試合に違いない。スポルティングCPは堅守が光る一方、攻撃の爆発力にやや不安を抱えるだけに、どちらが先制点を奪うかが試合の行方を大きく左右するだろう。
ベレネンセスとジル・ヴィセンテは勝ち点31で並び、得失点差で前者が11位、後者が12位につけている。勝った方には順位表の上半分に進出できる可能性もある、中位争いの重要な一戦だ。ベレネンセスは前節スポルティングCP相手に2点を先行して追い詰めたが、最終的にはドロー決着。3月以降のリーグ戦8試合で2勝と勝ち星には恵まれていないものの、4引き分けと堅実に勝ち点を積み上げている。一方、ジル・ヴィセンテは前々節でベンフィカに金星を挙げたが、前節は退場者を出してファマリカンに0-3の大敗を喫した。3月中旬から4月上旬にかけて3連勝もあるなどチーム状態そのものは悪くないだけに、敗戦を引きずることなく勝利で上位進出のきっかけをつかみたい。ジル・ヴィセンテに所属する日本人MF藤本寛也は直近2試合連続でベンチスタートとなっており、ベレネンセス戦でスタメンに返り咲けるかにも注目だ。
前節はポルティモネンセから5点を奪って大勝したものの、3位のベンフィカは4位スポルティング・ブラガに2ポイント差で追いかけられ、2位ポルトとの勝ち点差は6ポイントまで開いている。来季のUEFAチャンピオンズリーグ出場権を確保するために、リーグ戦のラスト6試合は1つも落とせない。一方、サンタ・クララは3月下旬からやや下降傾向だ。最下位のナシオナルには5-1で勝利したものの、直近5試合で1勝2分2敗と苦しんでいる。また最近の2試合ではゴールを奪えておらず、ベンフィカを破るには攻撃陣の奮起が不可欠。得点ランキングでトップに立つベンフィカのエースFWハリス・セフェロヴィッチを抑え、少ないチャンスをゴールにつなげたい。サンタ・クララに所属する日本代表MF守田英正は15試合連続の先発フル出場を果たせるだろうか。
ポルティモネンセは前節、ベンフィカに大敗を喫した。とはいえ前々節まで3連勝していたチームの状態は悪くなく、勝てば再び順位表の上半分に返り咲くことも可能だ。リーグ戦で11得点を挙げているFWベトは大ブレイク中で、現在4試合連続ゴール中。前線で力強くチームを引っ張るストライカーにボールを集めることが、勝利への近道になる。一方、ファレンセは前節のパソス・デ・フェレイラ戦で4試合ぶりの勝利を飾り、降格圏脱出へのきっかけをつかんだところ。MFライアン・ゴールドが攻撃の絶対軸で、チャンスメイクからフィニッシュまで幅広い局面で違いを生み出している。このスコットランド人MFが自慢の左足から繰り出す多彩なパスと精度の高いキックは、ファレンセが残留を果たすための鍵になるだろう。ポルティモネンセに所属する日本代表の2人は前節のベンフィカ戦でともにベンチ外だった。DF安西幸輝はずっと主力として両サイドの様々なポジションで起用されてきており、今節の先発復帰が期待される。どんな役割を任されるかにも注目だ。
【その他の試合】
現地25日（日本時間25日23時）
ボアヴィスタ対マリティモ
現地25日（日本時間26日1時30分）
リオ・アヴェ（食野亮太郎所属）対ボアヴィスタ
現地26日（日本時間27日3時）
ファマリカン対トンデラ
ナシオナル対ヴィトーリアSC
現地26日（日本時間27日5時15分）
モレイレンセ対ポルト
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