藤本寛也を擁するジル・ヴィセンテ、絶好調のベンフィカに挑む。日本人選手たちの現状は？【リーガNOS第27節プレビュー】
リーガNOS（ポルトガル1部）の第27節では、日本人選手たちがビッグマッチに挑む。現地16日から18日にかけて開催が予定されている9試合の中から、注目すべき4試合のプレビューをお届けする。
ヴィトーリアSCはリーグ戦5連敗中で、欧州カップ戦出場権争いから後退しつつある。下位クラブ相手にも複数失点を喫するなど、守備の不安定さが悪循環を生んでしまった。一方、サンタ・クララは6位のヴィトーリアSCと勝ち点で並び、7位につけている。勝てば欧州カップ戦出場権争いに割って入れる位置におり、今節は極めて重要な一戦となるだろう。日本代表の守田英正はサンタ・クララの中盤で絶対的な軸となり、リーグ戦12試合連続フル出場中。前節はPKを献上する場面もあったが、信頼は揺るがない。チームを勝利に導いて、さらなる上位進出へのきっかけを作れれば評価はさらに高まるはずだ。
藤本寛也を擁するジル・ヴィセンテは、リーグ戦6連勝と絶好調のベンフィカに挑む。前節はモレイレンセに敗れ、4連勝を逃した。今節対戦する相手はさらに強敵だ。ベンフィカには直近のリーグ8試合で9得点と猛烈な勢いでゴールネットを揺らし続けるFWハリス・セフェロヴィッチがいる。彼をいかに止めるかが、ジル・ヴィセンテにとって大きなポイントになる。藤本はリーグ戦4試合連続先発出場中で、今節も右ウィングとして起用されるだろう。対峙するベンフィカの左サイドバック、アレハンドロ・グリマルドはビッグクラブも熱視線を送る実力者。このマッチアップをいかに制するかにも注目したい。
リオ・アヴェは1月末のミゲウ・カルドーソ監督就任以降、守備的な戦い方に取り組んでいるが、なかなか結果につながらない。前節はボアヴィスタと撃ち合いの末に3-3のドローとなり、リーグ戦は4試合連続勝ちなしという状況だ。一方、スポルティング・ブラガは来季のUEFAチャンピオンズリーグ出場権争いに食らいつきたいところだが、直近のリーグ戦4試合で1勝2分1敗と振るわず、ベンフィカに3位の座を明け渡してしまった。そのベンフィカとの勝ち点差は3ポイント、2位ポルトとの差も6ポイントあるため、残り試合数を考えてもこれ以上離されるわけにはいかない。死に物狂いで今節のアウェイゲームに挑んでくるだろう。なお、リオ・アヴェに所属するU-24日本代表の食野亮太郎は2試合連続で出番なし、3月に入ってからクラブでの公式戦出場がわずか34分間のみと苦境に立たされている。強豪相手の一戦でチャンスを得たら、ゴールやアシストという結果で指揮官にアピールしたいところだ。
ポルティモネンセは最近、攻撃陣が大爆発している。前々節はナシオナルに5-1で大勝し、前節も上位のヴィトーリアSCを3-0で粉砕して今季初の連勝を飾った。順位も9位まで上がり、降格圏は遠のいている。今節もこの勢いを継続し、残留争い中の相手にしっかり勝利を収めたいところだ。対戦相手のファマリカンはイヴォ・ヴィエイラ監督が就任した就任した3月上旬から徐々に調子を上げ、現在はリーグ戦4試合負けなしとなっている。前線で20歳のスペイン人FWイバン・ハイメがブレイクの兆しを見せており、無敗で首位のスポルティングCPと対戦した前節は同点ゴールをアシスト。引き分けでの勝ち点1獲得に大きく貢献した。なお、ポルティモネンセに所属する日本代表の安西幸輝は左サイドバックで先発起用される見込み。同クラブに所属する日本代表GK中村航輔はベンチ入りすらままならない状況が続き、いまだに新天地デビューを果たせていない。
【その他の試合】
現地16日
ボアヴィスタ 2-0 パソス・デ・フェレイラ
ファレンセ 0-1 スポルティングCP
現地17日（日本時間17日23時30分）
モレイレンセ対トンデラ
現地17日（日本時間18日2時）
ベレネンセス対マリティモ
現地18日（日本時間19日1時30分）
ナシオナル対ポルト
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