【サーフィン】五十嵐カノアは9位『リップカール ニューキャッスルカップ』
【PHOTO: © WSL / Miers】
五十嵐カノア(JPN)はブラジリアンのデイヴィッド・シルヴァとクロスゲームの末に敗退。僅か0.13ポイント差の苦い敗北でこのイベントは9位でフィニッシュ。
昨年12月にハワイ・パイプラインで行われた開幕戦の後、コロナ禍の影響で約4ヶ月もインターバルがあった今年のCTだが、テニスの全豪オープンが行われるなど他国に先駆けて国際的な競技を再開させているオーストラリアで4戦用意され、まずは初戦が無事に終了した。
オーストラリアでは国中が移動するような長期休暇となるイースターホリデーの真っ只中、4月1日にイベントは開幕。会場のNSW州・ニューキャッスル「ミアウェザービーチ」は30年ぶりのCT開催に多くの観客が集まり、ここだけ見ればコロナは収束したと錯覚するような賑わいだった。
ロコボーイの活躍
(モーガン・シビリック) 【PHOTO: © WSL/Cait】
一人はR3(Round of 32)でジョン・ジョン・フローレンスを倒し、最後はSFまで勝ち上がったルーキーのモーガン・シビリック。
ボトルこと元CT選手のジェイ・トンプソンのコーチの元、ローカルナレッジを活かし、安定してスコアを伸ばしていた。
もう一人はライアン・カリナン。
R4(Round of 16)ではオリンピックのオーストラリア代表でもあるオーウェン・ライトを抑え、QFではモーガンとクロスゲームを演じてタイスコアの末に敗退。
往年のルーク・イーガンを思わせるようなスタイリッシュなグーフィーフッターは次のノースナラビーン戦でも目が離せない存在になりそうだ。
なお、QFではモーガンvsライアンというロコボーイ同士のカードがあり、タイスコアでシングルのスコアが上回るモーガンがラウンドアップを決めた。
(ライアン・カリナン) 【PHOTO: © WSL/Matt】
ウィメンズは番狂わせ続出の後、優勝候補が最後に笑った
(カリッサ・ムーア) 【PHOTO: © WSL/Cait】
番狂わせも起こりやすく、ウィメンズでは開幕戦で優勝したタイラー・ライトを始め、レイキー・ピーターソン、サリー・フィッツギボンズ、タティアナ・ウェストン・ウェブ、ステファニー・ギルモアさえも早いラウンドで敗退。
彼女らを倒したのはルーキーのイザベラ・ニコルス、キーリー・アンドリューなどの若い選手だった。
特にイザベラはルーキーとして2戦目でファイナル進出を果たしたが、最後は4xワールドチャピオンのカリッサ・ムーアに大差で敗退。
カリッサは前日のQFでウィメンズとしては前人未到の高さのあるエアーリバースをメイクして大きな話題になっていた。
その流れはファイナルデイでも止まらず、SF、ファイナル共に9ポイント台を出してルーキーを封じ込めた。
「この優勝は家族、特に祖母に捧げるわ。このイベントでの優勝は期待していなかっただけに最高ね。イザベラとのファイナル、最高に楽しかった。ルーキーの彼女が素晴らしい結果を残せたことを祝福したい。次のイベントもこのまま勢いを維持していきたい。本当に楽しみね」
カリッサ・ムーア
ブラジリアンの新旧チャンピオン
(エイドリアーノ・デ・ソウザ) 【PHOTO: © WSL/Cait】
このイベントでは500回目の記念すべきヒート勝利を決め、最後はQFでこれから何度もワールドタイトルを獲得する可能性があるガブリエル・メディナと接戦の末に僅か0.2ポイント差で敗退。
ヒート終了後、チャンピオンしか分からない苦悩や喜びを共感する二人は長いハグを交わして談笑しながら控え室に戻った。
ロコボーイを倒したガブリエル
(ガブリエル・メディナ) 【PHOTO: © WSL/Dunbar】
2名はロコボーイのモーガン、ライアンで、1名はカリフォルニアのコナー・コフィンだけだった。
SFでは更にブラジリアンの枠が広がり、モーガンの1名のみ。
会場はロコボーイの快進撃を望んだが、対戦相手のガブリエルが巨大なフロントサイドエアーリバースの着地を決めた瞬間、モーガンの華やかなショーは終わりを告げてしまった…。
イタロ vs ガブリエル
ファイナルに進出した場合の優勝の確率が高いイタロは今回も安定してスコアを重ねてガブリエルの追撃をかわすことに成功。
2019年のパイプライン以来、7度目のCT優勝を決めてイエロージャージをジョン・ジョンから奪った。
「なんてイベントだ!数週間、このメンバーと共に過ごして戦うことができて良かった。ガブリエルとのヒートはいつも楽しいね。彼はマシンのようなサーフィンで自分の限界を押し上げてくれるんだ。現時点でトップになったことは知っているけど、関係ないさ。誰もがトラッセルズで開催されるリップカールWSLファイナルの出場権を得られれば、タイトルを狙えるのだから」
イタロ・フェレイラ
2021年シーズンはフォーマットが変わり、シーズンを終えた時点のトップ5がカリフォルニアのローワー・トラッセルズに集まり、そこでタイトルを決定する。
もちろん、トップを維持することがタイトルに繋がるが、いかにコンスタントに結果を出してトップ5入りを決めるかの計算も重要になってくるだろう。
CTオーストラリアレッグ、次の舞台はNSW州のノースナラビーン。
4月16日〜26日に『リップカール ノースナラビーン クラシック』が開催される。
(イタロ・フェレイラ) 【PHOTO: © WSL/Dunbar】
CT第2戦『リップカール ニューキャッスルカップ』結果
【PHOTO: © WSL/Matt】
1位 イタロ・フェレイラ(BRA)
2位 ガブリエル・メディナ(BRA)
3位 モーガン・シビリック(AUS)、フィリッペ・トレド(BRA)
5位 エイドリアーノ・デ・ソウザ(BRA)、ライアン・カリナン(AUS)、デイヴィッド・シルヴァ(BRA)、コナー・コフィン(USA)
ウィメンズ
1位 カリッサ・ムーア(HAW)
2位 イザベラ・ニコルス(AUS)
3位 キーリー・アンドリュー(AUS)、キャロライン・マークス(USA)
5位 ステファニー・ギルモア(AUS)、コートニー・コンローグ(USA)、ジョアン・ディファイ(FRA)、ブロンテ・マコーレー(AUS)
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