【ナシオナル対ポルティモネンセ（安西幸輝＆中村航輔所属）】

　国試Aマッチウィークが明け、リーガNOSの最初の試合でナシオナルとポルティモネンセが激突する。リーグ戦6連敗中で降格圏すれすれの位置につけるナシオナルにとっては、浮上のきっかけをつかみたい一戦だ。一方、ポルティモネンセも2連敗中。この試合を落とせば、他会場の結果しだいで降格圏転落の可能性もある重要な局面を迎えている。ポルティモネンセに所属する安西幸輝はポルト戦で前半のうちに交代を告げられて悔しい思いをした。今節は勝利に貢献するパフォーマンスを見せて信頼を回復するために重要な試合となる。一方、中村航輔はベンチ入りの枠を争う立場だ。なお、ポルティモネンセは前節ベンチで退場処分を受けたペドロ・サと警告の累積が5枚になったエヴェルトンという、中盤のキーマン2人を出場停止で欠くことになる。ギニアビサウ代表に合流していたファリ・カンデとイラン代表のジャファー・サルマニは、それぞれ代表チームからの帰還が遅れ、ナシオナル戦には出場できない。多くの欠場者がいるポティモネンセにとっては正念場だ。試合は日本時間3日4時30分キックオフ予定となっている。

【リオ・アヴェ（食野亮太郎所属）対ジル・ヴィセンテ（藤本寛也所属）】

　東京五輪世代の若手日本人選手2人がポルトガルの地で直接対決に挑む。U-24日本代表に合流してU-24アルゼンチン代表戦の3-0勝利に貢献した食野亮太郎は、先月31日からリオ・アヴェのトレーニングに復帰。日本時間4日2時キックオフ予定の試合に備えて準備を続けている。しかし、ミゲウ・カルドーソ監督就任以降は出番が限られており、今節もベンチスタートが濃厚だ。一方、ジル・ヴィセンテに所属する藤本寛也は右ウィングで定位置をつかみつつあり、リオ・アヴェ戦も先発起用されそう。前節のナシオナル戦で退場処分を受けたジョアン・アフォンソが出場停止になる中盤では、ルーカス・ミネイロがキーマンになりそうだ。2020年の前半戦をセレッソ大阪で過ごしたブラジル出身のセントラルMFには、ベンフィカやスポルティング・ブラガからの関心が伝えられている。ジル・ヴィセンテは保有元のシャペコエンセに違約金満額を支払ってルーカス・ミネイロの保有権完全買い取りに踏み切る意向を示している。

【ポルト対サンタ・クララ（守田英正所属）】

　日本代表で鮮烈なパフォーマンスを披露し初ゴールも決めた守田英正だが、リーグ再開初戦への出場が危ぶまれている。現地の報道によれば、先月30日の火曜日に日本代表として出場したモンゴル代表戦を終え、サンタ・クララが本拠を置くアゾレス諸島に戻るのは1日の木曜日になるという。その場合、新型コロナウイルスの検査結果などを揃えられなければ現地3日（日本時間4日4時30分）のポルト戦に間に合わない恐れがあるという。もし中盤の柱である守田を欠けば、サンタ・クララにとっては大きな痛手だ。一方、逆転優勝にわずかな望みを残すポルトは多くの選手が代表帰りでコンディション面に不安がありそうだ。A代表組もU-21代表組も今回の国際Aマッチウィークでは最大3試合に出場した。十分な休息を取れないままシーズンの行方を左右する大一番に臨むことになる。

【モレイレンセ対スポルティングCP】

　無敗で首位を独走するスポルティングCPは、主力の多くを代表活動に送り出していた。左ウィングバックのヌーノ・メンデスは18歳でポルトガル代表デビューを飾り、チーム内得点王のペドロ・ゴンサウベスや司令塔のダニエル・ブラガンサらはU-21ポルトガル代表の一員としてU-21欧州選手権に出場。国際舞台で貴重な経験を積んだ一方、疲労の影響は否めない。対戦相手のモレイレンセもカナダ代表から戻ったDFスティーブン・ヴィトーリアがコンディションに問題を抱え、U-21ポルトガル代表のフェリペ・ソアレスも再合流が遅れるなど、代表活動によって大きな影響を受けている。互いに決して万全ではない状況で迎える一戦は、チームとしての底力が問われそうだ。

【その他の試合】

現地4日（日本時間4日23時）
ベレネンセス対ボアヴィスタ

現地4日（日本時間5日1時30分）
ヴィトーリアSC対トンデラ

現地4日（日本時間5日4時）
ファマリカン対パソス・デ・フェレイラ

現地5日（日本時間6日2時45分）
ファレンセ対スポルティング・ブラガ

現地5日（日本時間6日3時）
ベンフィカ対マリティモ