バルセロナの次世代を担う才能、イライシュ・モリバ

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3月6日、カンプノウ。リオネル・メッシからパスを受けたイライシュ・モリバがオサスナのディフェンダーをかわし、約20メートルの距離から豪快な左足シュートをゴールネットに突き刺した。

18歳と46日でトップチーム初ゴールを記録した直後、両手を広げてメッシと抱擁を交わした彼は、この日バルセロナ史上5番目に若いスコアラーとしてクラブの歴史に名を刻むことになった。

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イライシュは2003年1月19日、ギニア共和国の首都コナクリにて、ギニア人の父とリベリア人の母の間に生まれた。幼少期に家族と共にバルセロナ郊外サンタコロマ・デ・グラマネットへ移住。エスパニョールの下部組織を経て、わずか7歳でラ・マシアの一員となった。

バルセロナ加入後はすぐに同世代のアンス・ファティと共に年上のカテゴリーでプレーするようになり、2018/19シーズンのUEFAユースリーグでの活躍はヨーロッパ中のクラブにその名を知らしめるきっかけとなった。それでもイライシュと家族はバルセロナでキャリアを築く意思を曲げず、2019年4月にはクラブと新契約を結んでトップチーム昇格を目指した。

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その後もイライシュの成長スピードは落ちなかった。2019/20シーズンにはセグンダBで戦うバルセロナBに定着。2019年秋にはスペイン代表の一員としてU17ワールドカップに出場し、グループリーグのカメルーン戦では当時ラスパルマスに所属していたペドリのアシストからゴールを決めた。バルセロナBでのリーグ初得点はジャゴステラ戦の終盤に決めた3ー2とする決勝ゴールで、チーム史上2番目に若い得点者となった。

そして今季はバルセロナBでプレーしながらロナルド・クーマン率いるトップチームの練習に参加するようになり、先発に抜擢された今年1月のコパデルレイのコルネジャ戦で公式戦デビューを果たした。ラ・リーガ・サンタンデールでは2月13日の第23節アラベス戦で先発デビューし、フランシスコ・トリンコンの先制ゴールをアシスト。同27日のセビージャ戦ではメッシへのヒールパスで2ー0とする追加点をお膳立てし、冒頭のオサスナ戦で初ゴールを決めるに至った。

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トップリーグでのデビュー後、わずか100分程のプレー時間で1ゴール2アシストを記録するのは簡単なことではない。バルセロナBでは18試合で2ゴールしか挙げていなかったことを考えれば尚更だ。

身体的特徴やプレースタイルが似ていることからポウル・ポグバと比較されることが多いが、イライシュ本人はバルセロナの大先輩であるセルヒオ・ブスケッツやアンドレス・イニエスタに憧れてきたという。

ファティ(18)、ロナルド・アラウホ(22)、オスカル・ミンゲサ(21)、リキ・プッチ(21)、コンラッド・デラフエンテ(19)ら生え抜き選手、そして新加入のペドリ(18)、セルジーニョ・デスト(20)といった若手にチャンスと信頼を与えることで、クーマンは困難な移行期のシーズンにコパデルレイで決勝進出を果たし、一時は脱落しかけたラ・リーガ・サンタンデールの首位争いに食らいついてきた。

その中でも最年少のイライシュは、ラ・リーガ・サンタンデールでのキャリアの第一歩を力強く踏み出した。今後が楽しみな若手である。

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