【サーフィン】ハワイの巨大波で大怪我をしたカメラマンの恐怖体験

チーム・協会

【© WSL】

ハワイのレジェンドシェイパー、ベン・アイパが亡くなった翌日の1月16日、ハワイに今シーズン最大のノーススウェルが入った。

ワイメアでは6メートル以上の波でしか開催されない大会『THE EDDIE』がコロナ禍で中止にならなければゴーサインが出されるようなソリッドな波にビッグウェーバーが集結。
更にアウターリーフではジョン・ジョン・フローレンス、マイキー・ライト、コア・ロスマンなどのビッグネームを交えたスペシャルなセッションが行われていたが、そこでサーファーではなく、ジェットスキーによる大事故が起きてしまった…。

YouTubeに公開された映像の中盤あたりからを見ると、クリーンナップセットと呼ばれる巨大なセットが入り、レスキューやカメラマンが乗ったジェットスキーが一斉に動き出す。
一瞬の判断と経験により、ジェットスキーは沖に向かうものと岸に戻るものに分かれた。岸側に戻ったジェットスキーは難を逃れたものの、沖に向かったジェットスキーはその波を超える際に上空に飛び上がる恐怖を味わい、間に合わなかったジェットスキーはあの巨大なウネリに飲み込まれてしまった。

この映像で先頭を走っていた黒いジェットスキーにはカム・リチャーズと後ろに乗っていたカメラマンのライアン・モスが乗っていた。
着地の際にフラットな海面に降りた衝撃で後部席のライアン・モスは腰椎の圧迫骨折の他、背骨と肋骨を骨折、病院送りになった…。

そんなライアン・モスに海外メディアのインタビューに応え、「ジェットスキーが波を超えたとき、無重力だったのを覚えている。飛んでから着地するまでが途方も無い時間に感じたね。ジェットスキーにはハンドルがなかったので、私は立ち上がることもできず、足が衝撃を吸収してくれることだけを期待していたよ。私はただ後部座席に座って、革のシートを必死で握っていた。次の瞬間、大きな音がしてジェットスキーが真っ二つになったような感じだった。」とその恐怖体験を語った。

大けがを負ったライアン・モスを支援するクラウドファンディングも行われている 【© Gofundme】

THE DAYとなった1月16日

ライアン・モスとカム・リチャーズが大惨事に巻き込まれたこの日。最初にネガティブな部分を伝えてしまったが、アウトにいた多くのサーファーにとっては生涯忘れられないほど特別な一日になった。

一番衝撃的だった波はジョン・ジョンのクリップ。コア・ロスマンとタッグを組んだジョン・ジョンはクリーンで巨大なウネリにテイクオフ、真っ赤なサーフボードで美しいグリーンルームに包まれた。ジョン・ジョンとタッグを組んだコア・ロスマンはあの特別な日を全て映像に残し、Vlogとして公開。一般サーファーにとって超人とも思える彼らがどのように準備をしてどのような気持ちでアウトに向かうのか、ラインナップでの臨場感、セッション後の達成感などが映し出されるなど、サーファーのVlogとして最高の内容になっている。
なお、このVlogにはケリー・スレーターの姿も映っているので、後日彼の映像が公開される可能性もある。
ちなみに上のジョン・ジョンの映像、チャンネルで両手を挙げているのは恐らくケリーだろう。

1月16日 マウイ島

1月16日、巨大なウネリはマウイ島にも到達。

JAWS、ホノルアベイでも歴史に残るようなセッションになっていた。JAWSにはカイ・レニー、ビリー・ケンパー、イアン・ウォルッシュ、アルビー・レイヤーなどのローカルを始め、マクア・ロスマン、ネイザン・フローレンスなどが山のような波に挑んでいた。
また、ウィメンズではジャスティン・デュポン、ペイジ・アーム、カーラ・ケネリーなどが限界に挑戦。中でもマーヴェリックスで多くのセッションを積んだばかりだったジャスティン・デュポンはトーインでウィメンズがJAWSで入った中では最大のバレルをメイクした。

JAWSではすでに公開されているネイザン・フローレンスのVlogが面白い。GoProでの臨場感あふれる映像の他、岸からの本格的な映像もあり、この日のセッションがいかに特別だったかが分かる内容だ。

20-30ftレンジのJAWSに挑めるのは限られたサーファーのみ。それはCTサーファーでも然り。

マイキー・ライトとのワイルドカード争いに勝ったレオナルド・フィオラヴァンティはチームメイトと「マウイプロ」の舞台でもあるホノルアベイに向かい、素晴らしいコンディションを堪能した。この模様はレオナルドがVlogで公開。オアフ島でのPCR検査の様子から始まり、空港から貸し切りのような飛行機に乗り、スーパーで朝食を調達してホノルアベイに入る前のプライベートな映像も映し出されている。もちろん、波は極上。レオナルドはこの日7時間もサーフィンしたとのこと。レギュラーフッターなら’一生に一度は行くべき場所’と昔から言われている意味が十分に理解できる内容だ。
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