小気味の良いピッチングで面白いようにアウトを積み重ねていく。8月8日の東京ヤクルト戦、先発した浜屋将太は6回１被安打無失点。三振も６つ奪う圧巻の内容でCAR3219フィールドのマウンドを支配した。

「球数を少なくすることを意識していました。80球が目途だったので7回まで行ければ良かったですが…」と言いながらも6回77球。「序盤はゴロを打たせてアウトを取れたと思います。ここは狙い通りでした。4回に球数が多くなってしまったのが反省です」。改善点はあるものの、直球はアベレージ145キロ前後。最速は147キロとキレがあり、変化球も大きな弧を描いて相手打者に空を切らせた。

〝天候〟も味方した。連日厳しい暑さが続く関東地方だが、直近の浜屋が登板したゲームは曇り。「そこは良かったですね」と茶目っ気を含ませて笑った。

安定感のある投球で、再度一軍の舞台に割って入らんと気合を入れる浜屋は、ファームでウエイトにも注力している。「一軍では中継ぎをさせていただきましたが、今は先発で投げさせていただいています。しっかり身体を鍛えられているというのは大きいと思います」と手ごたえを口にする。開幕後、一軍で登板したときも直球は140キロ後半を計測していたが、長いイニングを投げる中で、この球速が出ていることは「久しぶりですね」と頷いた。CAR3219フィールドやライオンズトレーニングセンターで黙々とトレーニングに励む成果が出ていると言えよう。

そして浜屋の目標は「一軍で先発として活躍する」こと。ファームには同じ左腕で実績のある内海哲也や榎田大樹らが好投を続けている。緊張感のある中で一軍への切符を何とか掴み取ろうと腕を振る浜屋に期待したい。