ウィザーズの舞台裏に迫る!第10回:NECがウィザーズとパートナーシップを組む理由

ワシントン ウィザーズ
チーム・協会

【ワシントン・ウィザーズ】

ワシントン・ウィザーズがお届けするインタビューシリーズ! 第10回は2019年10月に国際的なパートナーシップを締結したことを発表したNECのIMC本部シニアマネージャー紅林真理子氏を迎え、NECのスポーツとの関わり、さらにはウィザーズとのパートナーシップがもたらしている効果などさまざまな質問にお答えいただきました。

「ウィザーズは前人未到の領域に挑戦する象徴であり、当社の目指す姿と一致」

–––まずNECとスポーツの歴史について伺っても宜しいでしょうか?

NECは、古くからスポーツを通して社会に貢献してまいりました。1991年から車いすテニスツアーの協賛活動を開始し、来年で協賛活動30年を迎えます。最近では、全米女子プロゴルフ協会(LPGA)のオフィシャルテクノロジーパートナー、メジャーリーグベースボール(MLB)のロサンゼルスエンゼルス球場の看板協賛など、様々なスポーツを応援しております。また日本では、1992年からNEC軽井沢72ゴルフトーナメントを主催しています。さらにNECは、1978年創部の女子バレーチーム”NECレッドロケッツ”と1985年創部のラグビーチーム”NECグリーンロケッツ”の2つのチームを保有しております。

–––ワシントン・ウィザーズとのパートナーシップはどのようにして生まれたのでしょうか?

2019年4月にNBAが、2019年から2020年のシーズンから、NBA所属チームに新規または既存のスポンサー2社にグローバルなマーケティングの権利を販売することを許可しました。時を同じくして、八村塁選手がワシントン・ウィザーズからドラフト一巡目で指名を受けました。日本から世界最高峰の舞台に挑戦する八村選手に共感し、ワシントン・ウィザーズおよび八村選手のパートナーシップの締結に至りました。ワシントン・ウィザーズとのパートナーシップは、NBAによる権利販売許可後の初めての契約で、世界最高峰のバスケットボールチームをサポートできることを誇りに思っております。

–––パートナーシップ発表から7ヶ月ほどが経過いたしましたが、ここまでについて、そしてどのようなインパクトをもたらしているか教えてください。

2つの点を挙げさせて頂きたいと思います。1点目は、グローバルにおけるNECブランド認知向上への貢献です。試合会場での弊社ロゴ露出だけでなく、試合後の八村選手のインタビューバックドロップ、WEB、SNSなど、世界中にいるたくさんのファンが目にするチャネルで弊社のロゴが掲出されており、投資以上の広告効果を得られております。2点目は、ビジネス拡大への貢献です。弊社の重要顧客を試合会場にお連れし、NBAという洗練された時間を共有することで、お客様とより良好な関係を構築することができ、弊社ビジネスの拡大に貢献しています。

–––ここまで八村塁選手が日本のバスケットボール界にもたらしているインパクトをどう捉えていますか?

八村選手は、日本の高校からアメリカの大学に進学し、NBAのドラフト一巡目で指名されるという、今まで日本人には不可能だと思われていた道を切り拓いたと思っております。これは、野球で例えれば、日本のプロ野球からMLBに挑戦した野茂英雄選手、イチロー選手、松井秀喜選手と並ぶようなインパクトを与えたと言えるのではないでしょうか。日本におけるバスケットボール人気にも大きな影響を与えており、八村選手のようにNBAを目指す選手が増え、日本バスケットボール界にも大きな影響を与えるのではと思っております。

–––八村選手やウィザーズとはどのような取り組みをここまで行なっているのでしょうか?チームだけでなく、八村選手個人との契約も結んでいますが、そちらについてのここまでの印象も教えてください。

数ある取り組みの中で、Twitterのプロモーションキャンペーンをご紹介いたします。Twitter上で八村選手(もちろん写真画像)と簡易的なゲームを行い、勝った人に懸賞に応募できる機会をご提供する施策を行ったところ、当社の日本とグローバルの公式Twitterアカウントでこちらの予想をはるかに超えるフォロワーの増加に至りました。また、八村選手にはTwitterをはじめとしたNECソーシャルメディアアカウントのメッセージをリツイートいただいており、キャンペーンだけではなく日頃から多大なるご支援をいただいております。さらにインタビューや各種報道対応からも分かるように常に丁寧な発言・発信をされていて、弊社のブランドイメージを信頼感とともに伝えていただいていると実感しています。実際、八村選手にリツイートして頂いた投稿は多くのフォロワーから注目を集め、ソーシャルメディア上のエンゲージメントが向上しています。

–––このパートナーシップでNECが求めているゴールとは何でしょうか?

ウィザーズと八村選手と共に成功を勝ち取る事です。弊社は、本パートナーシップを通して、社会価値を創造する会社としてグローバルにブランド認知を高め、また実際に人々が安全に、安心して、公平で効率的な生活が送っていけるようなソリューションを提供していきたいと考えております。

–––NECにはスポーツとの長い歴史がありますが、スポーツに投資をして、チームを運営するメリットを教えてください。

NECは約40年前から、女子バレーチーム”NECレッドロケッツ”とラグビーチーム”NECグリーンロケッツ”を保有しております。チームを運営するメリットは、2点あると思います。1点目は、インナーブランディング、つまり社員のモチベーション向上や社員の一体感の醸成です。自社のチームが戦う姿は、社員を元気づけます。
2点目は、顧客との関係醸成です。試合にお客様をお連れするのは、コミュニケーションをする貴重な機会でビジネス拡大につながります。

–––さらには東京2020オリンピックゴールドパートナーでもありますが、巨大な国際スポーツイベントと単一のチームや組織に投資をする違いも教えてください。

巨大な国際スポーツイベントと単一のチームへの協賛では、規模や期間など様々な違いがありますが、異なる投資を組み合わせる事で、ブランド認知の最大化をはかれると考えております。オリンピック・パラリンピックは、スポーツだけでなく文化の祭典でもあり、NECの企業理念とも親和性の高いオリンピック憲章に共感し、大会そのものだけでなく、機運醸成やレガシーの創造などへの貢献を通じて、社会の発展とグローバルなレベルでのブランド認知の向上を目指して取り組んでおります。単一チームへの協賛についても、スポーツや地域・社会への貢献という考え方は変わりませんが、弊社が注力する地域、ターゲットにより絞り込んだ取組みになっております。

–––近年多くの世界で事業を展開する日本企業が海外のクラブやチームに投資をすることも増えてきていますが、日本の企業にはどういった機会へと繋がっていると思いますか。

日本企業がグローバルでビジネスをする上で、最も大きな課題の一つは、ブランド認知を高めることと考えております。NBAをはじめ、世界最高峰の舞台でしのぎを削るチームは、世界中の熱心なファンに興奮をもたらす真のグローバルなブランドであり、そのチームへの投資は、企業のブランド認知向上、ビジネス拡大につながると確信しております。

–––そして最後にグローバルに展開するNBAチームの魅力、そして価値についてはどうお考えでしょうか。

日本人として史上初のドラフト一巡目指名を受けた八村選手と八村選手を擁するワシントン・ウィザーズは、前人未到の領域に挑戦する象徴であり、当社の目指す姿と一致します。ワシントン・ウィザーズと八村選手と共に、弊社はグローバルに挑戦し続け、社会に貢献してまいります。
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著者プロフィール

アメリカプロバスケットボールリーグ・NBA所属のワシントン ウィザーズの公式日本語サイトです。監督、選手インタビューを含む試合前後のレポート、字幕付きオリジナルコンテンツも随時掲載。

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