大きな決断を下したホッフェンハイム

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【(c)Getty Images】

ブンデスリーガ残り4試合で指揮官交代。EL出場を目指す

ホッフェンハイムが大きな決断を下した。シーズンの最終盤、残り4節というタイミングでアルフレド・シュローダー監督を解任。U-19からトップチームの暫定監督に内部昇格したマルセル・ラップ監督のもと、ヨーロッパリーグ出場権の獲得を目指す。

シュローダーは決して結果を残せなかったわけではない。一時代を築いたユリアン・ナーゲルスマン(現ライプツィヒ監督)の後任として2019年夏にホッフェンハイムの監督に就任すると、当初は攻撃偏重のサッカーを試み、シーズン途中で攻守のバランスを調整。新型コロナウイルスの影響によるリーグ戦中断前は苦しんだが、再開後は2勝2分け1敗と白星先行に転じさせ、第30節終了時点でチームを7位(勝ち点45)に押し上げていた。

そのオランダ人指揮官と袂を分かった理由について、ホッフェンハイムのスポーツディレクターを務めるアレクサンダー・ローゼンは、「新型コロナウイルスの発生をきっかけに、非常に難しい将来の計画を立てなければならなくなった。その時、クラブをどう導いていくかという点で考えの違いが明確になった」と説明。一方、シュローダーは「ブンデスリーガで働く機会を与えてくれたクラブに感謝している」と述べている。

シュローダーの実兄で、コーチを務めていたディック・シュローダーの退任も決定した。ただ、その他の指導者はチームにとどまり、ユースで指導していたマルセル・ラップとカイ・ヘアドリンクが新たにコーチングスタッフに加入。そして、唯一のフースバルレーラー(S級ライセンスに相当)であるラップが暫定監督を託されることになった。

新たな戦術を浸透させるための十分な時間がない事実を鑑みれば、シュローダー前体制の基本システムだった4-2-3-1の継続など、これまでの戦い方を踏襲する可能性が大きい。第31節にプレゼロ・アレーナ(ホッフェンハイムの本拠地)での“凱旋試合”を控えるライプツィヒのナーゲルスマン監督も「すべてを完全に変えることはできないだろう」と予想する。

ただ、ラップ新監督はホッフェンハイムU-19で3バックと4バックを使い分けるなど、戦術の引き出しが多いモダンな指導者であり、手の内を知るナーゲルスマンを驚かせる秘策を用意していてもおかしくない。いずれにせよ、ラップら指導陣に求められるのはヨーロッパリーグ出場権の確保だ。そのためにはチーム最多の7得点を挙げているFWアンドレイ・クラマリッチや、進境著しい攻撃的MFクリストフ・バウムガルトナーら主軸の奮起も求められる。

文=遠藤孝輔
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