レアル・マドリー新世代の旗手。瞬く間に上りつめたバルベルデ

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フェデリコ・バルベルデはわずか21歳にして、レアル・マドリーの中盤を支える存在にまで上りつめた。それでもウルグアイが産んだニュースターのキャリアは、まだ始まったばかりに過ぎない。


バルベルデは世界最高のMFに求められるフィジカル、テクニック、メンタルの全てを兼ね備えた選手だ。まだトップカテゴリーで経験した実戦は100試合にも満たないが、既に彼は母国ウルグアイ、所属するレアル・マドリーの双方で確固たる評価を確立している。

バルベルデは1998年7月、ウルグアイの首都モンテビデオで生を受けた。線の細さから「パハリート(=小鳥)」の愛称で呼ばれた少年がスカウトたちの注目を集めるようになったのは、9試合で7ゴールを記録した2015年のU17南米選手権での活躍がきっかけだった。

南米諸国に強いつながりを持つレアル・マドリーはいち早く動き、サンティアゴ・ベルナベウでのプレーに魅力を感じたバルベルデの獲得に成功する。スペインの首都へ移住したのは18歳の誕生日を迎えた2016年7月。その時点ではまだ、ペニャロールのトップチームで11試合に出場した若手でしかなかった。

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レアル・マドリーではすぐにカスティージャ(Bチーム)に定着。当時の監督は後にトップチームを率いるサンティアゴ・ソラーリで、チームメートには現在アトレティコ・マドリーでプレーするマリオ・エルモソ、マジョルカにレンタル中のアレイシ・フェバス、ドルトムントで活躍するアクラフ・ハキミらがいた。

2017年夏に出場したU20ワールドカップではPK戦までもつれ込んだ準決勝で敗退したが、バルベルデはシルバーボール賞を受賞している。2017/18シーズンはデポルティーボ・デ・ラコルーニャにレンタル移籍。残留争いに苦しむチームの中でフィジカル能力に磨きをかけ、シーズン中にフル代表デビューも果たした。

レアル・マドリーに復帰した2018年の夏以降も、バルベルデの成長は止まらなかった。コンスタントに出場機会を与えたソラーリは短期政権に終わったが、2019年3月に監督に復帰したジネディーヌ・ジダンはすぐに、チームを活性化するために必要なアスリート性と決断力をこの若者に見出した。

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今季は2018年のバロンドール受賞者ルカ・モドリッチ、ブラジル代表の支柱カゼミロ、2014年のワールドカップ王者トニ・クロースらを擁する激戦区の中盤で、先発の座を勝ち取るまでに成長している。

昨年10月、4ー2で制したグラナダ戦での活躍は、多くのファンに新世代のスターが生まれつつあることを気づかせるきっかけになった。この時、現地メディアはそのプレースタイルをポウル・ポグバやスティーブン・ジェラードのようだと表現している。翌月のエイバル戦ではラ・リーガ初ゴールを記録。続くレアル・ソシエダ戦でも再びゴールネットを揺らすなど、試合を重ねるごとに自信を深めている。

1月のスーペルコパ・デ・エスパーニャ決勝では、アルバロ・モラタの決定機を止めたファウルにより退場処分となった。だがそれが勝つために必要な行為であったことは、レアル・マドリーのファンだけでなく、対戦したアトレティコ・マドリーのディエゴ・シメオネ監督も認めていた。

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今やバルベルデはジダンにとって不可欠な存在となっている。バルセロナとの首位決戦を2ー0で制した3月のエル・クラシコでも、クラブのレジェンド・モドリッチを差し置いて先発起用されたくらいだ。

「パハリート」が持つ翼には、世界のどこまででも羽ばたいていける力があるに違いない。

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