【新日本プロレス】大会中止が続く中、いまこそオカダ・カズチカに直撃インタビュー(前編)! 「2020年はプロレスにとって、もの凄い年になるんじゃないかと思ってる」

チーム・協会

【新日本プロレスリング株式会社/タイコウクニヨシ】

新型コロナウィルスの影響で、『旗揚げ記念日』シリーズ、そして『NEW JAPAN CUP』全大会が中止。そんな中、いま日本プロレス界の中心にいるオカダ・カズチカは何を考えているのか?

無観客試合、そして東京ドーム2連戦の壮絶な裏舞台も激白! “レインメーカー”に直撃インタビュー!(前編)

撮影/タイコウクニヨシ


※以下、オカダ・カズチカ選手インタビューの序盤を無料公開!

あらためて道場のリングに立って思ったのは「ああ、自分はこのリング上で生きているんだな」と。

【新日本プロレスリング株式会社/タイコウクニヨシ】

――さて、オカダ選手。新型コロナウィルスの影響で、新日本プロレスも『旗揚げ記念日』シリーズ、さらに『NEW JAPAN CUP』もシリーズごと休止となってしまいました。

オカダ そうですね……。やっぱりさびしいですね。「もう、試合がしたい……!」っていう感じで。ボクは基本、あまり新日本の道場には行かないんですけど、この前、ひさしぶりに道場に行ったんですよ。で、道場にちゃんとリングがあって、そこでリングの上に立った時になんかちょっと違和感と言うか……。

――違和感ですか。

オカダ ええ。いまの時期って、本当はオフではないじゃないですか。試合がなくなった……中止とか延期とか、どういう言い方が正しいかよくわからないけど、とにかく試合がなくなって。でも「オフだ、休もう!」っていう気分にはなれないし、自分の身体やコンディションをどこに合わせていったらいいのかもわからないし。正直……なんていうんですかね。あらためて道場のリングに立って思ったのは「ああ、自分はこのリング上で生きているんだな」と。

――ああ……、なるほど。

オカダ なんかそういうのを凄く感じましたね。道場のリングに立って。なんか「これがないと、やっぱり生きてる気がしないな」じゃないですけど、そういうのを感じましたね。

――すべてはリングありきと。普段のオフは、次の試合への調整期間の意味がありますよね。でも、いまはそこが定まっていないというか。

オカダ そうですね、ハイ。

――なんともモヤモヤするけど、いまはどうにもならないという感じでしょうか。

オカダ そうですね、いまはプロレスだけじゃなく、野球もそうですし、サッカーもそうですし、コンサートもそうですし。こういう状況の中では、人が集まるものの中止や延期はある程度しょうがないのかなと。ウィルスが出てないからいいと判断しても、実施したことで逆に広めていくかもしれないですし。選手がウィルスにかかってしまうことで、選手が運んでいくことになるかもしれないですし。本当にしかたがないと思うんですけど、この休止のぶんをお客さんもそうですし、選手もシッカリと貯めて、またプロレスの素晴らしさだったり、再開した時にプロレスのパワーを再認識できたらいいなと思います。

――いまはその時に向けてという感じで。

オカダ そうですね。だから、いまは貯めて貯めて……ですね。

個人的にはプロレスに関しては、無観客は一番向いてないのかなと。

【新日本プロレスリング株式会社/タイコウクニヨシ】

――新日本ではかつての東北大震災、数年前には熊本地震の時にも大会中止がありましたけど、ここまで大規模な中止というのは、オカダ選手も経験がないのかなと。

オカダ ないですね。なので、「本当に早く収束してもらわないとダメだな」っていう中で、手洗い・うがいもそうですし、他の人に迷惑をかけないことをシッカリやっていくしかないのかなと。いまはエンターテインメントがドンドン中止になってる一方で、インターネットが凄く身近になっているから、どうやってその埋め合わせをしていくか? 試合にはかなわないですけど、いろんな選手とのコミュニケーションのとり方はあると思いますし、そうやって、いまできることをコツコツやっていくしかないのかなと。

――この状況の中、無観客試合みたいな部分も取りざたされていますが、それについてはどう思われますか?

オカダ う〜ん。まあ、「できなくはない」と思います。

――あ、できなくはない。

オカダ でも……。プロレスはやっぱり相手の技を食らいますし、相手の技を受けてナンボの闘いなので。それがお客さんの歓声がない中で受けれるかどうかっていうのがわかんないですね。
 
――そこは密接に関係していますよね。
 
オカダ チョップを胸にバチーンと打たれても、会場がウンともスンとも言わない、お客さんの歓声もない、そんな中でプロレスラーの100の力が出るのかはわからないですし。それでお客さんが満足する試合が……、やっぱりボクらもお客さんの声援に乗せられて“乗る”ことがありますし。ボク自身、「一番いい試合」っていうのは、お客さんの歓声がある試合だと思うんですよね。お客さんの歓声のおかげで、観てる方もより「いい試合だ」と思えるというか。

――試合と声援の相乗効果で、プロレスの凄さがドンドン増幅されていく感じで。

オカダ そうですね。いままでボクが何回かベストバウトを獲った試合を、「それが無観客だったとしてもおもしろいか?」と聞かれたら、全然そんなことはないと思いますし、そこはちょっと……。だから、個人的にはプロレスに関しては、無観客は一番向いてないのかなと。
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著者プロフィール

1972年3月6日に創業者のアントニオ猪木が旗揚げ。「キング・オブ・スポーツ」を旗頭にストロングスタイルを掲げ、1980年代-1990年代と一大ブームを巻き起こして、数多くの名選手を輩出した。2010年代以降は、棚橋弘至、中邑真輔、オカダ・カズチカらの台頭で再び隆盛を迎えて、現在は日本だけでなく海外からも多くのファンの支持を集めている。

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