【最後の青春ドラマ】チャレンジャーでありながら「違いを見せる」ために〜JFA 全日本U-18女子選手権大会・清水梨紗(日テレ・ベレーザ)
JFA 第23回全日本U-18 女子サッカー選手権大会 JOC ジュニアオリンピックカップが2020年1月3日(金)に開幕します。U-18年代の女子日本一を決する大会に出場した選手はどのような青春時代を過ごしてきたのか。ここではなでしこジャパン(日本女子代表)でも活躍する清水梨紗選手のアカデミー時代のストーリーをお届けします。
大会方式が変更になり、大会に臨む意識も変化
中学1年で日テレ・メニーナに加入した清水梨紗は、2年時からサイドバックのレギュラーとなり、全日本女子ユース(U-18)サッカー選手権大会の第14回大会、第15回大会連覇に貢献した。同大会は彼女が高校1年時の第16回大会からレギュレーションが変わり、U-18年代のクラブチームのみが参加できる大会に。試合形式もグループステージがなくなり、一発勝負のノックアウト方式になった。
メニーナは第16回大会でも強さを発揮した。準決勝で浦和レッドダイヤモンズレディースユースを3-2、決勝でジェフユナイテッド市原・千葉レディースU-18を4-1で下すなど、なでしこクラブの育成組織にも勝利し、3連覇を達成した。清水自身も、大差で勝利した初戦こそ途中交代だったが、それ以外の3試合は先発フル出場し、優勝に貢献している。
高校2年生となった2013年、清水は日テレ・ベレーザへの昇格を果たし、なでしこリーグに主戦場を移す。シーズン中はなでしこリーグやカップ戦の試合に出場し、年代別代表にも参加するなど、メニーナ時代より心身ともにハードなスケジュールをこなすようになったが、それでも年始早々に行われる全日本女子ユースにはメニーナの一員として参加していく。清水にとって、この大会は「楽しみの一つ」だったという。
「お正月と言えば全日本女子ユース、というイメージでしたね。ベレーザで試合に出させてもらってシーズンの疲れはあったんですけど、年が明けてすぐに集まって出発し、いろいろなチームと対戦できるこの大会がお正月の楽しみでした」
メニーナに清水と同期加入した選手の中には、長谷川唯、籾木結花、土光真代と、現在ベレーザで主力として活躍する選手がいた。清水を含めた4人はこの頃すでにベレーザ昇格を果たしており、U-18年代の選手のみが出場するこの大会では「違いを見せないといけない」という強い意識を持って臨んでいたという。
メニーナは第16回大会でも強さを発揮した。準決勝で浦和レッドダイヤモンズレディースユースを3-2、決勝でジェフユナイテッド市原・千葉レディースU-18を4-1で下すなど、なでしこクラブの育成組織にも勝利し、3連覇を達成した。清水自身も、大差で勝利した初戦こそ途中交代だったが、それ以外の3試合は先発フル出場し、優勝に貢献している。
高校2年生となった2013年、清水は日テレ・ベレーザへの昇格を果たし、なでしこリーグに主戦場を移す。シーズン中はなでしこリーグやカップ戦の試合に出場し、年代別代表にも参加するなど、メニーナ時代より心身ともにハードなスケジュールをこなすようになったが、それでも年始早々に行われる全日本女子ユースにはメニーナの一員として参加していく。清水にとって、この大会は「楽しみの一つ」だったという。
「お正月と言えば全日本女子ユース、というイメージでしたね。ベレーザで試合に出させてもらってシーズンの疲れはあったんですけど、年が明けてすぐに集まって出発し、いろいろなチームと対戦できるこの大会がお正月の楽しみでした」
メニーナに清水と同期加入した選手の中には、長谷川唯、籾木結花、土光真代と、現在ベレーザで主力として活躍する選手がいた。清水を含めた4人はこの頃すでにベレーザ昇格を果たしており、U-18年代の選手のみが出場するこの大会では「違いを見せないといけない」という強い意識を持って臨んでいたという。
以心伝心の仲間と桁違いの強さを示す
実際、第17回大会でのメニーナは圧倒的な強さを見せつけた。1回戦の備後府中TAM-S戦では25-0という衝撃的なスコアで勝利。籾木が5ゴール、長谷川と土光がハットトリックを決め、清水も1ゴールを挙げている。清水はこの大会で準決勝まで3試合連続ゴールを挙げる活躍を見せ、4連覇の原動力となった。
「特に緊張することはなく、下の世代の(三浦)成美(現日テレ)たちと一緒にプレーできることも楽しかった」と語る清水だが、その一方で難しさを感じる部分もあったという。
「メニーナ時代は関東リーグで大学生や社会人のチームとばかり対戦していました。ベレーザでも似たような状況で、自分としてはチャレンジャーの気持ちでプレーすることが多かったんです。上の年代の選手と対戦することが多く、そういった試合はけっこう得意だったんですけど、同世代の人たちと戦う機会は少なかったので、逆に難しさがありました」
それでもメニーナの強さは桁違いだった。清水が最後に出場した第18回大会でも、決勝までの4試合で35点を奪う攻撃力を発揮。決勝は2年連続で浦和レッズレディースと対戦したが、5-2で圧勝し5連覇を飾った。清水が出場した6大会で、敗戦はわずか1試合。中学2年時からは一度も敗れることがなかった。
籾木は同期である清水らとの関係性について「自分たちの代はみんなゴーイングマイウェイ(笑)」と語るが、長年、一緒にプレーしてきただけに、ピッチに立てば抜群のコンビネーションを見せる。「普段、言葉を交わさなくても、『梨沙だったらここに走ってくれているな』と感じられます」と籾木が語る好連係は、この大会でも存分に発揮された。「毎回、優勝をめちゃくちゃ喜んでいました」と清水。文字通り苦楽を共にした同期と過ごした6年間は今でも色褪せることはない。
「特に緊張することはなく、下の世代の(三浦)成美(現日テレ)たちと一緒にプレーできることも楽しかった」と語る清水だが、その一方で難しさを感じる部分もあったという。
「メニーナ時代は関東リーグで大学生や社会人のチームとばかり対戦していました。ベレーザでも似たような状況で、自分としてはチャレンジャーの気持ちでプレーすることが多かったんです。上の年代の選手と対戦することが多く、そういった試合はけっこう得意だったんですけど、同世代の人たちと戦う機会は少なかったので、逆に難しさがありました」
それでもメニーナの強さは桁違いだった。清水が最後に出場した第18回大会でも、決勝までの4試合で35点を奪う攻撃力を発揮。決勝は2年連続で浦和レッズレディースと対戦したが、5-2で圧勝し5連覇を飾った。清水が出場した6大会で、敗戦はわずか1試合。中学2年時からは一度も敗れることがなかった。
籾木は同期である清水らとの関係性について「自分たちの代はみんなゴーイングマイウェイ(笑)」と語るが、長年、一緒にプレーしてきただけに、ピッチに立てば抜群のコンビネーションを見せる。「普段、言葉を交わさなくても、『梨沙だったらここに走ってくれているな』と感じられます」と籾木が語る好連係は、この大会でも存分に発揮された。「毎回、優勝をめちゃくちゃ喜んでいました」と清水。文字通り苦楽を共にした同期と過ごした6年間は今でも色褪せることはない。
- 前へ
- 1
- 次へ
1/1ページ