全国リーディング1位を快走する安田隆行厩舎を分析
【2012/9/30 中山11R スプリンターズ(G1) 1着 16番 ロードカナロア】
安田隆行厩舎の主な管理馬
■表1 【安田隆行厩舎の主な管理馬】
残る2頭のG1馬であるトランセンドとグレープブランデーはいずれもフェブラリーSを勝利。こうした実績が示す通り、短距離やダートを中心に活躍しているのが安田隆行厩舎の特徴となっている。そして、この傾向は現在の管理馬にもしっかりと受け継がれており、現役の管理馬が制した重賞はすべて1600m以下。なお、表1掲載の現役馬4頭は、すべてロードカナロアの産駒である。
人気別成績
■表2 【人気別成績】
性別および年齢別成績
■表3 【性別および年齢別成績】
競馬場別成績
■表4 【競馬場別成績】
一方、ダートでの注目は、群を抜く好走率を記録している東京。この勝率でも単勝回収率は77%と、かなり人気になっている様子も伺えるが、東京ではそれだけ勝ちに来ているとも考えられる。なお、芝・ダートともに中山では勝ち切れない傾向がある点にも注意しておきたい。
距離別成績
■表5 【距離別成績】
先に紹介したG1馬も、これらの得意距離にしっかり当てはまっている。芝のG1馬2頭は1200〜1600mで活躍。ダートのG1馬2頭はいずれも1600mのフェブラリーSを勝利しているが、これはダートで抜群の好走率を記録している距離に含まれる。このように、厩舎の代表馬からイメージされる通りの距離を得意にしており、ズレがないのはありがたい。
クラス別成績
■表6 【クラス別成績 ※平地のみ。オープン特別にはリステッド競走を含む。】
表6はクラス別成績(平地のみ)。上から順に見ていくと、新馬戦と未勝利戦では前者のほうが高い好走率を記録しており、初戦から動いている様子が見てとれる。また、条件戦も安定して走っており、特に3勝クラスの好走率は抜群。さらに、オープン特別やG3でも問題なく通用している。ただし、今回の集計期間である2017年以降では、G2勝ちは今年のスワンS(ダイアトニック)だけで、G1の勝利はない。全体に優秀ながら、不満があるとすればこの点ぐらいだろうか。
騎手別成績
■表7 【騎手別成績 ※単勝回収率順の対象は騎乗15回以上】
種牡馬別成績
■表8 【種牡馬別成績 ※単勝回収率順の対象は出走15回以上】
1977年熊本県生まれ。上智大学文学部卒業後、出版社2社で競馬専門誌、競馬書籍の編集に携わり、2007年からフリーライターに。「競馬最強の法則」「サラブレ」「優駿」などへ寄稿するほか、出版社勤務時代を含めて制作に関わった競馬書籍は多数。馬券は単勝派だが、焼肉はタン塩派というわけではない。メインの競馬のほか、サッカーでも密かに活動中。
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