波乱の目はあるか!? チャンピオンズCを分析する

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【2019/3/2 阪神6R 1勝クラス 1着 1番 クリソベリル】

日曜中京メインはダートG1のチャンピオンズカップ。以前のレース名はジャパンカップダートだったが、2014年に中京競馬場へ舞台を移し、現在の名称で行われるようになった。今回のデータde出〜たでは2014年以降・近5年のデータから馬券的に狙える馬を探っていきたい。データ分析にはJRA-VAN DataLab.とTARGET frontier JVを利用した。

チャンピオンズC 近5年の3着以内馬一覧

■表1 【チャンピオンズC 近5年の3着以内馬一覧】

まず表1はチャンピオンズC近5年の3着以内馬一覧。すべて良馬場で行われており、勝ちタイムは近3年いずれも1分50秒1と安定している。今年も良馬場ならば、1分50秒前後の勝ち時計になりそうだ。

レース展開としては、スローペースだった14年は4コーナー4番手以内の先行馬が上位を占めたが、近4年は4コーナー10番手以下の追い込み馬が続けて連対している。一方、4コーナー先頭の馬は一昨年3着のコパノリッキーしか好走できていない。

また、上位好走馬の人気を見ると、1番人気馬は【1.2.0.2】で昨年のルヴァンスレーヴの1勝のみだが、近3年は続けて連対している。ただ、昨年8番人気ウェスタールンドが2着と激走しているように、8番人気以下の伏兵が毎年1頭は3着以内に入っている。人気薄の好走が目立つ一戦だ。

チャンピオンズC 近5年の年齢別成績

■表2 【チャンピオンズC 近5年の年齢別成績】

表2は年齢別成績。黄色で強調した6歳馬が16年サウンドトゥルーら2勝をあげ、勝率・連対率・複勝率いずれもトップだ。昨年は2着ウェスタールンドが該当し、一昨年を除いて毎年1頭は3着以内に入っている。3着以内に入った6歳馬は5頭中3頭が6番人気以下で複勝回収率でも100%を超えている。

5歳馬は14年ホッコータルマエが勝利し、複勝率はトップの6歳馬に迫っている。3歳馬は昨年のルヴァンスレーヴが優勝。連対馬2頭はいずれも前走で古馬相手に重賞で勝利していた。4歳馬は一昨年のゴールドドリームが勝利するも、連対率・複勝率ともに低い。

なお、7歳以上の馬からは連対馬が出ておらず、苦戦傾向にある。

チャンピオンズC 近5年の枠番別成績

■表3 【チャンピオンズC 近5年の枠番別成績】

表3は枠番別成績。2枠に入った馬が15年サンビスタら2勝をあげ、連対率・複勝率40%と高い。昨年は1着ルヴァンスレーヴが該当し、一昨年を除いて毎年連対馬が出ている。1枠は勝ち馬こそ出ていないものの、複勝率37.5%は2枠に次いで高い。内目の1・2枠の複勝率が高いわけだ。

また、5枠の馬は一昨年のゴールドドリームら2勝で、複勝率30%と優秀だ。対して、8枠からは3着以内馬が出ていない。馬番では外目の14〜16番はのべ【0.0.0.12】と苦戦傾向にある。なお、偶数馬番だった馬は【4.3.3.28】で連対率18.4%・複勝率26.3%。これに対して、奇数馬番だった馬は【1.2.2.34】で同7.7%・同12.8%。まだ馬番発表前ではあるが、内の1・2枠で偶数馬番に入った馬はチェックしておきたい

チャンピオンズC 近5年の前走レース別成績

■表4 【チャンピオンズC 近5年の前走レース別成績 ※( )内は開催地】

表4は前走レース別成績。一番上のJBCクラシック組は16年サウンドトゥルーら2勝。3着以内馬は前走で4着以内に入っていた。出走じたいは少数ながら、マイルCS南部杯組からは一昨年のゴールドドリーム、昨年のルヴァンスレーヴと近2年勝ち馬が出ている。両馬はその年のダート1600m・G1で勝利した経験があった。JBCレディスクラシック組は15年サンビスタが優勝。以上のとおり、勝ち馬は前走地方の3レースから出ている

出走数が多いみやこS組と武蔵野S組からは、勝ち馬こそ出ていないものの、チャンピオンズC3着以内馬の人気を見ると、みやこS組が8・10・1番人気、武蔵野S組は3・8番人気と人気薄の激走が目立っている

チャンピオンズC 近5年の前走人気別成績

■表5 【チャンピオンズC 近5年の前走人気別成績】

表5は前走人気別成績。前走1番人気だった馬は15年サンビスタの1勝のみで、連対率7.7%と案外低い。対して、前走2番人気だった馬が昨年のルヴァンスレーヴら2勝をあげ、連対率・複勝率トップだ。3着以内馬はすべて前走5番人気以内の馬から出ている。

チャンピオンズC 近5年で8番人気以下で好走した馬一覧

■表6 【チャンピオンズC 近5年で8番人気以下で好走した馬一覧】

表6は8番人気以下で好走した馬について、該当年のフェブラリーS出走有無をまとめてみた。6頭中4頭は、該当年のフェブラリーSに出走していた。また、ゴールドドリーム以外の5頭は5歳以上である点も穴馬選定の際には踏まえておきたい

<結論>

■表7 【今年のチャンピオンズCの出走予定馬(11/27現在)】

今年のチャンピオンズCの出走予定馬は表7のとおり。

1番人気に支持されそうなのはデビューから5連勝の3歳馬クリソベリル。初の古馬との対戦となった前走船橋・日本テレビ盃でも2着ロンドンタウンに4馬身差をつける快勝。昨年のチャンピオンズCを勝利したルヴァンスレーヴと同じく前走で古馬相手に勝利をおさめており、まだ底を見せていない。前走から一気に相手は強化されるが、ここも好勝負必至だろう。

上位人気の中ではゴールドドリームは前走南部杯組で、2走前にダート1600m・G1のかしわ記念を勝利している点も強調材料だ。クリソベリルに次ぐ対抗評価としたい。

穴候補としてはワンダーリーデルを推奨したい。前走の武蔵野Sを上がり最速の脚で差し切り勝ち。人気はないだろうが、好成績を示している6歳馬で今年のフェブラリーSにも出走している。近走は距離延長で勝利しており、ダート1800mにも対応できるだろう。前走で勝利に導いた横山典弘騎手が騎乗予定で、激走の資格ありと見ている。
文:ケンタロウ(けんたろう)

1978年6月、鹿児島県生まれ。早稲田大学社会科学部卒業。初めて買った馬券が大当たりし、それから競馬にのめり込むように。データでは、開催日の馬場やコース適性に注目している。好きなタイプは逃げか追い込み。馬券は1着にこだわった単勝、馬単派。料理研究家ではない。
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著者プロフィール

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