申ジエ グイッと首位奪取

チーム・協会

【<Photo:Atsushi Tomura/Getty Images>】

LPGAツアー第37戦『伊藤園レディスゴルフトーナメント』(賞金総額1億円、優勝賞金1,800万円)大会第2日が11月16日、千葉県長生郡長南町・グレートアイランド倶楽部(6,741ヤード・パー72)で行われた。申ジエが65をマークし、今大会を最後に第一線から退くことを表明した大江香織とともに、通算10アンダーで首位に立った。1打差の通算9アンダー、3位タイで臼井麗香、鈴木愛、勝みなみが続く。渋野日向子は通算1アンダー、51位タイ。予選カットラインへ1打及ばなかった。 (天候:晴れ 気温:18.0℃ 風速:1.5m/s)

 ここ一番の決定力。悲願の賞金女王を目指し、申ジエが65をマークし首位へ躍り出た。7バーディー、ノーボギーの猛チャージ。極め付きは、パー3の7番だった。カップまで10メートル。90度以上も曲がるフックラインを気迫でねじ込んだシーンだろう。

 「最近、パッティングが決まらない。色々な練習を繰り返し、おかげでリズムが良くなった」という。リズムを取り戻せば微妙な感覚も心配りができる。「今大会は、グリーンの傾斜がきつい。ヘッドの軽いパターを使い、ボールの直進性を最優先に考えた」と教えてくれた。

 パッティングだけではない。「きょうは、プレーに集中することができた。途中で、ショットが左に曲がり始めたけど、素振りで問題点をしっかり意識したら、修正することができた」とにこやかな表情で語っている。ちなみに、スイングの修正点は、「ダウンスイングの足の動きとバランス。リズムが速くなっていた。上半身が上がり気味ということに気がついたことが大きかったです」と、スイングを実践しながら解説まで。

 最終日、賞金女王を争う鈴木愛には1打差をつけた。同組とはいかなかったものの、ひと組前でプレー。最終組から戦況をみながら勝負する。「いいライバルがいれば、私もいいプレーができる。これが、刺激になりそう。あすも、集中します」。ライバル2人が、練習場でしっかりと準備を行う姿は、まさにドラマのひとコマだ。しっかりと目に焼きつけた。何かが起こりそう。第六感が告げている。(森谷 清)
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