ロッテ安田、藤原がレジェンド福浦の引退試合を目にして芽生えた想い

千葉ロッテマリーンズ
チーム・協会

【後輩たちに胴上げされる福浦選手】

 ZOZOマリンスタジアムで行われた9月23日の福浦和也内野手の引退試合には浦和での二軍戦を終えた選手たちも駆け付けた。二軍戦が13時試合開始。引退試合が14時試合開始とわずか1時間差だったが二軍選手たちは試合を終えるとすぐに移動を開始。マリーンズのレジェンド選手の最後の瞬間を見届けようと全選手が駆け付けた。

 その中に次代のマリーンズを背負うであろう2人の選手の姿もあった。17年ドラフト1位の安田尚憲内野手と18年ドラフト1位の藤原恭大外野手だ。両選手とも同じ左打者ということもあり今年一年、二軍生活を続けた背番号「9」の背中をずっと見てきた。試合後、セレモニーが行われているグラウンドの様子を凝視していた。

 今年、引退試合以外で福浦が一軍に昇格することがなかった。だから安田はこの機会を逃すまいと練習でのその背中に熱視線を送り続けてきた。とりわけフリー打撃を注視した。気が付いたのはやはり軸の安定だ。下半身がどっしりと座っており、頭がぶれることはなかった。身体の軸を使ってバットを振り抜いているという印象を受けた。だから今年、体の軸を使って打つことを心がけた。

「一軍で2000本もヒットを記録されている福浦さんを今年一年、近くで見ることが出来たのは本当に大きかったと思います。引退試合ではファンの方にものすごく愛された方だということを強く実感することが出来ました。そして自分もいつの日か福浦さんのようにロッテを背負う選手になりたいと思いました」と安田は強い決意を語った。

 1年目の藤原は話をする機会は決して多くはなかった。ただティー打撃の際によくボールをトスしてくれた。近くでスイングを見守ってくれた福浦から言われた言葉を藤原は胸に刻む。「1球1球、しっかり振り切れ。振り抜け。中途半端なスイングをするな。練習の時からフルスイングを心がけろ」。練習の時から全力で振り抜く事でスイング力は身に着く。いつでも、どんなときでもフルスイングをする大切さを教えてくれた。

 引退試合を見守り挨拶を終えた藤原は興奮気味に話をした。「感動しました。こんなに多くのファンの人に応援される選手になりたい。引退試合を見て凄い選手であることを改めて感じました。自分も同じようにファンから愛され盛大な引退試合をしてもらいたいという夢が出来ました」と決意を新たにした。

 安田は今季一軍に上がる事はなかった。藤原は6試合の出場で2安打のみに終わった。福浦が引退し一時代は終わりを告げた。新しい時代の幕開け。引退試合を目にしたスター候補生は新たな時代に躍動をすることを誓った。

文・千葉ロッテマリーンズ広報 梶原紀章
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