記録がストップ 渋野日向子は通算1オーバー

チーム・協会

【<Photo:Chung Sung-Jun/Getty Images>】

第52回日本女子プロゴルフ選手権大会コニカミノルタ杯 チェリーヒルズゴルフクラブ(兵庫県)第2日

 オーバーパーなしの連続ラウンドが、29でストップ。それでも最終9番、渋野日向子は意地を見せた。3メートルのバーディートライを決める。「疲れた。しんどかった。最後は、ナイスバーディーの声を十分に味わっていたのです」。きょうのベストスマイルは、最後のプレーが終わってから。記録はいつか途切れるものと覚悟はしていたものの、まさかツアー新記録を樹立した翌日とは、想定外。

 「記録達成で気が抜けたのかなぁ。残念。30ラウンドは行きたかったけど、仕方がない。残念です。それよりも、最後は何としてもバーディーを決めたかった。通算2オーバーではやばい…」と、予選カットラインも気になる状況だった。

 この日は5バーディー、6ボギー、1ダブルボギーという内容。ショットが定まらず、パッティングも決まらない。「通算3オーバーの時、スコアボードで69位タイだったことを知った。まだ、後半組がスタートしていない」。また違った意味の試練だった。「フェアウェイのど真ん中から、グリーンへ乗らないほど、ショットが悪かった。原因がわかっているけど、直し切れない。きのうから打つ瞬間、体が浮いてしまう悪いクセが出ていた。けさの練習でも、頭や背中を押さえてもらって、スイングを安定させるように矯正。最初は良かったけど、徐々に出始めた」と苦しい1日を吐露している。

 そんな状態でも、常にすべてが前向き。意気消沈しない強い精神力が支えた。「ボギーを打つと、しょうがないなぁと思っているギャラリーさんがいたでしょう。頑張れと声をかけられた時も私、頑張っているんだけどけどなぁ」と、苦笑しながら本音を語る。せっかくの好スタートも通算1オーバーで第2日を終えた。「第1日のスコアをムダにした。残り2日間は絶対、アンダーパー」と気合を込める。もちろん、自身が1位のオーバーパーなしの連続ラウンドへ再チャレンジするためだ。(鈴木 孝之)
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