昨年のホープフルS(G1)勝ち馬。今春は牡馬クラシックで6、5着と善戦止まりだが、ともに上がりはメンバー最速だった。牝馬同士なら有力視は当然で、1週前の追い切りは美浦Wで好時計。順調に調整されているため、秋華賞へ向けて好発進を決めたいところ。

3走前のクイーンC(G3)で重賞タイトルを獲得。前々走・桜花賞(G1)は終始インで揉まれ8着に終わったが、前走・オークス(G1)では早めに動く積極策で4着と力を見せた。2400Mはやや長かった感もあるため、2ハロンの距離短縮はプラスになりそうだ。

前々走・フローラS(G2)で3着。オークスへの切符は逃したものの、上がり最速で追い込み見せ場を作った。直線の長いコースが合っており、自己条件の前走・三浦特別(1勝クラス)では牡馬相手に快勝。決め手が生きる展開となれば出番はあるだろう。

連続3日開催の中日に行なわれる秋華賞トライアル。阪神競馬場が改修工事で今年は中京で開催される。例年「春の実績馬」VS「夏の上がり馬」。牝馬3冠のラスト1冠へのプラチナ切符3枚に15頭が争奪戦を繰り広げる。

過去10年、連対馬は2−15、7−1、1−11、8−6、5−2、1−6、3−14、4−12、1−2、7−1番人気の組み合わせで決まった(2020〜22年は中京芝2000M)。

上位1〜3番人気は5、3、1連対。1番人気は連対率50%をキープしているが、2、3番人気が3、1連対と不振。代わりに人気薄の6番人気以下から9頭が連対している。

馬連配当は
3 け た......1回
1000円台...2回
2000円台...2回
7000円台...1回
万 馬 券......4回

2けた人気の伏兵が2着に食い込み、1〜2万円台の万馬券が飛び出す波乱となっている。

一方、3着に9、2、6、3、13、2、11、1、7、5番人気が入線した3連単配当は、75万、2万、10万、33万、22万、1万、113万、11万、1万、6万円台。こちらも20年に113万馬券が出て、ほかにも10〜75万台の6けた配当が5回。一筋縄では収まらない傾向を見せている。

連対馬20頭のクラス別は重賞組9頭、2勝クラス組2頭、1勝クラス組8頭、未勝利組1頭。条件組が重賞組を上回る活躍で、その人気は15、7、8、6、2、14、4、12、2、7、1番人気。高配当を演出するに十分なパフォーマンスを見せている。

ステップはオークス組が8連対(6勝、2着2回)と圧倒的な強さを見せ、ほかに同一路線から連対した馬はいない。なお、オークス組は1、1、1、13、5、15、4、7着から連対。着順に関係なく連対可能で、今年は4、11、13、16着の4頭が出走する。

所属別は関東馬が17頭出走して3連対(連対率18%)、関西馬は142頭で17連対(同12%)、地方馬は2頭で連対なし。地元の関西馬が他所属馬を大きくリードしているが、率で関東馬が逆転。出走数は少ないが、関東馬から目が離せない。(たま)


◎......レガレイラは昨年暮れのホープフルSで出遅れたものの、差し切ってG1制覇。春のクラシックは皐月賞6着、ダービー5着と期待されたほどの結果を残せなかったが、ハイレベルの牡馬と五分に渡り合った。これまでの5戦はすべて上がり最速。今回は先を見据えた仕上げだが、牝馬限定戦では負けられない。

○...タガノエルピーダは忘れな草賞を圧勝して駒を進めたオークスで16着に敗退。初の長距離輸送、G1の厳しいペースに力を出し切れずに馬群に沈んだが、この馬も新馬勝ち直後の朝日杯フューチュリティSで3着と能力は高い。牝馬同士で長距離輸送のないG2なら、巻き返しがあっていい。

▲......クイーンズウォークは未勝利勝ちのあとクイーンCを制して重賞初勝利。直線で馬場の真ん中からメンバー最速の上がりで後続の追撃を許さなかった。桜花賞は内枠が災いして動くに動けなかったが、オークスは流れに乗って残り1ハロンまで首位争いに加わり、重賞馬の力を見せた。血統から距離短縮も歓迎だ。

△1......フレミングフープは夏の上がり馬。ノドの手術明けの今年6月に京都マイル戦で初勝利。メンバー最速の上がりで鮮やかに差し切り、素質の高さをアピールした。前走・御在所特別は今回と同じ舞台。じっくりと後方で構え、直線であっさりと突き抜けた。実績では譲るが、勢いを買いたい。

△2......カニキュルは中山の新馬戦(2着)で1番人気に応えられなかったが、東京に舞台が替わると後方待機から長くいい脚を使って差し切り、2着に2馬身半差をつけた。フローラSは3着に終わり、オークスへの出走がかなわなかったが、次走で古馬相手に1勝クラスを快勝。夏の充電でどんな変わり身を見せられるか。

△3......レディーヴァリューはこの舞台で行われた前走を1分58秒6で逃げ切り勝ち。終始プレッシャーをかけられる厳しい競馬となったが、直線坂下から二枚腰を使って後続を2馬身半突き放した。未勝利戦で前日の古馬3勝クラスを0秒1上回る好時計をマーク。実績では一歩譲るものの、あのスピードは侮れない。