断然人気に支持された前走・京都金杯(G3)を制して重賞2勝目。これで1600Mは(3.1.0.0)と、優れた距離適性を見せている。昨年の牡馬3冠で4、4、3着に善戦した力量馬。安田記念(G1)と同舞台のここで、世代上位の力を示しておきたい。

ひと押し足りないタイプだが、近2走は重賞で僅差の5、2着。前走の京都金杯(G3)では、勝ち馬エアスピネルとハナ差の接戦を演じている。引き続き状態は高いレベルを維持しており、栗東坂路では自己ベストを更新。勝負気配の漂う今回は、初タイトル獲得も視野に入る。

昨年は条件戦から関屋記念(G3)、富士S(G3)と3連勝。前走のマイルCS(G1)は16着に大敗したが、連戦の疲れや長距離輸送の馬体減りがあり、本調子ではなかったようだ。リフレッシュされた今回は好相性の東京1600M(2勝)。実力馬の巻き返しを期待したい。

過去10年、連対馬は1-2、6-13、5-15、2-1、5-7、8-4、2-5、8-3、3-9、5-6番人気で決着した。上位1〜3番人気は2、3、2連対と不調で、人気薄の6〜15番人気から8頭が連対している。

馬連配当は
3 け た……2回
1000円台…1回
3000円台…1回
4000円台…1回
6000円台…1回
万 馬 券……4回

10回中4回で万馬券が出る波乱。伏兵馬の台頭を警戒したい。

また、3連単配当は、6690円、254万、88万、1万、9万、6万、1万、9万、15万、35万円台。こちらも2008年に254万馬券が飛び出し、10万超の高配当決着も3回。一筋縄では収まらない傾向を見せている。ちなみに、3着は5、12、9、6、2、7、4、5、1、11番人気だった。

連対馬のクラス別は、重賞組10頭、オープン特別組8頭、準オープン組2頭。準オープン組は苦戦しているが、連対した2頭は準オープンを勝ち上がった勢いで勝利を収めている。

路線別はニューイヤーS組が5連対でトップ。次いで、京都金杯組が4連対、2連対でエリザベス女王杯組などが続いている。

年齢別は4〜8歳上馬が5、6、7、2、0連対。6歳馬が最多連対を果たし、現在、3年連続で勝利を挙げている。


◎……ロイカバードは昨秋、芝1600M戦に矛先を変えて、1、6、1着。2走前は出遅れて流れに乗れなかったが、上がりはレースナンバー2タイ。13年のセレクトセールで2億4000万円した高馬の素質がようやく開花したか。母アゼリは4歳春の初制覇からG1を11勝した晩成型の名牝。ベストのマイルで重賞初制覇を飾るチャンスだ。

○……昨年の3冠レースでエアスピネルは4、4、3着と健闘。距離を一気に詰めた前走の京都金杯でも、道中かかりながらもハナ差で勝利を挙げた。引き続き(3.1.0.0)と底を見せていないマイル戦。重賞連覇も十分に視野に入る。

▲……ブラックスピネルは京都金杯でエアスピネルのハナ差2着に奮闘。内の経済コースをロスなく立ち回り、1番枠を最大限に生かし切った。マイルに勝ち星はないが、仕掛けどころとコース取り次第で今回もV争いに加われる。

△1……前走のマイルCSでヤングマンパワーは16着。G1で相手が強かったこともあるが、瞬発力勝負になったのが痛かった。戸崎圭騎手とのコンビではここまで3戦3勝。前走惨敗の後遺症が出なければ好勝負に持ち込める。

△2……プロディガルサンは先週のオープン特別・白富士Sを除外され予定変更。一週間のスライドで体調が崩れることはないだろうが、心配なのは新馬戦以来となる芝1600M戦。追走に手間取るようだと末脚が甘くなりそうだ。