上位3着までに桜花賞への優先出走権が与えられるトライアル。94年からG3に昇格,94年は中京競馬場,95年京都競馬場で行われた。
過去10年,連対馬は4??2,3??2,2??1,2??3,2??5,2??1,11??2,1??3,5??1,4??1番人気の組み合わせで決まった。1,2番人気決着は2回だけだが,連対馬の19頭までが5番人気以内で,伏兵馬の食い込む余地はない。2000年に馬連1万8280円と荒れたが,残る9回は3けた配当4回,1000円台1回,2000円台3回,4000円台1回。不良馬場で万馬券決着となった年を除くと,荒れても4000円台止まり。上位人気馬を素直に信頼していいレースだ。
ステップは7連対のエルフィンS組がトップ。次いで5連対の阪神ジュベナイルF(G1・旧阪神3歳牝馬S)組が続いている。
阪神競馬場で行われた8回の連対馬の決まり手は,逃げ4頭,先行8頭,差し3頭,追い込み1頭。連対16頭中,12頭は4コーナー3番手以内で通過,差し・追い込みタイプには厳しい数字が残っている。
桜花賞への権利取りに全力投球のメイショウオスカルを狙い撃ちにする。前走エルフィンSは,逃げたマルターズヒートがそのまま押し切る流れ。重賞ウイナーの2番手で折り合い,1馬身半差2着なら胸を張れる成績だ。メンバーは強くなるが,有力馬の目標は先なだけに付け入る隙はある。
スイープトウショウは,紅梅Sでゲート入りをごねてスタートもいまいち。それでも直線鋭い伸びを見せてライバルを力でねじ伏せた。全4戦3勝で,敗れたのは致命的な不利を受けた阪神JFの5着だけ。最大目標が桜花賞だけに,デキは8分とみて対抗評価に留めたが,あっさり勝たれても仕方のない力量馬だ。
阪神ジュベナイルFを制したヤマニンシュクル。先行有利の流れを後方で脚をためて直線一気の追い込みを決めており,着差はクビでも中身の濃い一戦だった。3カ月と出走間隔は開いたが世代トップの能力を秘めていることは間違いない。
アズマサンダースも阪神JFから3カ月ぶり。デビュー戦を快勝し,キャリア2戦目の札幌2歳S(G3)で2着に好走した。前走G1戦は6着と敗れたが,札幌2歳Sでは3着のヤマニンシュクルに1馬身半先着した。久々は不利だが,大駆けがあっても驚けない。
オープン初挑戦のエルフィンSでフレンチアイディアは4着。中団で折り合い末脚勝負にかけたが,直線モタれて思うように追えず,不完全燃焼のレースとなった。2勝目を挙げた小倉・くすのき賞では牡馬を一蹴して見せた。オープン2度目,相性のいい阪神コースなら反撃が期待できる。
ヴァルパライソは前走,好スタートでハナに立つとスピードの違いで逃げ切った。デビュー4戦目でのダート未勝利勝ちだったが,2着以下を問題にしない楽勝ぶりだった。本質的には芝の合うタイプ。強敵とは初対戦となるが,連下には抑えておきたい。