みんなで選ぶ!2020プロ野球前半戦MVP
パ・リーグ編
みんなで選ぶ「2020プロ野球前半戦MVP」。今シーズンも後半戦に突入しましたが、前半戦のMVPにふさわしいと思う選手をセ・パ両リーグの投手・野手計4項目から選んで投票してもらいました。
今回はパ・リーグ投手編。活躍を見せる選手たちの中から1位に輝いた選手は!?
順位 | 選手名 | 得票率 |
---|---|---|
1 | 涌井秀章(東北楽天) | 55.08% |
2 | モイネロ(福岡ソフトバンク) | 12.03% |
3 | 石川柊太(福岡ソフトバンク) | 10.87% |
4 | 益田直也(千葉ロッテ) | 3.41% |
5 | 山本由伸(オリックス) | 3.27% |
6 | 宮西尚生(北海道日本ハム) | 2.63% |
7 | 平良海馬(埼玉西武) | 1.73% |
8 | バーヘイゲン(北海道日本ハム) | 1.57% |
9 | 玉井大翔(北海道日本ハム) | 1.37% |
10 | 和田毅(福岡ソフトバンク) | 1.30% |
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解説
プロ野球界では長らく、先発が投手の華とされてきた。まっさらのマウンドに上がったら、先発完投。それができない投手は中継ぎ“降格”と言われたものだ。公式記録や表彰も、中継ぎどころか抑えにさえ与えられなかった。
時代は変わった。2020年、「みんなで選ぶ前半戦MVP パ・リーグ投手部門」は、上位10人のうち5人が先発ではなく、ブルペン組。同一カード6連戦の変則スケジュールとなった今季のパ前半戦だからこそ、とりわけ中継ぎ、抑え投手の重要性が再認識されたのだろう。
そんな中、栄えある1位に輝いたのは今季、千葉ロッテから東北楽天に移籍した先発組の涌井秀章。ここ3年ほどは負けが先行していた涌井だが、新天地で心機一転、自己最長となる開幕8連勝とよみがえった。8月5日の福岡ソフトバンク戦、球団史上初のノーヒットノーランまであと2人の好投を見せたことも、ファンに強烈な印象を与えたはずだ。
首位争いの筆頭・ソフトバンクからは2位にモイネロ、3位に石川柊太、10位に和田毅の3人。リーグナンバーワンのチーム防御率を支える3人である。またモイネロ、石川の2人が育成出身というのも、ソフトバンクらしい。昨季からセットアッパーを務めるモイネロは今季、防御率、ホールド数もさることながら、驚異の奪三振率を誇る。「ピッチャー・モイネロ」とコールされた瞬間、心が折れかける相手チームファンも多いのではないか。
追い上げを図る北海道日本ハム勢も、トップ10に3人。ブルペン陣を「チームの心臓」と栗山英樹監督が呼ぶだけあって、中継ぎ勢が2人入った。鉄腕・宮西尚生は今季、7月29日に史上17人目の通算700試合登板を果たすと、8月12日には史上初の350ホールドを達成。記録づくしの前半戦になった。その宮西を師匠と仰ぐ玉井大翔は20戦連続0封、プロ入り4年目の初セーブをマークするなど、大きな成長を見せている。
防御率で涌井を追う山本由伸(オリックス)、2度目のセーブ王を狙う益田直也(ロッテ)も、順当な得票といえるだろう。
さて、ここで埼玉西武の話である。正直、投票以前のノミネート段階で困った。先発投手陣の成績が芳しくなかったのである。防御率だけを見ても、リーグワーストだった昨季よりさらに悪化。結局、平良海馬、ギャレット、増田達至のブルペン陣3人をノミネートした。その中で、最もファンの票を得たのは20歳の平良。開幕から10試合連続無安打無失点の大活躍で、新人王最右翼に躍り出た。新外国人・ギャレットはセットアッパー候補としての入団。まずは期待通りの働きを見せている。それにしても西武、元ブルペン陣の平井克典がチーム最多勝で後半戦の投手MVP候補になってしまうのではないかと、今からちょっと複雑なのだが、大丈夫だろうか。
(文:前田恵)