LIFE TIME BOXING FIGHTS.3
12/31 東京・大田区総合体育館
田中が3RKOで圧勝 3度目の防衛成功
記事
【写真:田村翔/アフロスポーツ】
ラウンド詳細
-
試合前
入場時、やや緊張気味のトロハツに対し、田中は闘志・やる気が感じられる様子で試合開始まで待つ。
-
1R
田中はオーソドックスから力強いジャブを飛ばしていく。トロハツが右ストレートを伸ばしてきてもかわしながら逆に左フックを狙う。
両者まずは探り合いの展開。だが田中は右ボディストレートでトロハツをとらえる。そしてコーナーに追い詰める。ジャブから右フック・左ボディフックとさっそくパンチに力を込めていく。だがトロハツもこれをブロックして弾く。
-
2R
田中は前に出てトロハツにプレッシャーを掛ける。ジャブ・右ストレートと自信を持って繰り出し、ジャブから繋いだ左ボディフック、右アッパーと放つ。
田中はジャブを中心にプレッシャーを緩めない。トロハツをロープに詰めると重い音を立てて左ボディを打ち込む。田中は終盤、右クロス、右ボディストレートとトロハツを攻めて終える。 -
3R
田中はキビキビとした動きからジャブを突き、そしてこのラウンドもボディ打ち。右アッパー、ジャブとガードのすき間からトロハツにパンチを打ち込んでいく。
ジャブで遠ざけんとするトロハツだが、田中はプレッシャーを弱めず攻める。田中が再び力を込めた左ボディフックを打ち込むとこれが効いて動きが落ち、ワンツーで追ってロープを背負ったところで左アッパーを2連発。
KO負けのないトロハツだが、これでしばらく立ち上がれないほどのダメージを受け田中がKO防衛を果たした。 -
田中恒成の試合後コメント
「応援ありがとうございました。序盤ジャブでペースを握ってると思ったんですけど、もうそろそろ詰めてもいいなと思ったので3Rから圧力をかけていきました。
アッパーはいい手応えがありました。今日はいい試合ができて満足してるんですけど、これまで勝ち続けてきてもモヤモヤするところがあって、来年も自分のモヤモヤを晴らせるよういい試合を続けていきます。
今年は久しぶりに3試合できてよかったです。本当に強くなりたいなと思っているので、またみなさんがワクワクするような試合をします。またよろしくお願いします」
見どころ
世界最速で3階級制覇を成し遂げた田中恒成(畑中)が、WBO世界フライ級王座3度目となる防衛戦に臨む。
対戦相手は同級10位のウラン・トロハツ(中国)。今年に入り3月に山内涼太(角海老宝石)からダウンを奪って判定勝利。10月に田中公士(三迫)に5回TKO勝利と、“日本人キラー”の側面を持つ。強力なパンチのある相手だが、関東では初開催の世界戦に向け、田中のモチベーションは高い。
今回の勝利の先には4階級制覇も見据えている。トリプル世界戦として注目も高まる舞台で、田中はインパクトを残すことができるか。(協力・長谷川亮)