3150×LUSHBOMU vol.4

3/29 13:30 愛知県国際展示場(AICHI SKY EXPO)

第1試合/50kg契約6回戦

判定(0-3)

1R、両者オーソドックスでデビュー戦の入田だが積極的にジャブ、左フック、ボディブローと攻める。ナタノンもしかし左フック、ワンツーと思いきりよく振るって応戦。

2R、前に来るナタノンに入田は左・右とカウンターのフックで迎撃。接近戦の打ち合いで、入田はショートアッパーも突き上げる。ナタノンはこれに左右ボディフックを返す。

3R、ナタノンが入田の左腕にかぶせる右クロスをヒット。打ち合いに来たナタノンに入田はしかし左右フックで反撃。ラウンド後半、入田は距離を作りジャブを突く。

4R、ナタノンは頭をつけるように距離を詰め打ち合いを挑む。入田はこれに付き合わず、距離をあけてジャブ、ストレートをヒット。

5R、入田は正面に立って打ち合わず、足を使ってそこからジャブ、右ストレート。しかしナタノンが左フックで入田をヨロめかせる。

6R、入田はやはり距離を作ってジャブ、踏み込んでのストレート。逆にナタノンが入ってくるとフックのカウンターを合わせる。ナタノンは近距離の攻防で入田の後頭部を打ってしまい減点を命じられる。

判定は59-54、59-54、58-55の3-0で入田。デビュー戦で勝利すると、同郷の先輩である重岡兄弟への憧れを語り、「しっかりボクシングを鍛えていきたい。いずれチャンピオンになるのでよろしくお願いします」とアピールした。

第2試合/スーパーフライ級8回戦

判定(3-0)

1R、サウスポーのグラが鋭いジャブを突き、そこから左ストレート。花田はリングの中央を取って歩を進め左フックの上下打ち、右ストレートと攻める。

2R、花田はガードを上げ頭を振って前に出る。花田が左ジャブでとらえ、グラは体勢を崩し頭がロープの間から出てしまう。しかしここは持ち直し、グラが距離を作ってのジャブでやり過ごす。

3R、ジャブを強めに放つグラだが、花田は止まらずに追う。右ストレートからの左フックを浴びせるが、グラのクリンチに捕らえられる。

4R開始早々に花田が放った右ストレートにグラは後退。このラウンドもロープ際のグラを花田が追う展開となる。グラはジャブとクリンチで花田の打ち気と攻撃をそらす。

5R、花田はこれまで以上にプレッシャーを強め、手数と威力を増してボディフック、顔へのショートフックと迫る。だがグラはクリンチでダメージを抑える。

6R、花田はグラをロープに押し込み、フック・ボディフックと攻めて嫌がらせる。

7R、ジャブ、右ボディフックを放つグラだが花田の接近を止められない。接近戦を強いる花田はショートアッパー、ショートフックと攻めていく。

8R、花田はグラのジャブをかいくぐって前進し、組みに来ても振りほどいてボディフックを織り交ぜ連打を浴びせる。

判定は78-74、79-73、77-75の3-0で花田。不完全燃焼の続いた試合から勝利したものの、「フィニッシュしてこそ燃焼できると思うので次はフィニッシュしたいと思います。今年はいっぱい試合して上位ランカーになれるよう頑張ります」と今後の意気込みを語った。

第3試合/フェザー級8回戦

5R・KO

1R、オーソドックスの岡本に対しダスマリナスはサウスポー。離れた距離から互いにボディストレートを伸ばして探り合う。

2R、ダスマリナスが前に出て左ストレートをボディ、顔と振るうが岡本はよく見えており当てさせない。そしてストレートとアッパーで反撃するが、後半はダスマリナスの圧力が目立つ。

3R、岡本はジャブでけん制し、ダスマリナスの踏み込みにストレートと右アッパーを狙うがクリーンヒットできない。ダスマリナスは巧みにディフェンスしながら前に出ていく。

4R、右ストレートで迎撃する岡本だが、ダスマリナスは距離を詰め左右ボディフック、ボディ打ちで削る。

5R、距離を詰めてくるダスマリナスを岡本はやや持て余した様子。しかしロープを背負った状態から右ストレートを打ち下ろし、これにダスマリナスは前のめりにダウン。レフェリーが即座に試合を止め、岡本の5R1分18秒TKO勝利となった。

「よかったのは勝てたことだけで内容は……」と反省した岡本だが、「120点」と自己採点。5月大会の出場もアピールしてリングを降りた。

第4試合/スーパーフェザー級8回戦

判定(0-3)

1R、英豪は長身からジャブを連打。リーチある相手にサンティシマはどう近づくかを探り、時おり放つ右オーバーハンドで英豪を脅かす。

2R、バックステップしてのジャブで距離を取る英豪だが、サンティシマはジャブをかいくぐり、右オーバーハンドをヒット。英豪は鼻柱を赤くする。

3R、前に出る英豪だが、サンティシマはジャブをかわして前進してくる。英豪の右ストレートはサンティシマのガードに阻まれる。

4R、英豪はジャブを上下に放つ。さらに右ストレートを伸ばすが、サンティシマも同じくストレートを伸ばしてきてこれで英豪をとらえる。

5R、英豪はジャブで距離を保って展開。これを顔に浴びるサンティシマだが、前進を止めず右のストレートとオーバーハンドを度々ヒットする。

6R、サンティシマは距離が合ってきたか右のパンチをストレート、フック、オーバーハンドと打ち分ける。英豪はしかしラウンド中盤から後半は下がってジャブを中心に攻防する。

7R、英豪は気合いの声を発しながらジャブを放ち、サンティシマのパンチを空転させる。ジャブの手数が目立つ英豪はサンティシマを近寄らせない。

8R、両者リング中央で向き合い、英豪がジャブ、ワンツー、左フックとブロックされるがサンティシマを下がらせる。

判定は79-73、79-73、77-75の3-0で英豪。世界挑戦経験者を降すと、次戦でのタイトルマッチ実現を呼び掛けた。

第5試合/バンタム級8回戦

5R・TKO

1R、佐野はジャブを放って探り、ナッタポンのパンチは余裕を持った見切りでかわしていく。

2R、佐野はナッタポンのパンチをブロックで弾きながら前進。逆にボディフックを鈍い音でめり込ませる。強振するナッタポンだが佐野にかわされ空を切る。


3R、ディフェンスしながタイミングを見極めていた佐野は右ストレートをヒット。その後もロープ・コーナーにナッタポンを追い詰める。

4R、佐野はパンチをアームブロックしながら前に出る。そして距離を詰めるとボディフックから返した顔への左フックでダウンを奪取。立ち上がったナッタポンに佐野は連打で迫り、手が出ないところをレフェリーが間に入りストップした。

佐野は勝利者インタビューで倒すボクシングを心掛けたと話し、「そろそろタイトルマッチをやりたいので、ぜひチャンピオン方お願いします」「静岡県初の世界チャンピオンに必ずなります」と今後について語った。

第6試合/東洋太平洋スーパーフライ級タイトルマッチ12回戦

判定(0-3)

1R、横山がジャブを突き先制。マグラモはしかし落ち着きを崩さず、ジャブをさばいて前に出る。横山はジャブからボディ打ちに繋げる。

2R、依然ジャブを鋭く突く横山だが、マグラモも前進を止めない。外・内と横山はボディを打ち分ける。

3R、マグラモはジャブの手数を増やして前進。しかし横山は詰めさせず、下がって距離を作ってやはりジャブを突く。

4R、マグラモがボディストレートを放つが、横山もすぐボディを入れた連打を返す。接近戦でマグラモが左フックを決め、横山はややヨロめく。しかしまた横山がジャブで距離を制していく。

4Rまでの採点は39-37、39-37、40-36でいずれも横山。

9R、接近を強めたマグラモは右フックをクリーンヒット。接近を止めず、さらに右フックで横山を攻める。しかし横山も左フック、左ボディと打ち返す。

10R、迫りくるマグラモを遠ざけんと横山はジャブ。しかしややジャブの数が落ち、マグラモが懐に入ってくる。

11R、マグラモは横山にジャブを出させず近づき、接近戦でフック・アッパーと攻める。しかしここで横山がカウンターのストレート。これが効きマグラモは後退。横山は追撃のボディフックもさらに効かせる。

12R、横山はジャブが戻り突いていく。速いフットワークでマグラモを幻惑し、ジャブ、ボディフックと攻めて試合を終える。

判定は3-0で横山。プロ3戦目にして王座奪取を成し遂げた。

陣営や自分を信じて戦ったと語る横山は、「世界を目指していくので応援よろしくお願いします」とファンに呼び掛けた。

第7試合/IBF世界フライ級タイトルマッチ12回戦

12R・TKO

1R、矢吹がジャブを入れてスタート。矢吹はさらに右クロスを当てる。アヤラもしかし右ストレートから返しの左ストレート。矢吹はジャブでとらえアヤラの鼻柱を赤くさせる。ラウンド終了直前、矢吹はアヤラの入り際に左フックを合わせ、アヤラを腰砕けにさせダウンを奪う。

2R、前に出んとするアヤラを矢吹はジャブでけん制。アヤラのステップインに矢吹は再び左フックを合わせる。アヤラは前に出て右ストレートを振るうが、矢吹は逆に右ストレートを合わせ2度目のダウンを奪う。

3R、両者左フックを強振し合う。サウスポーに変わったアヤラに矢吹はフックを振って飛び込むが、ここで両者バッティングとなり、矢吹は右目の下を大きくカット。アヤラも右眉上をやはりカットする。両者再開しても激しく打ち合う。

4R、アヤラがジャブでとらえると、矢吹は右目下の傷から再び血が流れてくる。アヤラは身を屈めてボディ打ち。顔を鮮血に染める矢吹だが、飛び込んでの左フック、待ち受けてカウンターの左フックとらえていく。

5R、出血の目立つアヤラだが前に出る。矢吹は距離をとってさばき、アヤラの踏み込みにジャブ、ストレートを合わせて迎え撃つ。

6R、矢吹は的確なジャブを送り、アヤラに攻め入らせない。ジャブを突いて左に回り、アヤラが強振する左フックと右ストレートはかわしていく。

7R、右ストレートを打ち込んだ矢吹だが、続いて放たれた右ストレートを被弾。しかしジャブ、左フックでアヤラの追撃を止める。終了直前はストレート、左フックで矢吹が攻める。

8R、両者これまでより慎重な立ち上がりを見せ、アヤラが右ストレートから返しの左フックをヒット。だが矢吹は左回りしてその後の圧力をかわし、右ストレートのカウンターでとらえる。

9R、アヤラの踏み込みに矢吹はストレート、アッパーを合わせる。左へのサークリングを止めずに矢吹は続行。前に来るアヤラにストレート、左ボディを決める。

10R、左に回りながらジャブを突き、矢吹はアヤラのプレッシャーを抑える。しかしアヤラは追いかけ続け、ボディフックで矢吹の足を止めんとする。矢吹も終了直前、ボディを交えた左右フックで攻めて終える。

11R、アヤラはやや勢いが減じたか、矢吹はジャブと左フックを使い分けてヒットする。両者再び出血が目立ってくる。ボディフックに力を込めるアヤラだが、矢吹はエルボーブロックして打ち返す。

12R、矢吹は左にサークリングしながらジャブ。追い掛けてきたアヤラに矢吹はカウンターの右ストレートを突き刺し、これでダウンを奪う。立ち上がったアヤラだが再び出血がひどくなり、矢吹が連打で迫るとレフェリーが間に入り試合を止めた(TKO)。

■矢吹の勝利後インタビュー
「自分がボクシングに専念できるのは応援してくれる人とスポンサーの人たちがいてくれるからです。(アヤラは)パンチも強くて、予想通り強い選手でした。カットもあって見えなくて、右足も攣っちゃって。僕はアマチュア出身の選手や井上チャンプみたいに強い選手ではないので、一戦必勝でやってます。(5月世界戦に挑む)弟にいいバトンを渡せたかと思います。(バッティングは)メチャクチャ痛くて、この後縫うのに怯えてます苦笑)。応援の少ない地で戦ったアヤラ選手はすごいリスペクトです。弟にいいバトンを渡せたのと、ジムの子たちにいい姿を見せられたかと思います。今日は本当にありがとうございました。またいい瞬間を見せれるように頑張ります」

■リングインした弟の力石政法
「兄がすごい試合をして12RでKOしたので、5月28日、僕は1分で倒します。小さい頃からの夢である兄弟で世界王者、さらに同時に世界チャンピオンとなるのに王手になったので日々精進していきたいと思います。お兄ちゃんが勝って家を買うみたいなので、不動産の方でしたりお願いします」

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