Bリーグ2024-25シーズン・B1戦力ランキング

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 広島ドラゴンフライズのBリーグ初制覇で幕を閉じた昨シーズン。5つ目のリーグチャンピオンの誕生は、まだトロフィーを手にしていないクラブのモチベーションを上げるには十分すぎる結果だったと言えるだろう。2シーズン連続で新王者が誕生するのか、それとも優勝経験クラブがそれを阻止するのか。今シーズンのB1も熱戦が期待される。

 話題は何と言っても渡邊雄太が千葉ジェッツと契約したことだろう。高校卒業後に渡米してNBAのステージまで上り詰めた日本バスケ界のレジェンドが初めてBリーグでプレーすることとなった。その他、代表チームのヘッドコーチや海外リーグでの経験豊富な指揮官が初来日しており、どのようなチーム作りをするのかにも注目が集まる。

(企画構成:バスケットボールキング)

※オフェンス、ディフェンス、それぞれ50点満点、総合100点満点で採点

順位 チーム 総合 オフェンス ディフェンス
1 千葉ジェッツ 96 48 48
2 アルバルク東京 95 46 49
3 宇都宮ブレックス 94 45 49
4 三遠ネオフェニックス 93 49 44
5 名古屋ダイヤモンドドルフィンズ 92 48 44
6 広島ドラゴンフライズ 91 44 47
7 サンロッカーズ渋谷 90 43 47
8 シーホース三河 89 44 45
8 ファイティングイーグルス名古屋 89 43 46
8 佐賀バルーナーズ 89 43 46
11 大阪エヴェッサ 88 45 43
11 島根スサノオマジック 88 44 44
11 琉球ゴールデンキングス 88 44 44
14 越谷アルファーズ 87 44 43
14 川崎ブレイブサンダース 87 45 42
14 京都ハンナリーズ 87 45 42
14 長崎ヴェルカ 87 45 42
18 仙台89ERS 86 43 43
18 秋田ノーザンハピネッツ 86 41 45
18 群馬クレインサンダーズ 86 43 43
20 横浜ビー・コルセアーズ 84 42 42
21 レバンガ北海道 83 42 41
21 滋賀レイクス 83 42 41
24 茨城ロボッツ 82 42 40

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外国籍を含めた主力選手の移籍で戦力図が大きく変化

NBAを6季プレーした渡邊雄太が千葉Jに加入。グリーソンHCとともにチャンピオンへの返り咲きを目指す(©B.LEAGUE)

 広島ドラゴンフライズが新王者となり、B1は西地区が強豪ひしめく激戦区となった印象をより強くした。その一方で、今シーズンに関しては選手の移籍や新ヘッドコーチ就任といった要素以上に、昇降格に伴うクラブの地区移動が勢力図を大きく変えることも考えられる。

 チャンピオンシップ進出経験を持つクラブは東地区の3クラブ、西地区の5クラブに対し、中地区は7クラブ。それも、東地区からアルバルク東京、西地区から名古屋ダイヤモンドドルフィンズが移動してきたことで、昨シーズンのCS進出クラブが4クラブ集まり、一気にハードルが上がった印象を受ける。A東京はディフェンス、三遠ネオフェニックスと名古屋Dはオフェンスがリーグトップクラス。ワイルドカードも含めた激しい順位争いが展開されることは間違いない。

 西地区では、広島と佐賀バルーナーズが継続路線を選択し、戦力の変動がほぼなかった。どちらも武器とするディフェンスの成熟が期待できるが、広島は新任の朝山正悟ヘッドコーチがその成熟を促せるか、佐賀は唯一の新戦力である金丸晃輔の加入でオフェンス面も成長できるかがカギになるだろう。

 東地区は5クラブが指揮官交代となり、CSに進出した宇都宮ブレックスと千葉ジェッツも新体制で臨むが、選手層がほぼ不変の宇都宮とは対照的に、千葉Jは渡邊雄太の加入が攻守両面に予想以上の好影響を生むことも考えられる。不気味なのは昇格組の越谷アルファーズ。ジェフ・ギブスやカイ・ソットといった新戦力もさることながら、安齋竜三HCの統率力と勝負勘は他クラブにとっても脅威だ。

 その他、躍進が期待されるクラブとしては、効果的に補強したサンロッカーズ渋谷とファイティングイーグルス名古屋、大阪エヴェッサが挙げられる。対照的に、中軸選手の移籍や引退があった琉球ゴールデンキングスと川崎ブレイブサンダース、島根スサノオマジックは我慢強さが問われるシーズンとなりそうだが、いずれも地力はあるだけに、シーズンを通しての進化に注目したい。

 現役日本代表選手を抱えない広島が頂点に立ったことは、他の多くのクラブに勇気を与えるとともに、本格的な戦国時代の到来を予感させるものでもあった。今シーズンも試合を重ねて殻を破り、大一番で勝負強さを発揮するクラブが現れるか。

文=吉川哲彦

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