2024春のセンバツ「出場校ランキング」

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 開幕が間近に迫った選抜高校野球大会。その出場全32校を「投手力」「打力」「機動力」「守備力」「選手層」という5項目について各10点満点で採点し、その合計値によってランク化した。果たして、1位になった高校は?
(監修:松倉雄太)
※文中の学年は4月からの新学年

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解説

総合トップは秋の神宮大会を制した星稜。これといった穴が見当たらず、投手力、打力、守備力など全ての面で高水準にある【写真は共同】

 第96回選抜高校野球大会が3月18日に開幕する。組み合わせが決まり、出場32校は初戦へ向けて調整しているが、明治神宮大会を含めた昨秋の各地区大会の戦績、ベストパフォーマンスを見せた試合の戦いぶりなどを材料に、各チームの部門別の力を探ってみたい。

 総合トップのポイントは34で、昨年の同ランキングで最高値だった36(大阪桐蔭)より2ポイント少ない。秋季大会全体でも前年の方がレベルは高く見えた。

 その34ポイントは神宮大会を制した星稜。昨秋のベストパフォーマンスの試合は北信越大会準決勝の北陸戦だ。この試合はエースの佐宗翼(3年)が5安打1失点で完投し、打線も11安打で北陸のエース・竹田海士(3年)を攻略した。秋季大会全体を通じてのベンチ入りは25人で、そのうち起用されたのは22人(88%)。北信越大会の1回戦と準々決勝で体調不良者が出ながらも他の選手で乗り切り、選手層の厚さも示した。1試合あたりの失策が0.54と、選抜出場32校の中で5番目に少ない。

 総合2番目の32ポイントは、神宮準優勝の作新学院。打力は32校でトップの8をつけたが、これは関東大会決勝の28安打を加味した評価だ。チーム打率.325は今大会の出場校の中でそこまで高くない。投手力7の源はエース右腕の小川哲平(3年)の存在で、9試合59イニングで防御率1.07と安定。与四死球率も1.68と、最速147キロを誇る本格派ながらコントロールも良い。

健大高崎は初の全国制覇を狙えるだけの戦力を有する。特に佐藤(写真)、石垣という左右の2年生投手を、全国屈指の好捕手・箱山主将が支えるバッテリーは強力だ【YOJI-GEN】

 総合3番目の31ポイントは、健大高崎、関東一、大阪桐蔭、広陵の4校だ。10地区の秋季大会を取材するなかで、関東大会、東京大会のレベルが高いと感じた。

 健大高崎は左腕・佐藤龍月(2年)、右腕・石垣元気(2年)の2枚看板が安定。なかでも佐藤は6試合33イニングで防御率0.82と、1年秋とは思えぬほどのピッチングを見せ、1月の選考委員会でも高評価を受けた。この佐藤の存在が、関東5校目として中央学院の選出にもつながったほどだ(関東大会準々決勝で佐藤が先発した健大高崎と接戦を演じた)。プロ注目の強肩捕手・箱山遥人(3年)を中心に守備も堅く、初の頂点を狙う戦力はあると見る。

 東京大会を制した関東一は、神宮大会で熊本国府、大阪桐蔭を破った。捕手の熊谷俊乃介(3年)は秋季大会を通じて11試合で18打点、主将の髙橋徹平(3年)も16打点を挙げた。伝統の機動力も健在で、プロ注目の両左腕・洗平比呂(3年)、岡本琉奨(3年)を擁する八戸学院光星との開幕戦が楽しみである。

 大阪桐蔭と広陵は投手力と打力で互角と見る。大阪桐蔭は154キロ右腕・平嶋桂知(3年)を中心に、来年のドラフト候補と評判の右腕・森陽樹(2年)らもおり投手層が厚い。打線は近畿大会でこそ苦しんだが、昨春センバツを経験した德丸快晴(3年)や、ラマル ギービン ラタナヤケ(3年)と長打力のある打者が並ぶ。

 一方の広陵は、昨春夏の甲子園を経験した髙尾響(3年)と只石貫太(3年)のバッテリーが健在。ここに中国大会決勝で創志学園を4安打1点に抑えた右腕・堀田昂佑(2年)が成長してきた。

昨年の準優勝メンバーである今朝丸(写真)、間木の両右腕が順調に成長。報徳学園の投手力は出場32校の中でも指折りだ【写真は共同】

 ここまでに挙げた高校以外で投手力が高いのは報徳学園。150キロ右腕・今朝丸裕喜(3年)は高校卒業後のプロ入りを目指すことを宣言し、主将を務める右腕・間木歩(3年)は秋の公式戦で防御率0.22(41回2/3)と32校の主力投手で最も良い成績を残した。

 打者の注目は豊川の3番・モイセエフ ニキータ(3年)。秋季大会(17試合)の本塁打6と打点33は全出場選手中トップ。打率.576は32校の主力打者で2位。さらに盗塁も17試合で8回成功させた。新金属バットになり、どのような打撃を見せるか注目が集まる。

 毎春のことだが、ここまで示してきたのはあくまでも昨秋のデータに基づくもの。高校生は一冬で大きく成長を遂げることが多々ある。特に今春から金属バットが低反発の新規格に変わるため、打撃データは例年以上にあてにならないと見ていい。各選手が良い意味でデータを覆すプレーを見せてくれることを期待したい。

(企画・編集/YOJI-GEN)

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