2024春のセンバツ「8強ランキング」

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 第96回選抜高校野球大会は8強が出揃い、3月28日に準々決勝4試合が行われる。そこで、昨秋公式戦での成績やパフォーマンスをもとに導き出した開幕前の評価を更新。8校の実力を「投手力」「打力」「機動力」「守備力」「選手層」という項目ごとに改めて数値化し、その合計値によってランキングを作成した。
(監修:松倉雄太)

※文中の学年は4月からの新学年。項目は横にスクロールします。

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解説

大阪桐蔭の戦力は質・量とも8校の中で随一。1回戦で先発した平嶋を中心に投手陣の層は厚く、2回戦ではこのエースを温存して森→中野の2年生リレーで神村学園を2点に抑えた【写真は共同】

 8強入りした各校はここまで2試合を戦った。大会前の評価をベースに、今大会での戦いぶりはもちろん、対戦したチームの実力も考慮してポイントを加減した。

 大会前に最も高い34ポイントだった星稜は1ポイント減の33ポイントとした。下方修正したのは打力。2回戦では初回に2点を先制したが、追加点を取るのに苦労した。秋季大会で見せた打力はまだ発揮できていないように思える。

 とはいえ、評価が一番高いことに変わりはない。エースの佐宗翼(3年)が2回戦で安定したピッチングを見せた。投手力、守備力、機動力、選手層は秋の神宮大会までのレベルを維持していると見る。

 2番目に高い評価は大阪桐蔭で、総合ポイントは32。神宮大会までの評価から、選手層を1ポイント上げた。1回戦では15人の選手を起用。代打、守備出場などで多くの選手が経験を積んだ。投手陣は2試合を通じて平嶋桂知(3年)ら4投手が甲子園のマウンドを経験。投打ともに選手層は厚い。

2試合連続サヨナラ勝ちで、センバツでは初の8強入りを果たした青森山田。特に2回戦では優勝候補の広陵を相手に驚異的な粘りを見せ、タイブレークの末に勝利をつかんだ【写真は共同】

 準々決勝第2試合で対戦する健大高崎と山梨学院はともに31ポイントとした。

 健大高崎は本来の実力を発揮できている印象で、開幕前の評価はそのままだ。エース左腕・佐藤龍月(2年)と右の石垣元気(2年)のリレーで2試合連続無失点。今大会好調の山梨学院打線を抑えることができれば、投手力の評価はさらに上がるだろう。

 一方の山梨学院は秋までの評価から打力を上方修正し、5ポイントから6ポイントへと上げた。2回戦では9安打4点。効率よく得点し、創志学園に完勝した。健大高崎とは秋の関東大会準決勝の再戦。好勝負が期待できそうだ。

 青森山田は打力と機動力を1ポイントずつアップし、合計ポイントは31。2試合連続サヨナラゲームで勝ち上がったが、ベストパフォーマンスの試合は2回戦の広陵戦。8回に2失点、9回に3失点を喫しながら、その裏にすぐに取り返す粘りを見せ、延長10回タイブレークでサヨナラ勝ちした。

 秋季大会とは見違えるような戦いぶりを見せているのは、報徳学園、中央学院、阿南光の3校だ。

 報徳学園は2試合連続二桁安打で、打力を4から6へと上方修正した。3番・西村大和(3年)を中心に2回戦ではコンパクトな打撃を見せた。2試合とも相手を足で揺さぶることができており、機動力も1ポイント増。準々決勝で先発が予想される今朝丸裕喜(3年)のピッチングはNPBスカウトも高く評価しており、今秋ドラフトの上位候補に名を連ねそうだ。

 中央学院は秋の関東大会ベスト8だったが、春になり成長を見せている。2試合連続二桁安打で、チーム打率は8校の中で最も高い.348。2回戦では3盗塁と持ち味の機動力も発揮した。

 エース・吉岡暖(3年)が注目される阿南光は、豊川、熊本国府と秋の地区大会優勝校を撃破。打力、守備力、選手層を1ポイントずつ上げた。

 準々決勝まで勝ち進んだ8校の実力差は小さいと見る。優勝までここから3試合。熱い戦いを期待したい。

(企画・編集/YOJI-GEN)

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