K-1 ReBIRTH2

12/9 14:00 エディオンアリーナ大阪

第1試合/K-1スーパー・ウェルター級

判定

 1R、璃久は先手を取り右ミドルから左右フックをつなぎ、ヒザ蹴りも交え攻めていく。アビラルはコーナーに下がらせられ、右フック、右ストレート、左フックと浴びスタンディングダウンを喫する。アビラルが戦闘再開に応じても璃久がコーナーに詰め攻勢。

 2R、璃久は勢いを落とさず、右ストレートのカウンターで再びスタンディングダウンを奪取する。アビラルは2度のダウンを奪い返すべくパンチをフルスイングし、右ストレートで璃久を倒すが、これはスリップと裁定される。しかし璃久も追加の決定打は与えられない。

 3R、あとのないアビラルは左右フックを振るい、ヒザも繰り出していく。璃久は攻め疲れかやや勢いが落ちる。しかし最後は左右ストレートのアビラルに、璃久も右ストレートを当て返して終了となる。

 判定は30-26、30-26、29-26の3-0で2度のダウンを奪った璃久。実力者アビラルを降した。

第2試合/スーパーファイト/K-1フェザー級

判定

 1R、椿原は右インローと前蹴りを入れ健介の進入をストップ。自身の距離を保とうとする椿原に対し、健介はサウスポーからの左右フックを振るっていく。

 2R、やはり間合いを取って進めようとする椿原に健介は1Rより距離を詰め左ストレートを放っていく。左ストレートだけでなく左ミドルと左の攻撃で迫る健介に、椿原はミドルキックと右フック、右ストレートで応戦する。

 3R、圧力を掛けていく健介だが、椿原は横に出るステップでさばく。そして左フックをタイミングよく当て健介はこれにバランスを崩す。椿原は健介に対しこのラウンドは間合いをキープし、左フック、左ストレートと当て試合を終える。

 判定は3者30-29で椿原となり、拮抗した一戦をものにした。

第3試合/K-1フェザー級

1R・KO

 サウスポーの兼田に対し、ダウサヤームはオーソドックス。ゆったりと立ち兼田の出方を見るが、兼田は前蹴り、ジャブと積極的に放ち、これに応じてダウサヤームが出てきたところにタイミングのよい左フックをカウンターで決めダウンを奪取。

 兼田は勢いを止めず、連打でスタンディングダウンを与えると、防戦一方となったダウサヤームにロー、左フック、アッパー、ボディ打ちと再度のスタンディングダウンを奪いフィニッシュした。

 初回KOを決めた兼田は「この選手、軍司選手倒してないでしょ。僕、1Rで倒しましたよ。やるしかないでしょ」と同級のK-1王者・軍司泰斗に宣戦布告した。

第4試合/K-1ライト級

1R・KO

 両者オーソドックスで大岩は距離を詰めて強打を狙うが、これに対し篠原はシャープなジャブとストレート、そしてカーフキックと近づかせない。大岩が左フックを振るって入っても、篠原は同じ左フックでカウンターし、再びジャブ、カーフキックに戻る。

 しかし大岩は圧力を落とさず、ロープを背負った篠原に左フックで入り、そこから右ストレートをカウンター。これに篠原は前のめりのダウンを喫し、立ち上がるも足元が定まらずレフェリーが試合を止めた。セコンドについた武尊も大岩を笑顔で祝福。

 ライト級転向第1戦を飾った大岩は「ライト級を盛り上げにきたので楽しみにしていてください。ABEMAの方々、違うところに注目集め過ぎなので、僕とか良い選手もいっぱいいるし、格闘技は強さがなんぼなのでもっとスポットライトを当ててください」と思いを語った。

第5試合/K-1ウェルター級

判定

 1R、ジョムトーンは歩くような足運びでプレッシャーをかけ、左ミドル、上下の左ストレートで迫る。松岡はコーナーに詰められるもショートの右フックを当て返す。松岡、ジョムトーンの順に左フックを当て1Rが終わる。

 2Rもジョムトーンは圧力を落とさない。眉間に傷が見られドクターチェックを受けた松岡だが、再開すると右ストレート、右フックと当て、そこからヒザにつないだ右ストレートでダウンを奪取する。ジョムトーンが立っても松岡はさらに右フックと攻める。

 3R、両者やや疲れが見られる。ローとストレートの松岡に、ジョムトーンもストレートとローで応戦。松岡は意地を見せ、左右のフックで攻勢を掛ける。そして両手を大きく広げる挑発もジョムトーンに見せ終了。

 判定は29-28が2者、最後の1者は29-27で松岡。2Rのダウンがものをいい勝利した。

第6試合/K-1クルーザー級

3R・KO

 1R、ガードを固めローを放っていく山口に星は左フックを打ち込み先制ダウンを奪取。星はパンチの連打にローとさらに攻めるが、山口は右ストレートの連続ヒットから右ショートフックを決めダウンを取り返す。そこからさらに連打の猛攻で星をあわやストップまで攻め立てる。

 山口はガードからカーフ、三日月蹴り。これに対し星はパンチで攻める。しかしラウンド中盤、星のヒザ蹴りがローブローになってしまい中断。再開後、山口は猛然と出て左右フックを当て星に効かせる。

 3R、パンチで来た星に山口は右ショートフックでカウンター。これでスタンディングダウンを決めると、山口は攻勢を強めアッパー、フックと畳み掛けTKO勝利を決めた。

 星との空手対決を制した山口は「フルコンタクト空手最高!」と咆哮(ほうこう)した。

第7試合/スーパーファイト/K-1 女子アトム級

判定

 1R、デッドマンは前に出てローキック。菅原はこれに対しフットワークを使い前蹴りと右ストレート。菅原は足を止めずパンチをかわし、前蹴り、ミドルと打ち込んでいく。

 2R、ローを当てるデッドマンだが、菅原は蹴りを受けても下がらず、前蹴りとワンツーで応戦。菅原は顔面前蹴りデッドマンに決め、次第に試合をコントロールし始める。

 3R、菅原はフットワークでデッドマンとの距離を保つ。そしてワンツー、左ボディと攻勢。デッドマンが出てきても右ストレートをカウンターし、攻めてこさせない。終盤も前蹴り、右フック、右ストレートと優勢で終了。

 判定は3者30-28で菅原。国際戦でも“らしさ”を見せ勝利した。

第8試合/K-1女子フライ級

判定

 1R、両者オーソドックスでリーが前に出んとするが、SAHOは前蹴りやミドル、ジャブでストップして許さない。SAHOは左フックのヒットから前に出て、ストレートとヒザ。リーも右ストレートと左フックで応戦する。

 2R、前蹴りからつないだ右ストレート、左フックと前に出るリーだが、SAHOも下がらずストレート、上下の左フックと打ち合う。SAHOはヒザ蹴りも加え、ボディ打ちでもリーを削る。

 3Rもリーはパンチを回転させ攻めるが、SAHOはパンチからヒザをつなぎ、前蹴りも見せる。SAHOは蹴りからヒザ、ボディ打ちに連係するパターンで攻め切り試合終了。

 2者が30-28、1者が30-27の判定となり、SAHOが日中激闘派対決を制した。

第9試合/K-1 WORLD GP女子フライ級タイトルマッチ

判定

 1R、KANAはステップインしてジャブをヒット。アントニアは体圧を発し、左フック・右ストレートと攻めてくる。ジャブのKANAにアントニアはヒザを織り交ぜ応戦。ラウンド最後はKANAが左右フックで攻め終える。

 2R、アントニアが先手で攻め、左フック、ハイキックとKANAを押す。KANAもジャブを当てるが、アントニアが打ち勝ち体格差もあってか押していく。

 3R、KANAはアントニアをロープまで追いカーフを浴びせる。アントニアはしかし前に出て左右のフックを返す。KANAはミドルとカーフキックを放ち、ミドルでボディを効かせるが、逆にアントニアのストレートももらってしまう。

 判定は3者30-29でアントニア。長く夢見ていたというK-1王者となった喜びを語ると、チームの仲間たち、そしてコーチを務める父親に感謝を告げた。

第10試合/K-1 WORLD GPバンタム級タイトルマッチ

判定

 1R、石井は右ロー、右ミドルと右の蹴りで先制。これに対し黒田は左ストレートをボディ、顔と放っていく。石井は圧力を掛けロープ際の黒田を右ストレート、左フックと攻める。

 2R、両者ストレートを当て合う。石井はさらに跳びヒザ、ストレートを放つが黒田のガードに阻まれる。黒田は鋭くジャブを突き、組みの展開から素早く身を離すと左右連打を見舞い、石井もこれにストレートを返す。

 3Rも石井がストレートを当てれば、黒田もストレートを当て返す。前に出る圧力を強める石井だが、黒田はクリンチとサイドへの速いステップで攻め込ませない。ホールディングの警告を受けた黒田だが、石井をさばき切り、3者30-29の判定で石井を退けベルトを防衛した。

 勝利した黒田は「来年海外のベルトに挑戦させてください」とカルロスプロデューサーにアピールし、来年地元でオープンするジムについてもPRした。

第11試合/-66kg契約

3R・KO

 1R、鈴木がサウスポーから左ミドルを連発して先制。豊樹はこれに右三日月蹴りで対抗。しかし鈴木は左ミドルを続行し、豊樹の腕を赤くさせる。鈴木が豊樹をロープ・コーナーに追い詰め初回を終える。

 2Rも鈴木が左の蹴りをミドル、ミドルハイと蹴り分け、ハイキックで脅かす。変則的なパンチを繰り出す豊樹だが鈴木は動ぜず、逆に左ストレートをヒットする。

 3R、鈴木は左ミドルを続行し、豊樹は右腕が上がらなくなってしまい、鈴木はさらに左ミドルを連打。豊樹は倒れ、立ち上がったがレフェリーはここでストップした。

 実力を見せ勝利した鈴木は「こういことです。このリングは甘くないので。真剣のレベルが違うし、僕らは最強を目指しているので。3月のK’FESTA、気合い入れていくのでよろしくお願いします」と自身のアピールをした。

第12試合/K-1ウェルター級

2R・KO

 1R、サウスポーの両者は互いにカーフキック。宇佐美はパンチにスピードがあり、右フックから左ストレート。そこからカーフキックを海斗に効かせる。そしてワンツーで左ストレートを決めダウンを奪う。さらに立ち上がった海斗に宇佐美は連打で左右フックを打ち込み2度目のダウンを奪って初回を終える。

 2R、前に出た宇佐美だが、海斗がカウンターの左フックでダウンを奪取。さらに海斗が立ち上がった宇佐美をストレートで攻める。しかし宇佐美は右ボディフックでエグり、そこから顔に返す連打で畳み掛け、都合3度目となるダウンで試合を決めた。

 勝利した宇佐美は地元・大坂での試合を感謝し、「ウェルター級のKrushのタイトルマッチやらせてもらえるならやりたいです」とK-1グループへの継続参戦を希望した。

第13試合/K-1フェザー級

判定

 1R、サウスポーから放った川上のローが斗麗の下腹部に誤爆。ダメージ回復を待って再開となる。斗麗もサウスポーに変わって応戦し、カーフキックを川上に入れる。川上の左ストレートは斗麗がアームブロックする。

 2R、斗麗は構えを左右にスイッチしながら前後に出入りし攻防を展開。川上がしかし左フック、左ストレートと当てる。これでダメージを与え、川上はオーソドックスに変わっての右ストレートでなぎ倒し斗麗をダウンさせる。立ち上がった斗麗は左フックをフルスイングするが、川上をとらえられない。

 3R、斗麗はダウンの挽回に向かうが、川上はサウスポーからの右ジャブを突き、左ストレートでとらえる。鼻血を出しながら追い跳びヒザ・バックブローを放つ斗麗だが、川上は当てさせない。

 判定は3者30-28で川上。対抗戦で勝利を上げた。

第14試合/スーパーファイト/K-1クルーザー級

1R・KO

 1R、体格・身長差(15センチ)があるリュウに対し、谷川は距離を取って立ち、そこからスピードを持った踏み込みで向かいパンチを振るう。右フック、左フックと放つ谷川。リュウはしかし深い懐を活かし、グローブで防ぎ当てさせない。谷川はならばとローを蹴っていくが、リュウはそこにワンツーで右ストレート。谷川はこれに腰から崩れて後方へ倒れ、立ち上がったもののダメージが深くレフェリーが試合を止めた。

 リュウはマイクを持つとファンや関係者、そして師に感謝を述べ、第3代K-1 WORLD GPクルーザー級王者であるシナ・カリミアンに対戦を求めた。

第15試合/スーパーファイト/-56kg契約

判定

 1R、金子は前蹴りから入り、シャンテンはカーフキック。金子はシャンテンのジャブに右クロスをかぶせ、右フック、右ローと攻める。シャンテンのローは空振りさせ、金子は左ボディ、右ストレートを決める。

 2R、金子は左ボディ、左ミドルとボディ狙いの攻撃を増やす。シャンテンも跳びヒザ、テンカオ(つかまず放つヒザ蹴り)と応戦。金子は打ち下ろしの右、左ボディと攻めるがシャンテンはダメージを見せない。

 3R、金子は左ミドルの後、左ボディと見せかけ顔への左フック。シャンテンは一瞬足が泳ぐが、すぐに足をしっかりさせ再び打ち合いに臨む。金子は右ストレート、ハイキックからのバックブローと攻めるがシャンテンは動きを落とさない。

 判定は30-27、30-27、30-28の3-0で金子。KOできなかったことを「日々精進ということで見つめ直します」と反省し、「RISEの鈴木(真彦)選手を倒しにいこうと思うので、期待してください」とファンにメッセージを届けた。

第16試合/スーパーファイト/K-1スーパー・フェザー級

判定

 1Rの開始からパラがサウスポーで一気に距離を詰めてくる。右フック、左ミドル、左ストレートとパラはレオナを攻める。レオナもしかし右ストレートをカウンターし、手数はパラが上だが、攻撃の合間に右ストレートをパラに返していく。

 2R、パラはやはり距離を詰め、レオナにコーナーを背負わせる。左ストレート、左ローと攻勢のパラ。

 3Rもパラはレオナをコーナーまで追い詰め、ストレートからの上段ヒザ。レオナもボディと顔にストレートを放ってパラに鼻血を出させるが、パラは前に出返し、再びレオナを押していき試合を終える。

 判定は1者が29-29でドローも2者は30-29でパラ。金星を上げるとK-1に感謝し、会場となった大阪も「大好きです」とメッセージを添えた。

第17試合/K-1 WORLD GPミドル級タイトルマッチ

判定

 1R、顔面前蹴りで先制したハッサンに松倉はカーフキック。ハッサンは前回倒した左フックを連発し、そこから左右のロー。ハッサンはサウスポーからの左ヒザ、オーソドックスに戻っての左ボディと松倉を削る。松倉は左フックを当てカーフキックで反撃。

 2R、ハッサンはサウスポーで構え、距離を詰めるとオーソドックスに変化しショートパンチの連打。しかし松倉はこれを耐え、ハッサンに三日月蹴り。ハッサンはボディ、顔へのストレートで反撃。しかし松倉もストレートを打ち込み、続いてボディストレートを効かせるとハッサンはリングを回る。

 3R、ハッサンはサウスポーからの左ミドル、左ロー。右フックに松倉は一瞬ヨロめく。ハッサンはサウスポーで戦いを続け、左ミドルで鈍い音を響かせる。ラウンド終盤、しかし松倉は右ストレート、右フックと猛攻しヒットを上げて終える。

 判定は30-29(ハッサン)、29-29、29-28(松倉)の1-1でドロー。延長戦に突入となる。

 EXR、ハッサンは下段と上段の前蹴り、これに松倉はローで応戦。そしてカーフから右ストレート、左フックとハッサンを攻める。ハッサンはボディへのヒザ、左フックと当てるが、松倉は前進を止めず右ローを当てて終える。

 判定はハッサン、松倉と割れた後で松倉。悲願を果たしての戴冠に涙し、セコンドの武尊と喜びを分かち合った。

 試合後のマイクでは3週間前に足の小指を骨折したが、周囲の支えで恐怖を乗り越えリングに立てたことを感謝し、「何か一つのことを追い求めれば求めていた以上の出会いや幸せがあって、挑戦を始めた時点で成功だと思う。格闘技が大好きです。苦しい時、周りを見渡してください。いなかったらDM送ってください、何かアドバイスします」とファンにメッセージを送った。

第18試合/K-1 WORLD GPスーパー・ウェルター級タイトルマッチ

2R・KO

 1R、フェンの蹴りを見切ってかわす和島は左ストレート。だがフェンもすぐ右フックを返す。和島が左ミドルを当ててもフェンはすぐ右ミドルをリターン。フェンは必ず蹴りを返していく。

 2R、和島の左ミドルにフェンは右ボディストレートを返す。和島が左ストレートを放てばフェンもやはり右ストレート。和島は左ハイを当て、ここから前に出て攻めるが、フェンは押されず打ち返し、和島の左フックに左フックをカウンターしてダウンさせる。

 立ち上がる和島だがダメージが深く、2度スリップ。そこにフェンが右ストレートを打ち込み、ノックアウトでベルトをものにした。
 
 ベルトを腰にしたフェンはK-1、自分を送り出してくれた中国の団体『武林風』に感謝した。

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