ファンが選ぶ!最高のFA移籍ランキング
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スポーツナビでファン投票を実施した「ファンが選ぶ!最高のFA移籍ランキング」企画。ファンの方に、最高のFA移籍をしたと思う選手を投手と野手でそれぞれ最大3人まで選んで投票してもらいました。
今回は投手編。はたして1位に輝いたFA移籍選手は!?
※1人3票まで投票可能
※ランキング上位はスポーツナビアプリでご覧いただけます
ランキング
順位 | 選手名 | 移籍年・球団 | 得票率 |
---|---|---|---|
1 | 佐々木主浩 | 1999年・横浜→マリナーズ | 14.58% |
2 | 千賀滉大 | 2022年・ソフトバンク→メッツ | 12.32% |
3 | 工藤公康 | 1994年・西武→ダイエー | 11.00% |
4 | 黒田博樹 | 2007年・広島→ドジャース | 9.98% |
4 | 上原浩治 | 2008年・巨人→オリオールズ | 9.98% |
6 | 工藤公康 | 1999年・ダイエー→巨人 | 5.67% |
7 | 岩隈久志 | 2011年・楽天→マリナーズ | 4.52% |
8 | 岡島秀樹 | 2006年・日本ハム→Rソックス | 3.37% |
8 | 石井一久 | 2007年・ヤクルト→西武 | 3.37% |
10 | 藤川球児 | 2012年・阪神→カブス | 3.24% |
11 | 吉井理人 | 1997年・ヤクルト→メッツ | 2.47% |
12 | 西勇輝 | 2018年・オリックス→阪神 | 2.39% |
13 | 杉内俊哉 | 2011年・ソフトバンク→巨人 | 2.00% |
14 | 川口和久 | 1994年・広島→巨人 | 1.75% |
15 | 澤村拓一 | 2020年・ロッテ→Rソックス | 1.66% |
16 | 高津臣吾 | 2003年・ヤクルト→Wソックス | 1.49% |
17 | 川上憲伸 | 2008年・中日→ブレーブス | 1.24% |
18 | 髙橋尚成 | 2009年・巨人→メッツ | 1.19% |
19 | 和田毅 | 2011年・ソフトバンク→オリオールズ | 1.02% |
19 | 涌井秀章 | 2013年・西武→ロッテ | 1.02% |
19 | 岸孝之 | 2016年・西武→楽天 | 1.02% |
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解説
「ファンが選ぶ!最高のFA移籍ランキング」投手編は、ランキング上位20人を見ても海外FA組が13人、国内FA組がのべ7人で、海外組が圧倒的な票を集めた。
2位の千賀滉大(現メッツ)をはじめ、2000年以降に海外移籍を果たした投手への投票が目立つ中、得票率14.58%で1位に選ばれたのが“ハマの大魔神”こと佐々木主浩である。1999年オフにFA権を行使して、横浜からマリナーズに移籍。伝家の宝刀・フォークボールを武器に、MLBでも不動のクローザーとして並みいるメジャーリーガーの前に立ちはだかった。
あるファンは、「佐々木主浩さん、黒田博樹さん、上原浩治さん(共に4位)の3投手は、MLBでも通用するコントロールと決め球を持っていたことが成功のカギになったと思います」(以下、カギカッコ内はファンのコメント)と、その成功の原因を分析してくれた。
2位・千賀はソフトバンクの育成投手からMLBのローテーション投手へと大飛躍。千賀の決め球“お化けフォーク(GHOST FORK)”も佐々木の“DAIMAJIN”同様、NPB時代の呼び名がそのままアメリカで使われている。
4位の上原は「日本シリーズ、五輪、WBC、ワールドシリーズのすべてを経験した選手」。そればかりか日本人初のワールドシリーズ優勝投手に輝いた、実績と強運の持ち主だ。同率4位の黒田についてはMLBでの活躍以上に、「最後にお金じゃなく男気で(広島に)戻ってきたから」と、日本球界復帰時のいきさつを投票理由に挙げるファンが多かった。
海外組で多数の票を獲得した投手のほとんどは、日米両球界での活躍が評価されたもの。一方で、「巨人ではイマイチだったのにメジャーではフィットして活躍したから」と評された8位・岡島秀樹のように、“ステップアップ感”がインパクトを与えた投手も。ちなみに1997年オフに、NPB史上初のFA権行使によるMLB移籍(メッツ)を果たした吉井理人(現ロッテ監督)は、11位だった。
国内組で、2度の移籍がそれぞれ3位と6位にランクインした工藤公康。得票率を合計すれば16.67%で、佐々木をしのぐインパクトの強さである。うち3位は西武からダイエーへの移籍。西武のスター選手だっただけに、「当時ライオンズファンだったから衝撃だった」一方、「弱小球団だったダイエー(現ソフトバンク)を常勝軍団にした功績者の一人でもあり、監督をも務め上げた」と移籍後の選手、指揮官としての貢献を称える声が多数寄せられた。
ここで昔々、筆者が移籍にまつわる話を工藤に聞いた際、印象に残った言葉を紹介しておきたい。
“僕の若かったころはまだFA制度がなく、『移籍=間もなく現役終了』というイメージが強かった。でもFA制度ができて、マイナスイメージがなくなったよね”。
行き先が海外であれ国内であれ、選手は夢や希望を追いかけて移籍ができるようになった。ただ、選手に(言葉は悪いが)置いていかれる移籍元のファンの心情は、複雑なようで……。7位・岩隈久志には「楽天時代と比べて明らかに生き生きして見えた」と「楽天にとって勝ち星を失くすのと同じだから」の対極的なコメントが。また14位・川口和久の巨人移籍に「悲しかった」と記した(推定)広島ファンの短いひと言には、じんとくるものさえあった。
(文:前田恵、企画構成:スリーライト)
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