2023ドラフト候補選手ランキング

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ドラフト中継番組の解説者としてもおなじみの野球ライター・西尾典文氏に「投手」と「野手」をそれぞれ6項目で採点していただき、その合計点で2023年のドラフト候補ランキング上位30人を選出した。

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※各項目10点満点、合計60点満点
※項目は横にスクロールします

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解説

豊作な大学生投手の中でも注目を集める青山学院大・常廣羽也斗【写真は共同】

 今年は早くから大学生の投手が豊作と言われ続けてきたが、最終学年になってもその評価は変わらず、上位10人中7人が大学生という結果となった。特に東都大学野球に注目選手が多く、常廣羽也斗(青山学院大)、細野晴希(東洋大)、武内夏暉(国学院大)、西舘勇陽(中央大)の4人は複数球団による1位入札の可能性が高い。その中でも総合的に見てわずかにリードしているという印象を受けるのが常廣だ。コンスタントに150キロを超えるストレートはその数字以上に勢いがあり、まさに“糸を引くような”という表現がピッタリ当てはまる。140キロ前後で鋭く落ちるフォークも必殺の決め球で、他の変化球の質も高い。体格的にもまだ細く、将来性の高さが感じられるのも魅力だ。

 細野と武内のサウスポー2人はともに本格派だが、特徴は少し異なる。細野は伸びやかなフォームで好調時のストレートの勢いなら今年の候補の中でもナンバーワン。鋭く大きく変化するカーブ、スライダーも一級品だ。制球の不安定さや球数の多さは課題だが、スケールの大きさは常廣を上回る。一方の武内は185㎝の長身ながら、まとまりがあり、制球力も高い。特に右打者の内角いっぱいに投げ込むストレートの角度と勢いは見事だ。細野に比べると迫力という点ではやや劣るが、鋭く変化するスライダー、ツーシームも質が高く、即戦力度ではトップと言えるだろう。

 秋に評価を上げてきたのが西舘だ。以前はスピードがあっても打たれることが多かったが、変化球の制球が見違えるように良くなり、安定感が一気に増した。少し力を抜いて投げても140キロ台後半をマークするストレートも力があり、スタミナ面も申し分ない。右投手では常広と双璧の存在である。その他にも下村海翔(青山学院大)、西舘昂汰(専修大)、草加勝(亜細亜大)の東都勢や、それ以外のリーグでは上田大河(大阪商業大)、古謝樹(桐蔭横浜大)、岩井俊介(名城大)、高太一(大阪商業大)、滝田一希(星槎道都大)なども上位指名の可能性は高いだろう。

 高校生の投手で1位指名が濃厚と見られているのが前田悠伍(大阪桐蔭)だ。全国トップの強豪校の中でも1年秋から主戦となり、チームを2度の明治神宮大会優勝、1度の選抜高校野球優勝に導いた。今年の選抜以降は少し実戦から遠ざかっていたが、9月に行われたU18W杯でもエースとしてチームの優勝に大きく貢献。高校生離れした投球術に対する評価は高い。1年しっかりプロで体を作れば、2年目から一軍のローテーションに入ることも十分に期待できそうだ。前田以外の高校生では同じ左腕の東松快征(享栄)、大型右腕の木村優人(霞ヶ浦)、坂井陽翔(滝川二)などもポテンシャルは高く、将来のエース候補が欲しい球団にとっては魅力的な人材である。

 社会人は上位指名濃厚とみられる選手は不在という印象だが、昨年秋の日本選手権で圧巻の投球を見せた松本健吾(トヨタ自動車)、高校卒4年目で若さがある石黒佑弥(JR西日本)、貴重な本格派サウスポーの平元銀次郎(日本通運)などが有力。そして独立リーグながら一気に浮上してきたのが椎葉剛(徳島インディゴソックス)だ。高校から社会人のミキハウスに進み、3年間で全く実績を残すことはできなかったが、今年徳島に移籍して一気に才能が開花。ストレートは最速159キロまでスピードアップし、変化球のレベルも高い。コントロールに不安はあるが、短いイニングであればいきなり一軍の戦力となる可能性も高く、高い順位で指名されることも十分に期待できるだろう。

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