2025センバツLIVE! 全32校アンケート分析

【常葉大菊川】当たり前のこと「ちゃんとやる」その先にある、より高い場所(静岡県)

毎日新聞

攻守の軸はリードオフマン・橘木主将

秋は5割の打率をマークした橘木千空選手 【武市公孝撮影】

 2007年のセンバツを思い起こす強打が武器のチームだ。強化を図ってきた打線が昨秋に開花。チーム打率は3割3分8厘を誇り、東海大会で準優勝を果たした。

 攻守の軸はリードオフマンの橘木主将だ。旧チームでは恵まれた体格から繰り出す鋭いスイングを買われ、4番を担った。現在は初球から狙う積極性も生かし、1番で起用される。東海大会では体調不良で欠場した準決勝を除く2試合で10打数5安打と打率5割をマーク。新チームでの通算打率も5割を超える。精神的支柱として、守備でも一塁からチームを引っ張る。

 佐藤選手や児玉選手も旧チームから主軸を担った中心打者だ。3番の佐藤選手は広角に打てるのが魅力で、新チームでの打率は4割超。至学館との東海大会準決勝では同点で迎えた七回の好機で、内寄りの変化球を左翼線に運んで走者を還し、試合を決めた。4番の児玉選手は県大会で2本塁打の長距離打者。チーム屈指の俊足も兼ね備え、「憧れの甲子園でも一発打ちたい」と語る。

絶対的エースはいないが投手陣の層は厚く

秋の東海大会準決勝で力投する大村昂輝選手 【山崎一輝撮影】

 投手陣の中で安定感を発揮したのが左腕の大村投手だ。最速130キロ弱だが、キレのある変化球を複数操り、東海大会では準々決勝、準決勝と2試合連続で完投。計2四死球と制球力に優れる。特に至学館との一戦では1点リードの九回、1死満塁からチェンジアップをうまく低めに集めて後続を断つなど強心臓ぶりも見せた。球威を上げるため昨秋から体重を5キロ増やし、「自分らしくテンポ良く投げたい」と意気込む。

 投手も務める佐藤選手は最速142キロ。変化球の精度が向上すれば、一層頼もしくなる。他にも140キロに迫る球速を誇り、昨夏に背番号1を付けた左の石黒投手らも控える。絶対的なエースはいないが各投手の能力は高く、冬場に切磋琢磨して投手力の底上げを図ってきた。

 石岡監督はセンバツ優勝時に正捕手を務め、母校の監督として2回目のセンバツに挑む。「甲子園ではいかに普段通りのプレーができるかが重要になる。そのために緊張感のある練習をしてきた」と静かに闘志を燃やす。

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