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【横浜】「平成の怪物」に続け 神宮王者の栄誉携え挑む聖地(神奈川県)

毎日新聞

力は世代トップクラスの評 盤石な投手力で守り抜く

明治神宮大会で力投する織田翔希投手(左)と奥村頼人投手 【渡部直樹、玉城達郎撮影】

 甲子園で春夏通じて5回の優勝を誇る名門が昨秋、27年ぶりに明治神宮大会を制覇した。左右の二枚看板を中心とした投手力で勝ち上がり、秋の公式戦で15連勝を飾った。

 チーム力は世代トップクラスとの呼び声も高い。その原動力は、左腕・奥村頼人投手、右腕・織田投手の左右の両投手だ。エースナンバーを背負った奥村頼人投手は、最速146キロの直球にスライダー、カーブ、チェンジアップを巧みに使い分ける技巧派。昨夏も背番号1を付け、豊富な経験からマウンド度胸もある。昨秋は計34回あまりを投げ、防御率は0.26と圧巻の数字を残した。

 織田投手は最速151キロの直球で押す本格派だ。直球のキレだけでなく、変化球の精度も抜群で、完成度は高い。昨秋はチーム最多10試合に登板し、防御率0.65の安定感を誇り、今大会注目投手の一人だ。

村田監督のセンバツ初采配に注目

村田浩明監督の話を聞く横浜の選手たち 【和田大典撮影】

 左打者が多く占める打線は、2年春から主将を任される1番の阿部葉太選手、3番の奥村凌大選手が軸となる。阿部選手は1番打者として三振が少なく、攻撃のリズムを生み出すリードオフマンだ。ノーステップ打法の打撃に磨きがかかり、秋季大会では本塁打こそなかったものの、二塁打7本を含むチーム最多20安打を記録し役割を果たした。

 中軸の奥村凌大選手は、関東大会の全3試合で安打を放つなど勝負強さが際立った。初戦の東農大二(群馬)戦は、六回に決勝点となる2点適時二塁打を放つなど3打数3安打。浦和実との準決勝では五回に同点となる適時二塁打をマークし、健大高崎との決勝でも七回に同点打を放って優勝に貢献した。他にも前チームから主力だった為永ら勝負強い打者が並ぶ。

 明治神宮大会では、準決勝で延長十回裏に内野に5人を守らせるシフトを敷いてサヨナラ負けを防ぎ、勝利につなげた場面もあった。村田監督のセンバツ初の采配にも注目が集まる。

 明治神宮大会を初めて制した時は、「平成の怪物」こと松坂大輔さんを擁して春夏の甲子園、国体を制し、44連勝の公式戦無敗記録を作った。村田監督は「全部を出し切り大会を楽しむぐらいの気持ちで臨む。そして春の日本一になりたい」と意気込む。

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