<重賞レース分析>フジノウェーブ記念は、前走の着順や脚質がポイントに!

東京シティ競馬
チーム・協会
3月13日(木)に東京シティ競馬(大井競馬場)で第16回フジノウェーブ記念(SIII)が実施される。
南関東所属のトップホースによって争われる、古馬短距離路線のSⅢ競走だ。第1回(平成22年)から第4回(平成25年)までは「東京スプリング盃」の名称で施行されていたが、当時の名スプリンターであるフジノウェーブが4回をすべて制したことにより、第5回(平成26年)から現在のレース名へと改称された。
ここではフジノウェーブ記念過去10年の結果から、レースの傾向を分析する。

レース情報
第16回 フジノウェーブ記念(SIII)
発走日程:2025年3月13日(木) 16:55発走
距離:1,400m

第15回優勝馬:ギャルダル号  【東京シティ競馬】

■3着以内となった馬の大半は8番人気以内

【単勝人気順別成績】(過去10年) 【東京シティ競馬】

単勝人気順別成績を見ると、3番人気以内の馬は[7-5-4-14](3着内率53.3%)、4~8番人気の馬は[3-4-5-38](3着内率24.0%)、9番人気以下の馬は[0-1-1-71](3着内率2.7%)となっている。ある程度の支持が集まっている馬は、相応に高く評価するべきだろう。

■3着内率が高いのは「船橋」「川崎」勢

【所属別成績】(過去10年) 【東京シティ競馬】

所属別成績を見ると、「浦和」の馬は[0-1-2-17](3着内率15.0%)、「船橋」の馬は[3-3-1-19](3着内率26.9%)、「大井」の馬は[6-5-6-82](3着内率17.2%)、「川崎」の馬は[1-1-1-5](3着内率37.5%)となっている。
なお、第9回(平成30年)以降の過去7年に限ると、「浦和」の馬は[0-1-1-10](3着内率16.7%)、「船橋」の馬は[3-1-1-11](3着内率31.3%)、「大井」の馬は[3-4-4-62](3着内率15.1%)、「川崎」の馬は[1-1-1-3](3着内率50.0%)である。3着内率が比較的優秀な「船橋」所属馬や「川崎」所属馬は、ひと通りマークしておくべきかもしれない。

■負担重量に注目

【負担重量別成績】(過去10年) 【東京シティ競馬】

負担重量別成績を見ると、57.0kg未満の馬は[0-1-0-18](3着内率5.3%)、57.0kgの馬は[4-7-5-78](3着内率17.0%)、57.0kg超の馬は[6-2-5-27](3着内率32.5%)となっている。在籍しているクラスや過去の成績に応じた負担重量を課される別定競走だが、57.0kg超の馬は素直に信頼して良さそうだ。

■大敗直後の馬は割り引きが必要

【前走の着順別成績】(過去10年) 【東京シティ競馬】

前走の着順別成績を見ると、「1着」の馬は[4-4-1-16](3着内率36.0%)、2~8着の馬は[6-4-8-62](3着内率22.5%)、9着以下の馬は[0-2-1-43](3着内率6.5%)、「失格」の馬は[0-0-0-1](3着内率0.0%)、「中止」の馬は[0-0-0-1](3着内率0.0%)となっている。
なお、第12回(令和3年)以降の過去4年に限ると、4着以内の馬は[3-4-2-17](3着内率34.6%)、5~8着の馬は[1-0-2-11](3着内率21.4%)、9着以下の馬は[0-0-0-19](3着内率0.0%)、「中止」の馬は[0-0-0-1](3着内率0.0%)である。前走の着順が良い馬ほど信頼できるレースと言えるだろう。

■近年は脚質も重要

【前走の最終コーナー通過順別成績】(過去10年) 【東京シティ競馬】

前走の最終コーナー通過順別成績を見ると、6番手以内の馬は[7-8-5-60](3着内率25.0%)、7~12番手の馬は[3-2-5-42](3着内率19.2%)、13番手以下の馬は[0-0-0-20](3着内率0.0%)、「中止」の馬は[0-0-0-1](3着内率0.0%)となっている。
なお、第12回(令和3年)以降の過去4年に限ると、6番手以内の馬は[3-4-3-22](3着内率31.3%)、7番手以下の馬は[1-0-1-25](3着内率7.4%)、「中止」の馬は[0-0-0-1](3着内率0.0%)である。近年の傾向を重視するならば、前走で先行していなかった馬は疑ってかかりたい。

■“ウインタースプリント組”の扱いに注意

【“同年のウインタースプリント”における着順別成績】(過去10年) 【東京シティ競馬】

 “同年のウインタースプリント(令和3年は「ウィンタースプリント」の名称で実施)”における着順別成績を見ると、5着以内の馬は[0-4-4-18](3着内率30.8%)、6着以下の馬は[0-0-0-29](3着内率0.0%)、「中止」の馬は[0-0-0-1](3着内率0.0%)、「不出走」の馬は[10-6-6-75](3着内率22.7%)となっている。
ただし、第12回(令和3年)以降の過去4年に限ると、2着以内の馬は[0-0-1-4](3着内率20.0%)、3着以下の馬は[0-0-0-15](3着内率0.0%)、「中止」の馬は[0-0-0-1](3着内率0.0%)、「不出走」の馬は[4-4-3-28](3着内率28.2%)である。以前に比べると“ウインタースプリント組”全体の好走例が減っているので、注意が必要だ。

TCKホームページではより詳しいデータも公開している。

<伊吹雅也>
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著者プロフィール

東京都心部(品川区)にある大井競馬場は「東京シティ競馬(TCK)」の愛称で1950年の開場以来、都心のレジャースポットとして長年にわたり親しまれています。1986年に日本で初めて実施したナイター競馬「トゥインクルレース」は、東京のみならず、インターネット投票や無料のライブ中継などにより日本全国のナイトライフのレジャーとして受け入れられています。2011年に東京大賞典の国際GⅠ格付けを取得、2021年に世界唯一となる左右両回りコースを導入するなど強い馬づくりのために様々な先進的取組みを展開しております。

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