アジア・ビデオ・インダストリー・アソシエーション（AVIA）の著作権侵害対策連合（CAP）は２月１７日、シンガポールで違法にストリーミングされたコンテンツを配信する２２の違法サイトと７０の関連ドメインのブロックを命じたシンガポール高等裁判所の新たな判決に歓迎の意を示した。

今回の判決は２０２４年１１月にプレミアリーグが勝ち取った判決に続き、BBC Studios、プレミアリーグ、DFL Deutsche Fußball Liga、ラリーガによる取り組みを後押しするものだ。ここ数年、スポーツ中継、ドラマ、エンターテインメントなど、シンガポールで最も人気のあるコンテンツへのアクセスを提供する何百もの違法ストリーミングサイトや関連ドメインがブロックされてきた。これらは全て、犯罪者が主導する違法行為である。

これらの判決は、CAPとそのメンバーが同地域で取り組んできたオンライン著作権侵害に対する広範な活動による成果の一つだ。CAPはまた、同地域における著作権侵害の傾向、消費者に及ぼす被害や予測し得る広範な影響についての詳細な分析も行なっている。

CAPのマット・チーサムCEOは以下のように述べている。

「マルウェア感染、個人情報盗難、ウイルスのリスクなど、著作権侵害サービスと消費者被害との関連を示す証拠は豊富にあります。２０２４年に行われた調査によると、シンガポールで違法サイトにアクセスする消費者は、従来のサイトに比べてサイバー脅威にさらされる危険性が４倍近く高かった。違法サービスへのアクセスをブロックすることは、この種の被害を防ぐための大きな一歩になります。最近の調査では、違法なストリーミングデバイス（ISD）にも個人データを狙う危険なアプリやマルウェアが複数プレインストールされており、より広範囲に危害をもたらす可能性があることも示されています。これらの違法デバイスは遠隔操作が可能で、他のデバイスやより広範なネットワークへの攻撃に利用される可能性があります」

アジア・ビデオ・インダストリー・アソシエーションについて
アジア・ビデオ・インダストリー・アソシエーション（AVIA）はアジア太平洋地域の映像産業や動画配信産業の発展を推進する業界団体。会員全体の利益向上に伴う映像業界の発展と健全化を目的とし、レポートやカンファレンスを通じて映像業界に関する情報を発信している。またAVIA は各国政府と業界のつなぎ役となり、著作権侵害対策連合（CAP）を通じて違法ストリーミングとの戦いを主導している。