2年前の悔しさはいまだその脳裏に。ゲームキャプテンが必勝を期して試合に臨む

日野レッドドルフィンズ 中鹿選手 【©ジャパンラグビーリーグワン】

ディビジョン2のシーズン折り返しとなる第7節。日野レッドドルフィンズ(以下、日野RD)はウェーブスタジアム刈谷で開催される豊田自動織機シャトルズ愛知(以下、S愛知)とのビジターゲームに臨む。

ゲームキャプテンの中鹿駿は「S愛知さんは多彩な攻撃を見せてくるチームだが、自分たちも相手以上にエキサイティングなラグビーで対抗したい。それができれば勝利をつかめるし、後半戦で一気に連勝することもできると思う」とチーム全員の思いを代弁した。

「『ここは勝たないといけない』とみんな分かっている。フィジカルの部分はどの相手にも通用しているし、コリジョン(接点)の部分は上回れる自信がある。前節のレッドハリケーンズ大阪戦で課題として見えた『トライを取り切る』『ディシプリン(規律)を守る』という2点を大事に、80分間規律を維持してしっかり勝ち切る」

S愛知とは2022-23シーズンのクリスマス以来の対戦。日野RDとしては逆転負けを喫したそのときの借りも返すべく臨む試合となる。

「あの試合は記憶している。自分自身が日野RDに移籍してきた年で、とても緊張して試合に入ったことも覚えているし、なにしろ展開が展開だったので……」

その試合、中鹿はフル出場し奮闘。シンビン(イエローカード)による10分間の一時的退出者が出る中、後半37分にペナルティゴールで31対30とリード。あと数分を守り切れれば、という状況だった。ところがその直後に逆転トライを許し敗れた。しかし、あのときと違うのは、今季はリーダーとしてラグビーをより深く考え、いかにチームをより高みへ導けるかを考え抜いた中鹿自身の姿だ。

「今季からゲームキャプテンを任されたのですが、負けが込む状況の中で『どうやってみんなをまとめたら良いのか』を真剣に悩んだし、苦しみもあった。でも経験豊富な多くの人が協力して助けてくれた。いまの雰囲気はまったく悪くないので、本当にあと少しの課題を修正していけたら、日野らしいエキサイティングなラグビーをお見せできると思います」

2年前、試合終了直前に逆転を喫した悔しさを2倍にも3倍にもして返し、後半戦の巻き返しにつなげる試合としたい。そのカギを握る中鹿の激しく献身的なプレーに注目だ。

(関谷智紀)
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