岩井明愛は惜敗もツアー史上9位の記録樹立! 【ホンダLPGA最終日】
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「5打差はあきらめない」言葉通りの猛追で一時はトップに並ぶ
さらに10番から3連続バーディを奪うと、ついにトップのエンジェル・インに追いつきます。
14、15番でも連続バーディ。悔しかったのはこの日唯一パーオンを逃した17番パー4の2打目をショートサイドに外してしまい、アプローチを寄せ切れずボギーとしたこと。
それでも2打のビハインドで迎えた18番パー5はラフからの2打目を奥のカラーまで運び、イーグルフィニッシュ。このホールはインもバーディで1打差の2位となりましたが、初日のコースレコードタイ「62」をわずか3日で更新する「61」で大会を終えました。
「61」は史上9位の“グレートナンバー”
この「61」というのは、LPGAツアーの最少スコア記録で史上9位タイとなります。
昨シーズンは「CPKC女子オープン」3日目の西郷真央を含む6人が達成(うち2人は60)していますが、スタッツの記録が残っている1980年以降の46年間で、この日の明愛までのトータルで34人 しか達成者がいません(複数回達成の場合も「1人」としてカウント)。
21世紀に入ってから達成者ゼロのシーズンが8回あり、平均でもシーズンで2人未満という “グレートナンバー”なのです。
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ツアーで「脅威」となる
2週前の「ファウンダーズカップ」は予選落ちだったので、ツアーメンバーとしてはわずか6ラウンド目で出したことは、間違いなく他の選手たちに「アキエは怖い」との存在感を植え付けることになったはずです。
事実、優勝したインも一時は5打差を追いつかれたことに「アキエが素晴らしいゴルフをしていたので、これで勝てなかったら仕方ないと思った」とインタビューで話していたほどでした。
今大会は初日も62で回っています。今後は明愛が最終日を首位から5打差以内(あるいはもっと)で迎えた場合などは、上位の選手たちが最大限に警戒する存在になるでしょう。
ソレンスタムが頂点に立つランキングに日本勢が4人!
ちなみに2001年の「スタンダード・レジスター」でツアー史上唯一の50台となる「59」をマークしたアニカ・ソレンスタムが頂点に君臨するLPGAツアーの最少スコアランキングのトップ10には、明愛と西郷の他にも畑岡奈紗(2021年「マラソン・クラシック」)と横峯さくら(2018年「ショップライト」。いずれも61)が入っています。
規定で獲得ポイントは「ゼロ」も、得たものは大きい
2位となったことで賞金15万8182ドル(約2340万円)を獲得したものの、LPGAツアーの「主催者推薦で出場した選手は優勝した場合を除いてポイントを獲得できない」規定によりこの試合で獲得したポイントはゼロでした。
それでも得たもの。他の選手たちに与えたインパクトの大きさは計り知れません。
ホールアウト後の明愛は「全体的にもったいないところがいくつかあった。得意ではなかったコースでこのスコアが出せた驚きとともに、このスコアでも勝てなかったことが悔しい」と決して61に満足はしていない心境を明かしました。
明愛は双子の妹、千怜とともに3月6日からの日本ツアー開幕戦「ダイキンオーキッド」にもエントリーしているので、この悔しさを糧に日本のファンの前でどんなプレーをしてくれるかが楽しみです。
(文/森伊知郎)
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