【Tリーグ日本ペイントマレッツ】スタッフコラム#17「揺るがない」
【第1マッチ(ダブルス)】佐藤 瞳・橋本 帆乃香2-1 菅澤 柚花里・工藤 夢 (10-11/11-9/11-9)
【第2マッチ(シングルス)】横井 咲桜 3-0 中森 帆南 (11-2/11-6/11-8)
【第3マッチ(シングルス)】大藤 沙月 3-1菅澤 柚花里 (11-10/11-8/7-11/11-7)
【第4マッチ(シングルス)】芝田 沙季 3-0 出雲 美空 (11-7/11-10/11-6)
その影響を受けた交通機関の乱れが、選手たちの会場入りに支障をきたさないか、
一抹の不安が漂う中で幕を開けた一戦。しかし、そんな寒さを吹き飛ばすかのように、会場には若々しい、
そして力強い応援の声が響き渡り、卓球という競技が持つ熱量を改めて感じさせる内容となった。
この日の対決カードは、日本ペイントマレッツ対京都カグヤライズ。
結果は、日本ペイントマレッツが4-0でのストレート勝ちを収めた内容だった。このストレート勝利の裏には、困難な状況にも揺るがない精神力、
自分たちの軸をぶらさず貫いた戦いぶりが光り、私たちの心を大いに揺さぶった。
佐藤・橋本ペアは昨年のWTTファイナルズでダブルス優勝という快挙を果たした実績のある黄金コンビ。
その圧倒的な実力を背景に、第1ゲームを勢いよく奪うかと思いきや、この日は10-11でこのゲームを落とす。
思わぬ形で訪れた失点が、チーム全体に一瞬の緊張感を走らせた。
対する初コンビの菅澤・工藤ペアは、初めて組むコンビながら、息の合ったカット対応と強烈な攻撃で粘り強く攻めてくる。
しかし、ここからが佐藤・橋本ペアの真骨頂だった。
幾多の歴戦をくぐり抜けてきた経験で、2ゲーム目以降は冷静に相手の変化を巧みに読み解き、自らの戦術にさらなるアレンジを施し、攻撃のリズムを着実に取り戻していった。
その姿は、勝利への揺るがない決意そのものだった。
状況に動じることなく、自分たちの強さを信じて、最後まで攻撃の姿勢を崩さず戦い抜いた。
その結果、『4-0』という堂々たるスコアで勝利を手にする。
戦いの中で繰り広げられた冷静さと情熱の共演は、まさに「揺るがない強さ」を体現するかのようだった。
彼女たちが見せたのは単なる勝利ではない。困難を乗り越え、一つひとつのポイントに全力を注ぎ、自分たちの実力を信じて貫き通す姿勢そのものが、
明日のさらなる高みへの布石となるだろう。冷え込む冬の京都で繰り広げられた熱きこの一戦。
日本ペイントマレッツの選手たちが放つ眩い輝きは、これからも観る者すべてを魅了し続けるに違いない。
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