そして今回の放送では、GAKU-MCの「サッカーでひもとく交友録」が特製ボード上で項目ごとに分けられて紹介された。

『特に親交のある日本代表選手』としては、日本代表の森保一監督と名波浩コーチとの交流エピソードを紹介。「森保さんが僕らの試合に来てくださったときに『今日は代表選手を選びに来ました』みたいなこと言うんですよね。そうすると、チームメイトたちも“やベぇ”ってなって、いいゲームになる」というこぼれ話も披露した。

　続いて『現役時代とのギャップがすごい』では、U-23日本代表監督の大岩剛氏を紹介。そこで「とにかくまず、名前が固そうじゃないですか？大岩剛って。でも実際にお会いすると、すっごい優しいんですよ。なので、“大岩剛”じゃなくて、例えば“小林優”ぐらいの名前がいいんじゃないか」と改名を提案。「すごく学ぶことが多くて、剛さんと話している中で得た言葉で1曲作ったこともあります（最新アルバムに収録）」とも明かした。

　さらに『音楽とサッカーでつながる仲間』としては、ウカスカジーの相棒・桜井氏との話となり、「元々はサッカーのチームメイト」という気兼ねのない関係の中、仕事の際はもっぱらメール連絡とのこと。「前の日にやった作業を朝の5時ぐらいに送ると6時ぐらいに返事が返ってくる」とお互いの“朝型生活”を語り、曲作りの中での「音楽における戦術のような」やり取りも語った。

　そして最後に紹介された『今後代表入り間違いなし』の項目では、「交友録と言いつつお会いしたことはないんですけど、この2人のプレーが好き」として、現在はポーランドでプレーしている古川陽介と昨季G大阪で10得点をマークして今冬にベルギーへと渡った坂本一彩の名前を挙げ、「サッカーは（体が）大きければいいんだっていうスポーツじゃない。そういう意味でも夢を与えてくれる。絶対にこれからたくさん、名前を聞くようになる2人です」と力を込めた。

　番組のエンディングを迎えると「え！早くないですか？」と驚きながら「あと2晩ぐらいやってもいい」と語ったGAKU-MC。その言葉の通り、2025年も音楽とサッカーを融合させた生活を続けていくつもりだ。

「去年は（J1月間表彰の）選考委員をやらしてもらったことで、時間が許す限りたくさん試合を見ましたし、そのおかげでそれまで知らなかった選手を知れたりして、すごく知見を広げられた1年でした。今年もたくさん、いい選手、いいサッカーに出会いたいなと思いますし、そのためにも行ける日はスタジアムに試合を観に行きたい。そしてそういうサッカーの喜びを、自分がやる音楽に昇華して伝えていきたいですね。いろんな人と喜びを分かち合いたい」

　毎年、サッカー教室を開いてファンとの交流を図っている中、2025年の初イベントとして、2月23日に「ランニング」、「フットボール」、「LIVE（音楽）」の3種目を1日で行う『TRI GAKU LON（トライガクロン）』の開催を決定している。

「音楽だけじゃなくて、その前にみんなで走って、サッカーをして、みんなで筋肉痛になろうっていうイベントです（笑）。苦労してたどり着いた後に、みんなと同じ景色を見られたらな、と。ハードですけど、ちょっとハードなものの方が、みんなの記憶に残るんじゃないかな」

　現在54歳のGAKU-MC。自身の今年のスローガンは「No Challenge, No Change」だと言う。

「チャレンジしないと、変革はない。それは音楽もサッカーも同じだと思う。今年もどんどんいろんなことにチャレンジしていきたい」

　音楽を聞けば、景色が変わる。それはピッチ上でボールを持ったときの感覚にも似ている。そしてライブ会場での盛り上がりは、サッカーが理想とするスタジアムそのものだ。何より、日々進歩するサッカー界において、チャレンジを続けることを忘れてはいけない。サッカーファミリーの一員であるGAKU-MCの言葉に、多くのことを感じながら、彼の新たな挑戦に注目していきたい。

（取材・文：三和直樹）