睡眠ホルモン「メラトニン」を作る食べ物とは?眠りと腸内環境の“深~い関係”

MELOS -メロス-

【MELOS】

現代社会において睡眠の質を妨げる要因の一つとして、「副腎疲労」が挙げられます。

副腎は腎臓の上に位置する、親指の第1関節くらいの小さいながらも50種類程の重要なホルモンを分泌する臓器です。

副腎は、ストレスを受けると、それに対応するため抗ストレスホルモン「コルチゾール」を過剰に分泌し続け、疲弊してしまいます。そしてそれが睡眠障害につながります。

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コルチゾールは通常夜中には分泌されないようになっていますが、現代の社会のストレスや不規則な生活による自律神経の乱れが原因で、寝入りや睡眠の真っただ中にもコルチゾールが分泌されてしまうことも。

そのせいで、脳や体が十分に休まらない、質の悪い睡眠につながります。睡眠の質を向上させるためには、ストレスを管理し、副腎の負担を軽減することが大切です。

一般社団法人睡眠栄養指導士協会代表理事で睡眠栄養指導士である河野記代子さんに、対処法を聞きました。

副腎が疲れている人は「腸」も疲れており、それが睡眠の質に影響を及ぼしている可能性がある

睡眠に欠かせない“睡眠ホルモン”「メラトニン」の材料となるホルモン「セロトニン」の8~9割は腸で作られていると言われます。そのため、腸内環境を整えることは、睡眠の質向上のためにも重要です。

トリプトファンを生み出す食べ物を意識する

睡眠ホルモンであるメラトニンを安定的に作るには、トリプトファンを含む食品を積極的に摂取することがおすすめです。

●トリプトファンを豊富に含む食品の例
乳製品:牛乳、ヨーグルト、チーズなど
肉類:鶏肉、豚肉など
魚介類:サーモン、マグロ、えびなど
豆類:大豆、納豆、豆腐など
ナッツ類:アーモンド、カシューナッツ、ピーナッツ、ひまわりの種など
穀物:玄米、オートミール、大麦など
ほか:ユーグレナなど

トリプトファンは1日に500mg摂取することが推奨されています。また、トリプトファンは摂取してから14~16時間後にメラトニンに変わるので、朝食にしっかり摂るとよいですね。
ホルモンも細胞なので、もちろん細胞自体を作ってくれる「たんぱく質」も重要ですし、腸内環境を整える「食物繊維」や「乳酸菌」も必須です。

ただし、特定の栄養素ばかりを摂るのではなく、各栄養素は相互補完しながら働くので、微量栄養素をまんべんなく摂取するという意識が必要です。
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