「超回復は嘘、毎日筋トレをした方がいい?」筋肉博士・山本義徳先生の回答は

MELOS -メロス-
筋トレ&ボディメイクに関するウワサ。その中で気になる疑問をピックアップし、筋肉博士・山本義徳先生にお答えいただく本企画。

ボディビルダーの世界大会で優勝した経験を持ち、数多くの有名アスリートを指導した経験もある山本先生は、VALXのYouTubeチャンネル『VALX 山本義徳 筋トレ大学』でさまざまな情報を発信しています。

今回の質問は「超回復を無視して毎日筋トレをしたほうがいいのか」について。超回復を気にせず毎日トレーニングする人もいますが、実際のところ、適切な頻度は。

【MELOS】

Q.「超回復は気にしなくていい、毎日筋トレをした方がいい」ってホント?

A. 30年ぐらい前に、エブリタイムトレーニングという方法が流行りました。毎日、同じ部位をトレーニングするという方法です。雑誌で紹介され、人気になったのですが、半年ぐらいでみんなやめちゃったんですね。

同じ動きを続けているとそれに慣れてきますので、一時的に神経系が改善されて重い重量を挙げられるようになるんですね。それで記録が伸びたように感じてしまうのですが、2~3週間もすると、やはりやり過ぎで記録がガクンと落ちてしまう。

ただ、超回復の理論に基づいて行うというのも、実は違うのです。
超回復というのは、もともとはグリコーゲンの話でして。

糖を溜め込むカーボローディングのとき、一度グリコーゲンを減らしてその後いっぱい摂ると、満タン状態からさらに多くグリコーゲンを入れることができる。これが“super compensation(スーパーコンペンセーション)”、つまり「超回復」と言われていたのですが、日本でだけ筋トレのほうに適用されてしまいました。

超回復は、実のところ筋肉には適用されない理論なのです。

トレーニングをすると、まず筋肉の合成が起こりますが、“筋肉の分解と疲労”も発生します。合成と分解・疲労、どちらに傾くか。最初の数日は必ず分解が上回ります。合成も起こっていますが、分解・疲労のほうが絶対に上回ります。

ですので、毎日トレーニングを行うと筋肉は分解・疲労のほうに傾いてしまい、合成が起こらなくなる。そして怪我や免疫低下などが起こってしまいます。

超回復を筋トレに当てはめるのは理論としては間違っているのですが、実践する上で、何日か休んでからトレーニングを行うと効果的だという“結果”は合っているんです。

ですので、ある程度休んでから前よりも合成が分解を上回ったところでトレーニングするというのは間違ってはいないです。

※リンク先は外部サイトの場合があります

  • 前へ
  • 1
  • 次へ

1/1ページ

著者プロフィール

スポーツ×ライフスタイルWEBマガジン「MELOS -メロス-」では、ビジネス、健康、ビューティ、子育て、食、テクノロジーなど、生活にまつわるさまざまなテーマとスポーツの新たな形をコンテンツを通じて提案。アスリートや著名人などの単独インタビュー、体験レポート、ハウツーなど、オリジナルコンテンツをお届けしています。

新着記事

編集部ピックアップ

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着公式情報

公式情報一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント