張本智和の死闘に恩師・倉嶋洋介も感服「この一戦に勝てたら金メダルもあり得た」
メダルまであと1勝の早田は、準決勝で世界ランク1位と激突
苦戦しつつもベスト4に勝ち上がった早田。準決勝は最強の相手なだけに真価が問われる 【写真は共同】
1ゲーム目より、2ゲーム目、さらに3ゲーム目と試合展開が進むごとに早田選手に対応し始めていました。カウンタープレーも出始めたので、早田選手が徐々に苦しくなる展開でしたね。中国選手に近いオールラウンドなプレーを終盤になるにつれて実践していました。「こういう選手もいるんだな」というのが率直な印象です。全然情報がなかったので。
ただ、早田選手は心の中で、「混合ダブルスで負けて、シングルスでは絶対に負けるわけにはいかない」という強い気持ちだったと思いますよ。ただ、想像以上の強さを感じていたはずです。早田選手は鋭い横回転スピンのサーブが上手で多くの選手が苦戦するんですが、ピョンソンギョン選手はお手本のようにしっかりストックするなど対応し、レシーブ技術が光っていました。終盤でピョンソンギョン選手が崩れなかったので、フルゲームまで競ったのだと思います。
準決勝の相手は孫穎莎選手という世界ランキング1位の中国人選手です。世界で一番強いと評判の選手になります。孫穎莎選手にどんな試合ができるのかは見ものですね。女子選手もパワー、スピード、テクニックが男子レベルまで上がってきていて、孫穎莎選手はまさに男子選手さながらのボールを打ってきます。一方の早田選手も男子並みの力をつけている選手なので、この両者がどういう戦いを繰り広げるのかを楽しみにしています。スピードで崩して、早田選手得意のフォアハンドで決めきれるかが焦点になるはずです。
倉嶋洋介(くらしま・ようすけ)
【本人提供】