近江 湖国から日本一へ虎視眈々 全国準Vのサッカー部を超えろ
センバツ出場を決めて喜ぶ近江の選手たち 【礒野健一撮影】
「弁天ダッシュ」ハードなメニューで団結力高め
チームは独自の練習を取り入れて強化を図っている。学校近くの「弁天山」の頂上まで約300メートルを一気に駆け上がる伝統の「弁天ダッシュ」はその一つ。20本をこなすとあって選手たちにはハードなメニューだが、多賀章仁監督は、他のトレーニングも含めて「きついメニューもみんなで盛り上げ、ライバルながら応援しやり遂げることができる」と説明。団結力を高める効果も期待する。
今大会で主将を務めるのは大石尚汰選手。今までで感動したこととしてセンバツで準優勝した2022年当時に主将だった山田陽翔(西武)の姿を挙げ、「あきらめることなくチームを引っ張っていた」と語る。自身も、「言うだけではなく、行動で示す」とチームのまとめ役として力を尽くすつもりだ。
大石主将はまた、対戦したいチームの一つに青森山田の名前を挙げた。近江とともに高校サッカーの強豪として知られ、今年1月の全国サッカー選手権では決勝で対戦、栄冠に輝いたのは青森山田だった。「サッカーで負けて、野球でリベンジしたいと思っている」。3月8日に決定した組み合わせによると、今センバツで両校の対戦が実現するのは、同じく決勝の舞台だ。
逆襲の炎メラメラ「同じ相手に負けられぬ」
大会前に主催者が近江の選手20人に実施した「将来の夢」アンケート調査結果 【毎日新聞】
植田海(阪神)、京山将弥(DeNA)、龍空(中日)ら複数の現役プロ選手を輩出する野球の名門らしく、将来の夢にプロ野球選手を希望したのは6人。「野球を長く続ける」と「スポーツ関係」を加えると全体の半数以上に達した。その他の回答では「教師」「建築関係」などもあった。
趣味についての質問には、投手陣の柱として活躍する西山恒誠投手が「ラーメン巡り」と回答。捕手の高橋直希選手は「字を書くこと」など特徴的な答えもあった。
印象に残った出来事としてサッカー部の活躍を挙げる選手も多くいた。国立競技場での応援について触れた回答もあり、野球部にも大きな刺激となったことをうかがわせた。