センバツLIVE! 全32校アンケート分析

日本一に輝いたサッカー部に続け 春未勝利の青森山田が目指す全国制覇

毎日新聞

ダブルエースがけん引  春初勝利で歴史を変える

互いに刺激し合う存在の桜田朔投手(左)と関浩一郎投手 【玉城達郎撮影】

 8年ぶりの東北王者の原動力となったのは、関投手と桜田投手の「ダブルエース」の存在だ。昨秋、背番号「1」をつけた関投手は、身長187センチの大型右腕で、伸びのある最速146キロの直球を武器に登板7試合で3完投(1完封)。大きく曲がるカーブと縦に鋭く落ちるスライダーも交え、45イニングあまりで42三振を奪った。

 桜田投手は最速144キロの直球を主体に、ボールの勢いやキレで勝負するタイプ。東北大会準決勝の一関学院戦で関が2安打12三振で完封すると、翌日の八戸学院光星との決勝では桜田が無安打無得点試合を達成した。ともに青森県出身で、別のチームにいた中学時代から意識する存在。「一番のライバル。負けちゃいけない思いはある」と関投手が言えば、桜田投手は「あいつが練習していたらやらなきゃと思うし、逆にやってない時は差をつけないといけないと思う。すごく勉強になることも多くて、いい関係」と語る。

当時の3年生が練習をサポート

勝負強い打撃が持ち味の原田純希選手 【滝沢一誠撮影】

 攻撃面では昨夏の青森大会準決勝で八戸学院光星の洗平比呂投手に完封負けを喫するなど不安もあったが、その後は連日、当時の3年生が打撃投手を務め、打ち込みに時間を割いたことが地力向上につながった。

 兜森崇朗監督は一皮むけたチームについて「試合の始まりの向かっていく気持ちや、踏ん張らなければいけない場面などで雰囲気を作るのがうまい」。秋の公式戦で打率4割1分2厘と躍動した1番・佐藤洸史郎選手は思い切りの良い打撃を見せ、ほとんどの試合で初回に得点を奪う流れをつくった。4番・原田選手は、青森大会準々決勝の八戸工大一戦で好左腕、金渕光希投手から勝ち越し3ランを放つなど勝負強さが光る。

 甲子園は2017年夏以来で、センバツは8年ぶり。「自分たちが歴史を変えるという強い気持ちを持って大会に臨みたい」と橋場主将。過去2度の出場で手の届かなかった春の初勝利、そのさらに先にある大願に向け、着実に歩みを進める。

2/2ページ

著者プロフィール

新着記事

編集部ピックアップ

コラムランキング

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着公式情報

公式情報一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント