優勝は東福岡か、桐蔭学園か、それとも佐賀工か―― 全国高校ラグビー大会の見どころを紹介
天理、京都成章などノーシード勢にも実力校
古豪、初出場、合同チームなど、ノーシード勢の戦いぶりにも注目だ(写真左:長崎南山の2年生PR本山佳龍、右:初出場の高川学園) 【写真/斉藤健仁】
また、今季からOBである元日本代表WTB吉田義人氏が強化部長として指導にあたり、最多となる71回の出場を決めた東北王者・秋田工(秋田)、北信越大会王者の日本航空石川(石川)、春の東京王者・早稲田実業(東京第1)も好チームだ。さらに、伝統校の日川を下して初出場となる山梨学院(山梨)、選抜ベスト8の國學院久我山を下して出場を決めた目黒学院(東京第2)、四国王者で花園常連となりつつある松山聖陵(愛媛)、強豪の長崎北陽台と引き分け抽選の末に出場権を得た長崎南山(長崎)なども注目だ。
Bシードの関大北陽、山梨学院のほか、高川学園(山口)、若狭東と敦賀工の合同チーム(福井)が嬉しい初出場を果たしている。飯田OIDE長姫(長野)は57年ぶり2度目の出場となった。
注目の「シードバック」は見られるか?
12月27日の1回戦の最注目カードは、奈良の天理対東京王者・早稲田実業だろう。勝者がBシードの関大北陽と対戦し、同じ山にはBシードの尾道、花園常連の流通経済大柏も入り、最も激戦の山となった。
ほかにも1回戦は、27日に初出場の合同(若狭東・敦賀工業)は目黒学院と、初出場の山梨学院は長崎南山と激突し、28日には初出場の高川学園は2度目の出場となった飯田OIDE長姫が対戦する。
30日には、いよいよシード校が出場する。ノーシード校がシード校を下す「シードバック」が起きるかどうかは、ファンの注目でもある。毎大会、多くても1、2試合である。そして元日は、ベスト8進出を懸けたシード校同士の激闘が予想されており、1日おきに準々決勝、準決勝、決勝を経て、103回目の高校日本一が決まる。
優勝旗「飛球の旗」を、どのチームのキャプテンが手にするのか――。東福岡が昨季に続いて連覇を達成するのか、春の王者・桐蔭学園が冬も制するのか、佐賀工業が夏の7人制に続いて15人制で初の日本一となるのか。それとも優勝経験のある東海大大阪仰星、大阪桐蔭といった力のあるBシード校がAシード校を倒して栄冠に輝くのか。それともノーシード校が下剋上を起こして大会に旋風を巻き起こすのか。
高校生ラガーマンたちの真剣勝負が、大阪の冬を熱くすることは間違いない!