西川哲のゴルフ新理論 中級編~目指せ90切り~⑩ アイアン編「距離のコントロール」
【スポニチ】
◆国内男子ツアー3勝・西川哲プロが振り幅調整より有効なロフト調整ショットを伝授
西川 小さい番手で飛距離を伸ばそうとするよりも、大きい番手で飛距離を落とすことをお勧めします。ただし、スイング幅を変えることは避けたいですね。よく何時から何時までの振り幅で打てと言われますが、結局それって、いつものスイングを変えることになります。練習量が少ないアベレージゴルファーが、本来のスイングと別のスイングをマスターすることは大変です。
常住 ではどのようにして距離を落とせばいいのでしょうか。
西川 クラブフェースを少し開いて打つことです。仮に8番アイアンのフルショットが130ヤードの人なら、フェースを開いて打てば120ヤードになります。
常住 フェースを開いて打ったら、ボールは目標の右へ飛んでいきませんか?
西川 ちょっと説明不足でしたね。私がいうフェースを開くとは、フェース面を右に向けるのではなく、
フェース面を右に向けるのは間違い 【スポニチ】
通常通りに構える 【スポニチ】
フェース面を上に向けてロフトを大きくする 【スポニチ】
西川 そうなんです。フェース面を右に向けた後に、スタンスをオープンにしてフェース面を目標に向ける打ち方もあります。しかし、これだといつもとは違うスイングになるため、やはりミスショットの確率も高くなるんです。
常住 フェース面をどれだけ上に向けるかは、落としたい距離によって変わると思いますが、練習場で確かめる必要がありますね。
西川 その通りです。でも、サンドウエッジで極端に短い距離を打とうとする場合は多少は振り幅を小さくする必要があります。その分、練習しておきましょう。ただし、フェース面を上に向けてロフトを大きくしておけば、極端に振り幅を小さくする必要はありません。
常住 スイングを変えなくても飛距離を落とさずに打てるのは、アベレージゴルファーにはメンタル面でも大きいですね。
西川 振り幅で距離を調節するのって、意外と難しいですからね。少しでも振り幅が大きいと思うと、スイングスピードを緩めがちです。そうなると、ダフリやトップといったミスにもつながります。そういったストレスがない分、ロフトを大きくして打つ方法は有効でしょう。
(取材協力・バーディ赤坂24)
◇西川 哲(にしかわ・てつ)1968年(昭43)5月2日生まれ、東京都出身の55歳。12歳でゴルフを始め日体荏原高時代に日本ジュニア優勝。88年プロテストにトップ合格。91年マルマン・オープンでツアー初V。通算3勝。18年からシニアツアーに参戦。今季から女子プロの植竹希望を指導している。
◇ジミー・常住 本名・常住治臣(つねずみ・はるおみ)1981年(昭56)12月15日生まれ、東京都出身の42歳。日本プロゴルフ協会(PGA)会員。
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