データで分析する現役ドラフト連載2023

【現役ドラフト】データで見るパ・リーグ6球団の補強ポイント 山本移籍が濃厚なオリはどのポジションを強化する?

データスタジアム株式会社

【データ提供:データスタジアム】

補強ポイント:投手、遊撃手

 小久保裕紀新監督のもとで、来季のV奪回を目指すソフトバンク。先発投手陣の強化が最重要課題であることは、戦力図を見ても明らかだ。今季は6月から一軍合流した有原航平が10勝、大ベテラン・和田毅が8勝を挙げたものの、規定投球回到達者はパ・リーグで唯一ゼロという状況だった。迎えた今秋のドラフト会議では1位で大阪桐蔭高の左腕・前田悠伍、2位以下でも大学生・社会人の投手を4人指名。さらに、今季リーグトップの防御率を記録した救援陣からは、モイネロと大津亮介の先発転向が決定しており、積極的なテコ入れを図っている。現役ドラフトでも先発投手を獲得できることが理想だが、救援投手の補強であってもモイネロらの配置転換のカバーにつながるだろう。

 一方の野手陣では、一塁の貢献度が伸び悩んだ。ただし、一塁は西武からFA宣言をした山川穂高の獲得を検討しているほか、二軍で4年連続本塁打王のリチャードが控えていることもあり、優先度は高くない。このほか今宮健太が主に務める遊撃の貢献度が低くなっている。今宮も32歳とベテランの域に差し掛かっているが、チームには有力な遊撃手が少ない状況。現役ドラフトで遊撃手がリストアップされる可能性は低いと見られるが、今宮のバックアップ要員になりうる選手が指名できるようであれば獲得候補になるだろう。

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補強ポイント:外野手、救援投手

 吉井理人監督のもと、前年の5位から2位に浮上を果たしたロッテ。今秋のドラフト会議では1位で明治大・上田希由翔を指名するなど、内野手は若手選手が充実しつつある。戦力図を見ると補強を図りたいポジションはライトを中心とした外野手だろうか。今季は前年に盗塁王とゴールデングラブ賞に輝いた髙部瑛斗が故障により一軍の試合に出場できなかった。藤原恭大や和田康士朗が一定の結果を残すも、ベテランの荻野貴司や角中勝也に頼らざるを得ない状況である。二軍でも平沢大河のほかに好成績を残している外野手はおらず、昨年の細川成也(中日)やオコエ瑠偉(巨人)のような選手がリストにいたときは、ぜひ獲得を検討したい。

 また、貢献度ではプラスをつくったものの、救援投手も狙い目となるだろう。最優秀中継ぎ投手に輝いたペルドモの去就は現時点では未定で、守護神の益田直也もシーズン中盤以降は不安定な投球も少なくなかった。チームでは坂本光士郎や西村天裕、澤田圭佑といった、他球団から獲得した投手が好成績を残している。昨年の現役ドラフトでは内野手の大下誠一郎を獲得したが、投手育成や運用の手腕に定評がある吉井監督のもとで、ピッチャーの獲得に踏み切るのも面白いだろう。

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補強ポイント:左の救援投手、守備力に優れた外野手

 パ・リーグ3連覇を達成し、常勝軍団の道を歩むオリックス。ドラフト会議では1位の横山聖哉をはじめ4位まで高校生を、5位以降は即戦力の社会人右腕を3人指名した。球界屈指の先発陣は、エース・山本由伸がポスティングシステムによるメジャー移籍が濃厚で、今季11勝を挙げた山崎福也のFA移籍も決まった。それでも、今季防御率1.61で新人王に輝いた山下舜平大、無傷の6勝を飾った東晃平、シーズン最終戦でプロ初勝利を手にした曽谷龍平など期待の若手が多く、先発投手の優先度はそれほど高くない。ブルペン陣に目を向けると、山田修義のほかに一軍定着を果たしている左腕が見当たらないのは気になるところ。層が厚い救援陣に割って入ることは簡単ではないが、左腕が加わればチーム内で貴重な存在になれるかもしれない。

 一方の野手陣は、今オフに広島からFA権を行使した西川龍馬を獲得。ウイークポイントだったレフトの穴埋めに成功した。このほか二塁と三塁の貢献度が低くなっているが、ユーティリティーの野口智哉や廣岡大志、若手には太田椋と起用の選択肢は多い。投手陣と同様に野手陣も穴は少なく、二軍を含めて若手選手が充実している。強いて挙げるなら外野手の守備に不安を抱えているため、守備固めとして起用できる外野手は獲得候補となるかもしれない。

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日本で唯一のスポーツデータ専門会社。 野球、サッカー、ラグビー等の試合データ分析・配信、ソフト開発などを手掛ける。

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