西川哲のゴルフ新理論 中級編~目指せ90切り~⑦ ドライバー編「右腕の使い方」

スポニチアネックス

【スポニチ】

ダウンスイングでは左腕のリードが大切と言われますが、右腕の存在を忘れてはいけません。むしろ右腕の使い方次第によって、飛距離も方向性も変わります。西川哲プロによれば、ボールを右拳でパンチするイメージを持つと正しい動きが身につくと言います。具体的に説明してもらいましょう。パートナーはティーチングプロのジミー常住氏です。

◆国内男子ツアー3勝・西川哲プロが「右腕」の正しい動きと重要性を解説

常住 ダウンスイングでは右脇を閉めろとか、右肘を絞れという言葉をよく耳にします。西川プロはどのように考えていますか?

西川 結論から言うと、右脇を閉めることも右肘を絞ることもNGです。その理由を説明する前に、アイアンを1本握ってみましょう。軽くバックスイングを行い、クラブが立ったところでスイングを止めてください。この時がクラブの重さを最も感じない状態です。

シャフトが立った状態が最もクラブの重さを感じない 【スポニチ】

ところが、シャフトを傾けた途端にクラブヘッドの重さを感じるようになりませんか?

常住 確かに重さを感じますね。

西川 クラブの重さを感じるということは、その分だけ右腕に負担がかかっていることなんです。その状態でクラブを振り下ろしても良い結果にはなりません。ダウンスイングで右脇を意識的に閉めたり、右肘を絞ろうとすることは、シャフトに傾きを生む行為です。アイアンショットでミスが出る人は、以上の行為をしていないかどうかチェックしてみましょう。

常住 シャフトが傾いた状態でクラブを下ろすとどうなりますか?

西川 手元が浮き、ヘッドが下がった状態でダウンスイングが行われるので、インパクトではクラブフェースが開いたまま下りてきます。右へのプッシュアウトかスライスが出るでしょう。もしくはボールの手前を叩いてしまうダフリになります。どちらにしろ、ナイスショットの確率はかなり低くなります。

常住 何か良い対策はありませんか?

西川 クラブを持たずにシャドースイングを行ってほしいのですが、右手はアドレスから拳を作り、手のひら側をボールに向けながらバックスイングを行います。トップ・オブ・スイングの位置でも右拳の手のひら側をボールに向けておきます。

握った右拳をトップ・オブ・スイングの位置まで上げる 【スポニチ】

この位置でクラブを握るとシャフトが立ってくるので、クラブが軽い状態になります。

常住 そのまま右拳の手のひら側をボールにぶつけるイメージでダウンスイングを行うわけですね?

西川 正解です。右脇を閉めたり、右肘を絞る動きがあると、右手のひら側でボールをパンチすることはできません。右手のひら側でボールをパンチするように下ろすことができれば、インパクトでフェースが開くこともなければ、ダフることもありません

右拳の手のひら側でボールを打つつもりで腕を下ろす 【スポニチ】

さらにはスライスを嫌がってフェースをかぶせてフックを打つミスもなくなります

常住 自分では右腕をどのように使っているのか分からない人も多いと思いますが?

西川 最初のうちは鏡を見ながら、トップ・オブ・スイングで右拳の手のひら側がどこを向いているのかをチェックしましょう。その後で、ダウンスイングの際に、右脇を閉めていないか、右肘を絞っていないかを確認することです。

(取材協力・バーディ赤坂24) 

 ◇西川 哲(にしかわ・てつ)1968年(昭43)5月2日生まれ、東京都出身の55歳。12歳でゴルフを始め日体荏原高時代に日本ジュニア優勝。88年プロテストにトップ合格。91年マルマン・オープンでツアー初V。通算3勝。18年からシニアツアーに参戦。今季から女子プロの植竹希望を指導している。

 ◇ジミー・常住 本名・常住治臣(つねずみ・はるおみ)1981年(昭56)12月15日生まれ、東京都出身の41歳。日本プロゴルフ協会(PGA)会員。
  • 前へ
  • 1
  • 次へ

1/1ページ

著者プロフィール

スポニチは紙面を通して、毎日、感動や興奮をお届けしています。スクープ連発の芸能&スポーツニュース、中央競馬をはじめとするギャンブル情報、生活者の視点に立った政治・社会報道などで多くの読者から支持を得ています。また、紙面と連動しながら情報をいち早く提供するWEBサイト「スポニチアネックス」は、昨年のページビュー(PV)で年間約20億PVをマーク。本紙以外でも中央競馬G1レースや宝塚歌劇の特集号、スポーツのあの時を掘り下げる「スポニチアーカイブス」、日本初の子供向けスポーツ紙となる「スポニチジュニア」、業界初の週刊漫画タブロイド「マンガアルチーボ」などを制作発行しています。明るく楽しい総合メディア企業へ。スポーツ、エンターテインメントなど多種多彩な情報を発信しています。

新着記事

編集部ピックアップ

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着公式情報

公式情報一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント